2回目の自己破産を考えている方へ!免責できるポイントや1回目との違いを解説

2回目の自己破産を考えている方へ!免責できるポイントや1回目との違いを解説
2回目の自己破産を考えている方へ!免責できるポイントや1回目との違いを解説
  • 「2回目でも自己破産できる?」
  • 「1回目の自己破産との違いは?」

1回目の自己破産で借金がすべて無くなったにもかかわらず、何らかの事情で返済できない程の借金がまたできた場合、2回目の自己破産はできるのでしょうか?こちらの記事では「2回目」の自己破産にスポットを当てて、1度目との違いや免責されるためのポイントを紹介します。

さらには「生活保護を受けている人は2回目の自己破産ができるの?」といった、さまざまな質問にもお答えしていきます。2回目の自己破産をするには1回目とは違うコツが必要です。自分のケースに当てはめながら、2回目の自己破産が可能かチェックしていきましょう。

 

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2回目でも自己破産できる?

まずは多くの人が一番疑問に思っている「2回目でも自己破産が可能か?」ということについて解説していきます。

自己破産に回数制限はない

結論からいうと、たとえ2回目であっても自己破産はできます。自己破産について定めている「破産法」には、自己破産の回数に制限があるとはどこにも記されていません。したがって法律上は3回でも4回でも自己破産できることになります。

また自己破産できる借金の金額についても制限がありません。そもそも自己破産というのは、借金の返済ができなくなった場合にとられる特別措置なので、自己破産ができるかどうかは金額ではなくあくまで返済能力の有無にあるからです。

条件付きで自己破産できる

何度もできるとはいえ、2回目以降の自己破産をするにはいくつかの条件をクリアする必要があります。こちらでは3つの条件について詳しく見ていきましょう。

条件①1回目の自己破産から7年以上経過

条件の一つ目は1回目の自己破産からの期間について。1回目の自己破産から7年以上経過していないと、2回目の自己破産はできないことになります(破産法252条1項10条)自己破産では申立てしても免責が認められない「免責不許可事由」というものがあり、前回から7年以内の自己破産はこの免責許可事由に当たるため、基本的に申請しても免責が許可されません。

7年経過の数え方

7年をどこからどこまで数えるのかについては、前回の自己破産の「免責許可決定が確定した日」から今回の「免責許可の申立て」に必要な書類を裁判所に提出した日までとなります。免責許可決定の確定日は、手続きした裁判所から「免責許可確定証明書」を発行してもらうことで確認できます。

また通常自己破産の手続きをすると裁判所から「免責許可決定」の通知が届くので、その通知書の日付から約1カ月経つと免責許可決定が確定されたという目安となります。

7年以内でも許可される場合が

前回の自己破産から7年以内で合っても、2回目の自己破産に至るやむを得ない事情がある場合は、裁判所の「裁量免責」によって自己破産が認められることがあります。裁量免責とは免責不許可事由がある場合でも、申立人のさまざまな事情を考慮して裁判所が免責を許可できるという制度のこと。

リストラにより職を失い借金返済ができなくなった、介護や医療のための借金が膨らんだなどの事情があると、裁判所が裁量免責によって免責を許可するケースがあります。

条件②免責不許可事由に該当しない

2回目も免責を許可されるには、自己破産の理由が免責不許可事由に該当しないことが条件です。破産法によると、免責不許可事由には次のような規定があります。

賭博やギャンブル
パチンコ・パチスロ・競馬・競輪・競艇など
射幸行為
株式売買・先物取引・FX・仮想通貨など
遊興のための散財
過度な買い物・旅行・飲食など
転売行為
クレジットカードで購入したものを売却し現金化すること
偏頗返済
一部の債権者にだけ偏って返済すること
詐術行為
自己破産する前提で多額の借金をする行為
財産隠蔽
自己破産で処分されないように故意に財産を隠ぺいする行為
虚偽の説明や隠匿、偽造行為
債権者への説明・提出する書類
意図的に損害を与えるための借金
債権者に対するもの

