借金には種類やケースごとに返済するコツがあるのをご存知ですか?
- 「消費者金融の借金をなかなか返せない…」
- 「複数カ所からの借金はどう返したらいいの?」
とお悩みの方に、種類ごとの借金の特徴や返済のコツを解説。
個人間の借金や主婦の借金といったケース別の返済方法もご紹介しますので、借金の返済方法に行き詰った方は必見です。
さらに返済に困った際は、自分に合った相談先を見つけたり、債務整理を検討したりすることも考えましょう。
借金にはその種類・ケースごとに適した返済方法があります。自分の借金の性質やおかれた状況を考えながら効率的に借金を返済していきましょう。
返済方法の種類
まずは借金の種類ごとに特徴や返済方法のコツをご紹介します。ここでは
- 消費者金融
- 銀行系カードローン
- 闇金融
の三種類について見てきましょう。
消費者金融の特徴と返済のコツ
消費者金融はかつては「サラ金」などと呼ばれていましたが、今では短時間で審査が通り、すぐにお金を手にできる場所として身近になりました。
特に急ぎで現金が欲しい方や、時間が無い方にとってはありがたいもの。消費者金融からの借金の特徴や返済のコツはこちらです。
消費者金融の特徴
消費者金融には次のような特徴があります。他の借金の種類と比較する際の参考にしましょう。
金利はやや高め
消費者金融の上限金利、法律で定められた金利の上限はやや高めに設定されています。
大手消費者金融は基本的に保証人や担保が不要ですぐに借りられるというメリットがある一方で、貸したお金を回収できない「貸し倒れ」というリスクがあるためです。
こちらは大手消費者金融会社5社の金利と特徴を示した表です。
消費者金融会社 | 金利(2021年6月7日現在) | 特徴 |
アコム | 1万~99万円 年7.7~18.0%
100万~300万円 年7.7~15.0% 301万~500万円 年4.7~7.7% |
30日間利息0円サービス
Eメールサービス・インターネット返済 |
プロミス | 年4.5%~17.8% | 最短1時間で融資
Web申し込みで来店不要 |
アイフル | 年3.0~18.0% | 24時間365日申し込み可能
Web申し込みなら最短30分 |
レイクALSA | 年4.5~18.0% | Web申し込みで60日間利息0円
セブン銀行ATMで借り入れ可能 |
SMBCモビット | 年3.0~18.0% | 10秒で簡易審査結果が分かる
Tポイントが貯まる |
消費者金融の実質金利(年利)は3.0~18.0%までが一般的です。1回当たりの金額が少なければ少ないほど金利は高く設定されています。
無利息期間を設定している会社もある
多くの消費者金融では、借入日や契約日から一定期間、無利息期間を設定しています。無利息期間とは元本に対して利息が全くかからないということで、大手であれば30日~60日、中小の消費者金融では最大100日というところも。
基本的に新規借り入れの方が対象で、消費者金融によって無利息となる期間や対象の商品が異なります。また再度の利用分についても利息0円の対象となる場合もあるので、詳しくは消費者金融各社にお問い合わせください。
無利息期間内の返済であれば、借りたお金に対して一切利息を支払う必要がありません。特に少額の借金ほど金利が高く設定されていますので、なるべくなら無利息期間内に返済することで、元本のみの支払いで済むというわけです。
消費者金融の返済のコツ
消費者金融からの借金を早く返済するには、次のようなコツをふまえて返済していきましょう。
余裕があれば分割から一括払いに変更する
もしお金に余裕があるなら、分割払いの借金は一括で返済してしまいましょう。消費者金融では長く借りればそれだけ利息を多く払うことになります。臨時収入があった時などに一括で残金を支払ってしまえば、その先に発生するであろう利息の分だけお得になります。
こちらは利息の一般的な計算方法です。
例えば年利18.0%で借りた50万円を1年かけて返済した場合と、90日で返済した場合の利息はこちらです。
1年で返済 | 50万円×18.0%÷365×365= | 利息 90,000円 |
90日で返済 | 50万円×18.0%÷365×30= | 利息 7,397円 |
つまり金利が高めに設定されていればいるほど、借入日数によって返済総額が大きく変わってくるため、なるべく早めの返済がお得になります。
追加返済で利息を軽減
一括で返済できるほどお金が無いけど…という方には追加返済をおすすめします。追加返済というのは通常の支払いとは別に、お金に余裕がある時に追加で支払う返済のことで「繰り上げ返済」や「臨時返済」と呼ぶ場合があります。
通常消費者金融ではお金を借りる際に、返済額や返済の回数、毎月の返済額などを設定します。毎月25日に10,000円を返済するという約束の借金で、25日の支払いとは別に30日に20,000円返済したとすると、こちらの20,000円は追加返済ということに。
追加返済はあくまで任意の返済となるため、余裕がある時のみで結構ですが、追加返済を利用すると返済の総額をおさえられたり、借入の期間を短くできるというメリットがあります。いつまでも返済が終わらないという精神的負担も軽くできますので、なるべくなら追加返済を積極的に活用しましょう。
利息のみを支払い元金を借り換え
消費者金融の借金を賢く返済するには、利息のみを先に支払って、元金は他の銀行などで借り換えるという方法があります。こちらは利息の支払いをおさえるのに有効で、実質年利1.4~14.6%という金利の低い銀行系カードローンへの借り換えがおすすめです。
新しく銀行系カードローンに借り換える場合は、「借り換えローン」といったローンで申し込みます。借り換えローンは通常のカードローンのように追加で借り入れができますが、消費者金融よりも審査が厳しく、インターネットなどから手軽に手続きできない場合があるので注意しましょう。
銀行系カードローンの特徴と返済のコツ
銀行系カードローンは、銀行や信用金庫といった金融機関で利用できるカードを使った借入サービスのこと。申し込み時にカードの利用限度額が設定でき、その限度額内ならば何度でも借入可能です。そんな銀行系カードローンのその他の特徴や返済の際のコツはこちらです。
銀行系カードローンの特徴
銀行系カードローンは金融機関によって様々な返済方法から選べ、消費者金融に比べて金利が低めです。また提携するコンビニのATMから預金を引き出す感覚で借りられたり、インターネットから自分の口座へお金を移すことも簡単。その他の特徴は以下です。
担保・保証人が不要
銀行系カードローンは担保や保証人が基本的に必要ありません。銀行でお金を借りるには「住宅ローン」や「自動車ローン」といった目的別ローンがありますが、住宅ローンでは購入する土地や建物が担保となり、自動車ローンでは購入する人の年齢などで連帯保証人が必要となる場合があります。
銀行系カードローンではこのような担保や保証人が必要でないため、気軽に周りにバレずに借入できます。ただし金融機関によっては保証会社による保証が必要となる場合も。保証会社とは借金が滞った時に契約者に代わって金融機関に支払いを保証する会社のことで、保証会社の多くは貸金業者です。
保証会社となっている貸金業者と過去にトラブルがあったりすると、銀行系カードローンの審査が下りない場合があります。金融機関によって提携している保証会社が異なりますので、各金融機関の公式サイトに書いてあるカードローンの商品説明内であらかじめ調べておくとよいでしょう。
借入限度額が高め
銀行系カードローンはクレジットカードのキャッシングと比べても、借入限度額が500万~800万円と高めに設定されているのが特徴です。
また利用目的は限定されないため、どんな用途で使用しても問題ありません。こちらは主な銀行系カードローンの借入限度額と金利の一覧です。
カードローンの名称 | 借入限度額 | 金利 | 特徴 |
三井住友カード カードローン | ~800万円 | 年1.5~14.5% | 返済方法・返済日が選べる |
三菱UFJ銀行カードローン バンクイック | ~500万円 | 年1.8~14.6% | 1,000円単位で借り入れ可(ATM)
銀行口座があれば振込での借り入れができる |
みずほ銀行カードローン | ~800万円 | 年2.0~14.0% | Web申し込みで来店不要 |
auじぶん銀行カードローン じぶんローン | ~800万円 | 年0.98~17.4% | auユーザーなら年利0.5%優遇 |
楽天銀行カードローン | ~800万円 | 年1.9~14.5% | 期間限定で金利がお得なキャンペーンあり |
※金利は2021年6月7日時点のものです。