自己破産の原因が上で紹介したギャンブルや散財によるものなら、自己破産が認められない可能性が高いため注意が必要です。

条件③前回とは異なる理由である

自己破産の原因が1回目と違う理由であることが、2回目も免責が認められる条件となります。一度借金を免責してもらったのにもかかわらず、2回目も同じ原因となると前回から反省していないとみなされる可能性が高いためです。自己破産は債務者の借金を免責できる制度ですが、同時に債権者の返済してもらう権利を放棄しなければならない制度でもあります。

裁判所は1回目のときにも、破産者が反省しているかやもう二度と同じことを繰り返さないかを慎重に見極めています。それが前回と同じ理由となると、裁判所は「反省しておらずまた繰り替えす可能性が高い」と判断し、免責を認めない結論を下す確率が非常に高くなるでしょう。

1回目の自己破産との違い

2回目の自己破産は、1回目のときと何が違うのでしょうか。自己破産の手続きや費用、期間の違いについて見ていきましょう。

ほぼ管財事件になる

2回目の自己破産はほぼ間違いなく「管財事件」になるでしょう。自己破産の手続きには「同時廃止」と「管財事件」の2種類があり、条件や手続きの流れが次のように異なります。

自己破産の種類 管財事件 同時廃止
破産管財人の専任 必要 必要なし
条件
  • 財産額が20万円以上
  • 99万円以上の現金を所有
  • 債務総額が5000万円以上
  • 免責不許可事由の調査が必要
  • 所有財産額が20万円未満
  • 99万円以上の財産を持っていない
手続きの流れ
  1. 裁判所に自己破産申立て書類を提出
  2. 破産手続開始決定
  3. 免責審尋
  4. 免責許可決定
  5. 免責許可確定
  1. 裁判所に自己破産申立て書類を提出
  2. 破産手続開始決定
  3. 破産管財人の専任
  4. 破産管財人との面接
  5. 破産管財人による財産の調査及び換価
  6. 債権者集会の開催
  7. 債権の確定・分配
  8. 免責審尋
  9. 免責許可決定
  10. 免責許可確定

1回目の自己破産と比べると、2回目ということで破産を認めるかの審査がさらに厳しくなります。1回目、処分できる財産がないということから同時廃止で手続きされた方も多いと思いますが、2回目は管財事件になることがほとんどです。

破産管財人が選定される

管財事件になるということは裁判所から破産管財人が選任され、借金についての調査やこれからの家計管理について指導がなされることになります。破産管財人は自己破産を申立てた裁判所が管轄する地域の弁護士事務所から弁護士が選任され、中立的な立場で免責が妥当かどうか判断します。手続きを依頼する弁護士は自由に選べますが、破産管財人は自由に選べません。

2回目の自己破産では破産管財人との面談が避けられず、面談では次のような内容の聞き取りがされます。

  • 借金の原因
  • 2回目自己破産に至る経緯
  • 財産の状況
  • 債権者の詳細
  • 免責不許可事由に該当しないかどうか

通常の管財事件では債務者の財産の調査や換価、債権者への分配が破産管財人の主な役割ですが、2回目の自己破産では「なぜ2回目の自己破産をすることになったのか」や「本当に同じことを繰り返さないか」ということを、裁判所に代わり念入りに調査する役割となります。

費用が高額になる

2回目の自己破産では手続きにかかる費用が高額になります。というのも管財事件として破産管財人が付くことになり、管財人の報酬として裁判所に納める「予納金」がかかるからです。裁判所への予納金は申立て時に一括で支払わなければならないので、事前に費用を準備できるかがポイントです。

こちらは管財事件と同時廃止の両方にかかる費用の相場です。

自己破産の種類 (少額)管財事件 同時廃止
弁護士費用 30万~50万円 20万~35万円
裁判所費用(予納金) 22万~52万円 1.5万~3.2万円
費用合計 52万~102万円 21.5万~38.2万円

同時廃止では弁護士費用が20万円~、裁判所費用は官報掲載料や諸経費で数万円程度、合計すると20万円台から30万円台が相場です。一方の管財事件では、手続きに費用がかからない少額管財でも弁護士費用と裁判所費用のトータルが50万円~通常の管財事件になると80万円~100万円かかることも。

自己破産にかかる費用に関しては、こちらの記事を参考にしましょう。

自己破産にかかる費用相場・内訳を解説!安く抑えるコツや払えないときの対処法も紹介

手続きに時間がかかる

管財事件として扱われると、費用面だけでなく手続きにかかる時間もかかります。というのも破産管財人による調査や面談、債権者集会や裁判官との面談が複数回開かれるからです。2回目の自己破産では債権者集会や裁判官との面談に、いずれも債務者本人が出席しなければならず、労力面での負担が避けられません。

こちらは自己破産の種類ごとの手続きにかかる期間です。

自己破産の種類 管財事件 同時廃止
準備期間(弁護士への相談~書類作成) 2~6カ月 2~4カ月
手続き期間(自己破産申立~免責許可確定) 6カ月~1年 3~4カ月
合計 8カ月~1年6カ月 5~8カ月

同時廃止では準備期間と手続き期間を含めると5カ月から長くても8カ月程度で終わりますが、管財事件になると最低でも8カ月から場合によっては1年以上かかってしまうこともあります。

自己破産の手続きの流れや期間についてはこちらの記事を参考にしましょう。

自己破産にまつわる期間を徹底解説!手続き・制限解除にかかる期間&短くする方法とは?

裁判所の対応が厳しくなる

1回目の自己破産と比べると、裁判所の対応が厳しくなります。自己破産が2回目ともなれば、当然裁判所側は「反省していないのではないか?」と考え、破産管財人によって借金の原因やそれに至った経緯を細かく調査されます。債務者は破産管財人による調査に協力することを義務付けられていて、もし協力しないと法的措置を講じられる可能性があるため気を付けましょう。

特に2回目の借金の原因が1回目と同じだった場合、やむを得なかったことを証明するために経緯の説明を求められたり、再び繰り返さないためにできることを盛り込んだ「反省文」の提出といった課題が出される可能性があります。

本人への審尋(面接)がある

2回目の自己破産になると、裁判官との審尋(面接)が本人に対して行われます。1回目の自己破産では書類の提出だけで済んだり、弁護士に依頼すると弁護士が裁判官と面接して破産に至った状況などを説明してくれますが、2回目では申立人本人が裁判所まで行き、裁判官との面談で借金の原因や生活状況など突っ込んだ質問をされることになるでしょう。

裁判官との審尋は通常2回、次のようなタイミングで行われます。

審尋の種類 破産審尋 免責審尋
面談内容 自己破産手続開始を決定するための審尋 借金の免責を認めるかどうかを決定するための審尋
タイミング 自己破産申立が裁判所に受理されてから1~2カ月後 免責決定前

裁判所によっては破産審尋を行わないところもありますが、2回あると思って準備するのがおすすめ。あらかじめ聞かれるであろう内容とその答えを考え、提出した書類との矛盾点がないか弁護士とシミュレーションしておくと当日失敗することが少ないでしょう。

2回目も免責を許可されるポイント

2回目も借金の免責を許可されるには、いくつかのポイントがあります。ポイントを押さえて2回目も免責許可を受けられるようにしましょう。

納得できる事情であること

2回目の自己破産が認められるには、裁判所が納得できるような事情があることがポイントです。1回目は免責不許可事由があっても免責裁量によって免責を受けられる場合がありますが、2回目で免責不許可事由があるとほぼ免責が許可されません。裁判所が納得できる事情は次のようなものです。

  • 会社をリストラされ収入を失い返済が滞った
  • 病気やケガなどで働けなくなり、生活費や医療費を賄うために借金したが返済できなくなった
  • 離婚してひとり親になり生活や子どものために必要にかられて借金した

このように誰が聞いても「それは仕方ないな」と思えるような理由があると、2回目でも免責される確率が高いでしょう。

真摯な反省の態度を示す

2回目も免責を認められるには、破産管財人との面接や裁判所との審尋で反省していることが伝わるよう、真摯な態度を示す必要があります。自己破産になると債務者の借金は帳消しになり返済の必要が無くなりますが、債権者側は貸したお金が返済されず不利益が生じることに。

裁判官は本人との審尋で、自己破産すれば借金の返済が簡単に帳消しになると思っていないか、反省している態度が見られるかなどを発する言葉や態度でチェックしています。したがって今回も免責許可が下りるためには、破産までの経緯をごまかさずに正直に話したり、二度と自己破産を繰り返さないために気を付けたいことや、更生の意思が強いことなどを真摯な態度で示す必要があるでしょう。