銀行系カードローンは限度額以内なら何度でも借入ができてしまうので、「つい借り過ぎてしまった…」ということにならないよう注意しましょう。また申し込みする人の支払い能力に応じて借入限度額が異なりますので、詳しくは利用する金融機関までお尋ねください。
銀行系カードローンの返済のコツ
銀行系カードローンで作った借金は次のような方法で返済すると良いでしょう。
積極的に繰り上げ返済
銀行系カードローンの借金を返済するコツは、積極的に繰り上げ返済をすることです。繰り上げ返済とは追加返済とほぼ同じ意味で、毎月の支払とは別に、ある程度まとまったお金を全額もしくは一部返済する方法となります。
繰り上げ返済するには特に連絡をしたりなど手続きが必要なく、ATMや口座に振り込むだけなので簡単。
繰り上げ返済したお金はすべて元本の返済になるため、返済期間の短縮につながります。借金を上手に返済するには、返済期間を短くすることがポイントです。生活に余裕がある月や臨時収入が入った場合は繰り上げ返済をして、支払総額を減らすようにしましょう。
ATM手数料を抑える
通常の返済や繰り上げ返済をATMでする場合は、なるべく手数料がかからないATMを使用しましょう。カードローンによってはコンビニや提携銀行のATMからの返済では、手数料がかかってしまう場合があります。手数料はいずれも数百円程度ですが、完済まで何度も使用することを考えれば、大きな負担となります。
できれば自分が毎日通る道沿いや行動範囲内に自社AMTがあるカードローンを利用すると、手数料の負担なしで利用できます。「塵(ちり)も積もれば山となる」ということを忘れずに、わずかな手数料も無駄にしないのが借金を早く返済するコツです。
給料日の前後で返済計画を立てる
給料日の前後に返済日を設定すると、借金の返し忘れが防げ、返済計画が立てやすなるでしょう。カードローンの返済は毎月決まった日にちに行います。
返済日が決まっている金融機関もありますが、自分で好きな日にちを設定できる場合では、給料日翌日にしておくとうっかりお金を使ってしまったり、返済を延滞するのを防げます。
カードローンを延滞すると、その遅れた日にち分「延滞損害金」が発生し、年利20%前後の高い金利が付きます。信用情報に傷が付いたりカードローンが利用できなくなってしまいますので、絶対に返済を延滞しないよう、給料日に合わせて返済日を設定するようにしましょう。
闇金融の特徴と返済のコツ
闇金融とは、貸金業の登録をしていない業者や、登録がありながらも法律に違反した高い金利で貸し付ける業者のことをいいます。そんな闇金融の特徴と返済のコツはこちらです。
闇金融の特徴
闇金融は反社会的勢力との関係が深く、強引な取り立てや詐欺まがいの手口でお金を無理やり貸してくる業者が多いです。闇金融といえば次のような特徴が一般的によく知られています。
金利が法外に高い
闇金融は正規の貸金業者に比べて、金利がとても高いのが大きな特徴となっています。「トイチ(10日で1割)」や「トサン(10日で3割)」という業者だけでなく「トゴ(10日で5割)」という法外な金利を要求する業者も。
日本では「出資法」や「利息制限法」により、借入金額に応じた年利の上限がこのように決まっています。
- 元本が10万円未満…上限年20%の金利
- 元本が10万~100万円未満…上限年18%の金利
- 元本が100万円以上…上限が年15%の金利
上記の年利よりも高い金利で貸し付ける業者は闇金融となります。
取り立てが厳しい
闇金融はお金を貸すまで優しく近づいてくることが多いのですが、一旦返済が滞ると取り立てが厳しいのが特徴です。携帯や勤め先にひっきりなしに電話をかけてきたり、自宅にまで押しかけるということも。さらには実家や親戚、子どもの家にまで押しかけて返済を迫るという実例も報告されています。
全て返済したはずなのに「まだ利息分が残っている」などと返済を迫られたり、勝手に口座にお金を振り込んできて高額な利息を要求してくる「押し貸し」という手口があります。今後も新たな手口で、強引な取り立てをしてくる闇金融のケースが出てくるでしょう。
闇金融の返済のコツ
闇金融に関しては返済のコツというよりも、対処方法として次のような方法をとるようにしましょう。
違法金利は返済義務なし
そもそも違法な金利の闇金融からの借金は、返済する必要がないことを覚えておきましょう。利息については利息制限法や出資法で決められている通りで、それを上回る金利は法律違反となり、すでに支払い済みの分も業者から返金を求めることができます。