弁護士に依頼する

2回目の自己破産が認められるためには、弁護士に依頼するのが必須です。2回目の自己破産ともなると前回以上に条件が厳しくなるため、弁護士の法律に関する知識や免責許可を得るためのノウハウが欠かせません。もちろん弁護士費用はかかりますが、到底返済できない借金で長く苦しむよりは2度目の自己破産をして早い時期に再出発できるというメリットがあります。

弁護士を探すにはインターネットで検索するほか、自治体の無料法律相談に行く方法や知り合いの弁護士を紹介してもらうという方法も。借金問題を得意とする弁護士事務所の中には、相談料を無料にしたり弁護士費用の支払いを分割にしてくれるところもあります。

2回目の免責許可を受けるためには、借金に至った経緯を正直に弁護士に話し、適切なフォローが受けられるようにしましょう。

信頼できる弁護士を探す方法は、こちらの記事を参考にしましょう。

【相談前・相談時】債務整理を依頼する弁護士の選び方を解説!失敗しない6つの注意点も紹介

2回目の自己破産に関するQ&A

2回目の自己破産は、1回目と異なる点がいくつもあることが分かりました。そこで、2回目の自己破産に関するさまざまな疑問や質問に答えていきます。

生活保護を受けていても大丈夫?

生活保護を受けていても、2回目の自己破産ができます。生活保護を受けているということは弁護士費用や裁判所費用が「法テラス」から援助してもらえる可能性が高いでしょう。法テラスとは国が設立した法的トラブルを解決するための機関のこと。法テラスでは収入や資産が一定以下の方のために、無料の法律相談や自己破産費用の立て替えサービスを行っています。

通常は立て替えてもらった費用を1カ月5,000円から法テラスに返済していくことになりますが、生活保護を受給している方は弁護士費用と裁判所費用の両方の返済を免除してもらえるはずです。まずは担当のケースワーカーに相談して法テラスとコンタクトをとり、どのような手順で進めていけばいいかを確認しましょう。

同時廃止で手続きできる?

2回目の自己破産では基本的に管財事件となりますが、同時廃止での手続きが全く不可能という訳ではありません。同時廃止になるか管財事件になるかについてや、2回目も免責が認められるかは裁判所が全体の状況や経緯を見極め、さまざまな要因をもとに結論を下します。また裁判所ごとの判断の傾向に左右されることもあるため、まずは弁護士に「同時廃止で手続きしたい」と相談してみましょう。

弁護士事務所によっては自己破産に至る経緯や事情から、念のため管財事件の準備もしつつ同時廃止の破産申立てを試みることもあります。「どうせ管財事件になる」と諦めず、弁護士に相談することから始めてみてはいかがでしょうか。

法テラスを利用できる?

2回目の自己破産でも、条件にさえ当てはまれば法テラスを利用できます。ただし上で説明した通り、2回目の自己破産では破産管財人が選任される管財事件になる可能性が高く、法テラスでは管財費用は支援の対象外となるため、破産管財人への報酬(約20万円~)は自分で準備する必要があるでしょう。

法テラスの費用立て替え制度を利用するときは、法テラスに初めに相談する方法の他、法テラスと契約している弁護士事務所の方に先に相談に行くという方法があります。これを「持ち込み方式」といい、この持ち込み方式であれば、無料相談で信頼できそうと感じた弁護士に依頼できるのでおすすめです。

ギャンブルが原因のときはどうする?

ギャンブルが原因で2回目の自己破産を検討している方は、まず借金問題や債務整理に詳しい弁護士に相談しましょう。個人の事情に鑑みて2回目の自己破産が可能かどうかを判断してもらえるだけでなく、そのほかの債務整理方法を検討した方がいいとのアドバイスがもらえる可能性も。

もしも2回目の借金免責が不許可となってしまった場合の手続きも同時に進めてもらえれば、時間の節約にもなるでしょう。

2回目だと周囲にバレる可能性が高い?

1回目でも2回目でも周囲に自己破産のことがバレてしまうかどうかは、ケースバイケースです。自己破産をすると個人信用情報に事故情報として登録されたり、政府の機関紙である官報に住所や氏名が掲載されます。そのようなところから周囲にバレる可能性は低いですが、管財事件になったことで周囲にバレる可能性は次のような理由から高まってしまうでしょう。

  • 裁判所に何度も足を運ぶ必要がある
  • 手続きに時間がかかる
  • 裁判所や破産管財人からの書類が自宅に届く
  • 一定期間郵便物が破産管財人に転送される
  • 破産管財人による自宅調査がある
  • 同居家族の収入や財産に関する書類が必要になる

その他、このような理由で自己破産のことが家族や周囲にバレることがあります。

  • 家族が保証人になっている
  • 家族から借金をしている
  • 本人名義の車や家がある

自己破産が家族にバレやすいケースについては、こちらの記事を参考にしてください。

自己破産すると家族にバレる?バレる8つのケースと対処法を紹介!

2回目の自己破産が認められなかったら…

前回の自己破産から7年経っていなかったり、免責不許可事由によって2回目の自己破産が認められない可能性が高いとき、どのようにすればいいのでしょうか。

即時抗告する

自己破産の申立てをしても免責許可が下りなかった場合、「即時抗告」によって異議申し立てができます。即時抗告とは裁判所で下された決定や命令に納得がいかなかったとき、その裁判所よりも上の裁判所で判断し直してもらう制度です。例えば地方裁判所で免責が許可されなかった場合は、その上の高等裁判所に申し立てて再度判断してもらいます。

即時抗告ができる期限は裁判所の決定が出てから1週間以内です。即時抗告に必要な費用は数千円程度とそれほどかからず、手続きも「抗告状」と「即時抗告の理由を証する証拠書類」の二種類を審判した裁判所に提出するだけです。

参考:即時抗告|裁判所

他の債務整理を検討

「借金で首が回らずとても7年経過するまで待てない」という方や、「免責不許可事由と判断され自己破産できなかった」という方は他の債務整理の方法を検討してみてはいかがでしょうか?自己破産以外の債務整理には、

  • 任意整理
  • 個人再生

の二種類があります。それぞれの特徴やメリットについて見ていきましょう。

任意整理

任意整理とは裁判所を通さずに債権者と交渉し、将来かかる利息の減額や遅延損害金のカット、分割払いでの返済を認めてもらう方法です。自己破産からの期間に制限がなく、どんな借金の理由でも手続きできます。また整理する借金を選べるため、家族が保証人になっている借金などを除外できます。

ただし金全てを免責できる自己破産と違い、元本以下には減額できないので借金の返済義務が残ります。また債権者が合意してくれないと借金を減額できないため、希望通りの金額まで減額できない恐れがあります。

個人再生

個人再生は自己負担と同様、裁判所に申立てて認められると、借金を1/5~1/10まで減額できる手続きです。残った借金は原則3年、最長で5年かけて返済していきます。マイホーム返済中の人は個人再生で手続きしてもマイホームを手放さなくて済む特例制度があります。

しかし安定した収入があるなどの条件を満たしている必要があり、借金の総額が5000万円以下といった条件もあります。こちらも借金の理由は問われないのですが、手続きに時間や費用がかかるのがデメリットです。

まとめ

自己破産は法律上、回数に制限がないため2回目でも免責されることがありますが、前回から7年が経過していなかったり前回と同じ理由や免責不許可事由に該当すると免責されません。3回目の自己破産はほぼ管財事件となり破産管財人が付いて借金の原因や自己破産に至る経緯などが調査されるため、費用も時間も1回目より必要です。

また裁判所の対応が厳しくなったり、裁判官との審尋(面談)があるのも1回目との違いです。2回目の自己破産を認められるには、裁判所が納得できるような事情であることや真摯な反省の態度が必須です。そのためにも自己破産について詳しい弁護士に依頼して、アドバイスを受けたり面談のシミュレーションをしたりするなどの対策を取りましょう。

2回目の自己破産は生活保護受給中でも申立て可能で、法テラスに費用の立て替えを依頼することもできます。ギャンブルが借金の原因のときや7年未満に借金を整理したいときは、任意整理や個人再生といった他の債務整理方法を検討してみては?弁護士に相談すると最適な債務整理方法を教えてくれるでしょう。

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