また元本に関しても返済の必要がありません。平成20年6月に最高裁判所で出た判決によると、闇金融を「いちじるしく高利の貸付けという形の反倫理的行為」としています。
民法では「不法な原因のために給付をした者は、その給付したものの返還を請求することができない」(民法第708条)とあるため、闇金融業者が違法に貸し付けたお金は、返還を請求できないという訳です。
弁護士や警察に相談
闇金融と知らずにお金を借りてしまい、ひどい取り立てにあった場合は、なるべく早めに警察や弁護士に相談することをおすすめします。借金問題は普通警察では取り扱ってくれませんが、自宅に勝手に押し入られた、家のものを壊された、暴力を受けたという場合は警察で被害届を出しましょう。
また闇金融業者とのトラブルに強い弁護士に相談すると、法律を武器に借金を解決してくれるでしょう。闇金融は逮捕されることを極端に恐れています。法律のプロである弁護士に違法性を指摘されると、逮捕を恐れほとんどの業者はお金を回収することを諦めていきます。
ケース別の返済方法
借金の種類別返済方法が分かったところで、こちらではそれぞれの状況やシチュエーションに応じた返済方法について見ていきましょう。
自分のケースに近いものを参考に、どのようにして返済を進めたらいいのか参考にしてください。
100万未満の借金
100万円未満の借金は、働ける方であれば返済可能な金額です。まずは収入を増やすことを第一に考え、ダブルワークをしたり身の回りのいらない物を売るなどして早めの返済に努めましょう。
また金額にかかわらず、借金は利息の額を抑えることがポイントになります。親族にお金を借りる、借り換えローンを検討するなどして利息の支払いをなるべく少なくすることも借金を完済するコツです。
300万以上の借金
300万円以上の借金で、上記の手段をとっても完済に届かない場合は、思い切って自家用車を売却したり家賃の安いところに引っ越すといった根本的な生活スタイルの改善が必要です。
また携帯料金や保険料といった毎月必ずかかる経費の見直しも欠かせません。
複数カ所からの借金
複数カ所からの消費者金融やカードローンの借金は、「おまとめローン」などで一本化するのが近道です。何カ所からも借金をしていると、自分が一体いくら借金しているか分からなくなりますが、借金の返済先を1つにすることで、残金の管理や返済の手続きが楽になります。
例えば東京スター銀行の「おまとめローン(スターワン乗り換えローン)」なら、保証料込みで固定金利(年利)9.8%~となっています。現在9.8%以上の金利で借りている場合は、借金を一本化できるだけでなく金利を安くすることが可能です。
おまとめローンを検討する際は、今までよりも金利の安いローンを選ぶようにしましょう。
参考:おまとめローン(スターワン乗り換えローン)」|東京スター銀行
個人間の借金
友達や親族といった自分の周りの人から借りた個人の借金は、まずは話し合いによる解決を目指しましょう。自分の現状を明らかにし、破綻のない返済計画を立てて説明しましょう。
その場合は借用書などに返済方法などを明記して渡すと後のトラブルを防げます。
リボ払いの借金
リボ払いは毎月決まった金額だけを返済すればいいので、毎月の返済を気にすることなくとても便利な返済方法ですが、手数料が高く返済が長期化しやすいというデメリットがあります。
可能なら一括払いや繰り上げ返済で借金をなくし、手数料をかからなくするのが一番。また金利の低い借り換えローンを利用するのも、リボ払いの借金を返済するのに有効です。
無職の借金
仕事が無い方の借金は、毎月決まったお金を準備するのが難しいということで、返済がより困難となります。まずは借金の状況を把握して、生活費の他にいくらお金が必要なのか計算しましょう。
次にアルバイトや仕事を見つけて、働いて必要なお金を作ることから始めてください。アルバイトや短期の仕事であればすぐに採否がわかり、日払いでお金がもらえるところもあります。
主婦の借金
夫に内緒で借りた借金がどうしても返済できない…という主婦の方で、家計を自分が握っているという場合は、家計を見直して節約するところから始めましょう。
また専業主婦で収入のない方はパートやアルバイトするのもおすすめ。最近では家に居ながらお金が稼げる在宅ワークやポイントサイトなどもあります。
どうしても借金の返済が厳しい場合の解決法
どうしても自分一人の力で借金を返済するのが難しいという時には、専門家や公的機関に相談したり債務整理を検討しましょう。こちらでは主な相談先や債務整理の内容についてご紹介します。
各所に相談する
借金は恥ずかしい…と、誰にも相談できずに行き詰まってしまうことがあります。取り返しが付かなくなる前に、しかるべき場所に相談できると、解決の糸口が見つかるかもしれません。
借入先に支払い変更の相談
まずは借金の借入先に支払い方法や金額、期間などを変更できないか相談しましょう。また直接の借入先以外にも、このようなところでは借金返済の相談を受け付けています。
法テラス(弁護士)に相談
借金問題は弁護士事務所などの法律の専門家に相談することをおすすめします。借金問題に強い弁護士なら、自分の状況に応じて適切な解決方法を提案してくれますし、本来なら必要なかった利息分を、過払い金として貸金業者に請求してくれます。
弁護士の相談は初回が無料のことが多く、30分であれば5,000円前後で話を聞いてもらえます。収入・資産が少ない方でも利用できる司法支援センター「法テラス」などもありますので、なるべく早めに専門家に相談するようにしましょう。
公的機関に相談
省庁や役場といった公的機関に借金の相談をすることができます。多重債務の問題は、財務局や都道府県の相談窓口に相談しましょう。またお住いの市町村役場で、司法書士や弁護士などが借金の相談に応じてくれることがあります。
相談は基本的に無料で、市役所などでは収入が無い場合の生活支援に関する相談も受け付けていますので、借金や生活に不安のある方は行ってみてはいかがでしょうか。
債務整理を検討する
これまでご紹介した返済方法でもどうしても借金の完済が難しいという場合は、「債務整理」を検討しましょう。債務整理とは借金の相手との話し合いや裁判を通して、借金の額を減らしたり免除したりする手続きのこと。
債務整理には
- 任意整理
- 個人再生
- 自己破産
の三種類があります。
任意整理で利息を減免
任意整理は借金先の消費者金融や金融機関との交渉により、借金の利息をなくして元金のみの返済にしたり、毎月の返済額を減らせます。また任意整理ではあくまでも自分の力での返済を目指し、裁判所を通さずに手続きを進めます。
債務整理を選択する人の中でこの任意整理を選ぶ人が最も多く、生活への影響が一番少ない方法です。とはいえ5年間はローンが組めなかったりクレジットカードを作れないなどの制限があります。
個人再生は手続きに時間がかかる
個人再生は裁判所に返済ができないことを申し立て、借金の金額を大幅に減額してもらって完済を目指すという方法です。住宅ローンが残っているマイホームでも手続きにより手元に残せ、どんな借金であっても、どんな職業の人であっても手続きが可能というメリットがあります。
一方で裁判所へ提出しなければならない書類が多く、手続きに半年から一年もの時間がかかることがあり、継続的な収入が見込めなかったり失業中の人は個人再生が認められません。
自己破産は制限あり
裁判所により支払不能と認められると、自己破産となります。借金が免責されるという大きなメリットがありますが、その分次のようなデメリットや制限が発生します。
- 20万円以上の資産・99万円以上の現金が返済にあてられる
- 住宅や土地が売却される
- ローンやクレジットカードが使えない
- 保証人や連帯保証人を立てている場合はその人に返済義務が発生する
- 信用情報に事故情報として掲載される(ブラックリスト)
- 職業に制限がある
まとめ
借金は消費者金融・銀行系カードローンといった、借金の種類に応じてポイントや返済のコツが異なります。
分割やリボ払いの場合は一括や繰り上げ返済で返済期間の短縮を目指し、より低金利のローンへの借り換えも有効です。闇金融からの借金では、そもそも返済の義務はありませんので、しかるべき機関(警察・弁護士)に相談することをおすすめします。
また借金は金額や置かれている状況、借金の相手によっても返済方法が変わってきます。もし自分だけの力で借金返済が難しい場合は、弁護士や借入先、公的機関に相談すると有効なアドバイスがもらえるでしょう。それでもダメなら債務整理を検討し、任意整理や個人再生等の手続きを取りましょう。