- 「借金地獄から何としても抜け出したい…」
- 「どんな原因の借金地獄からも抜け出す方法があるの?」
自分や家族、周りの人が借金地獄に陥った際、どうにかして抜け出す方法はないかと考える人は多いのではないでしょうか?
借金はただ完済すれば終わりというものではなく、借金するに至った原因から解決しない限り、また再発してしまいます。そこでこの記事では、借金の原因別・種類別の解決方法を詳しく紹介します。
簡単に借金をしない・させないための解決方法や、借金の種類別の返済方法を知ることで、借金の原因を断ち切り効率的に借金を返済できるようになるでしょう。
さらには、どうしても借金が返済できない場合の最終手段「債務整理」についても解説していきます。「ゆくゆくは債務整理を…」とお考えの場合は、債務整理にどんな種類があるのかについてや、自分に最も合った債務整理の方法を見つけてください。
【原因別】借金地獄からの抜け出し方
借金をするに至った原因は人それぞれにあります。こちらでは主な借金の原因別の抜け出し方を解説していきます。
ギャンブルによる借金
つい軽い気持ちで始めた競馬や競輪、競艇やパチンコなどのギャンブルが原因で借金をする方は多くいます。ギャンブルが当たったお金で返済しようと考えるうちに借金が膨らんで、いつの間にか借金地獄に陥っていることも。
こちらではギャンブルによる借金をしないための具体的な行動を紹介します。
医療機関・支援団体の助けを借りる
- 止めようと思っているのに気が付いたらまたギャンブルをしている
- 自分の意思ではギャンブルを止められない
- ギャンブルが原因で冷静な判断ができない・集中力が保てない
- 仕事や日常の生活に悪影響が出ている
上記のような状態の方は「ギャンブル依存症」の可能性があります。ギャンブル依存はアルコール依存や薬物依存と同様、「依存症」という病気ですので、解決するには医療機関やクリニックを受診して病気の治療が必要です。
ギャンブル依存症の治療では、依存症の専門外来に定期的に通院して認知行動療法などの方法が用いられます。ギャンブル依存症の治療を行っている病院を探すには、厚生労働省の「依存症対策全国センター」のホームページから検索できますので、「自分はもしかしてギャンブル依存症かも…」という方はご活用ください。
またギャンブル依存症の治療には、支援団体や自助グループで行っている集団ミーティングも有効です。同じ悩みを持つ人同士が自分の体験や悩みを話し、共有することで自分を見つめ直して行動を変えていく効果があります。「ギャンブル依存症予防回復支援センター」では、ギャンブル依存症に関する悩み相談や支援団体を紹介しています。
最低限のお金しか財布に入れない
ギャンブルをしたいという衝動を行動に移さないためには、必要最低限のお金しか財布に入れないという方法が有効です。もちろんクレジットカードやキャッシュカードといった、現金を簡単に手に入れられるものもなるべくなら持ち歩かないようにしましょう。どうしてもカードが必要な場合は、キャッシング枠を外して契約し直すなどの工夫が必要です。
ギャンブルをしたいという衝動を抑えるには、ギャンブルをしない日々の積み重ねが重要。そもそも現金が手元になければギャンブルはできませんので、繁華街に行く際やギャンブル場の近くを通るといった場合には、なるべく最低限の現金のみを持ち歩くようにしましょう。
交友関係を整理する
ギャンブルをしていた時の友人や知人とは、思い切って縁を切るのもよい方法です。ギャンブル仲間と会えば、誘われてギャンブルに行ってしまったり、ギャンブルのことを思い出してどうしても我慢できなくなることがあるかもしれません。
しかしギャンブルでつながった交友関係を整理することで、ギャンブルに接触する機会を極力減らせます。ギャンブル依存の完治にはギャンブルしたい環境から離れるのが有効。ギャンブルで二度と借金を重ねないために、自ら環境を変える努力をしていきましょう。
支出の見直しで自力返済を目指す
ギャンブルで増えた借金の自力返済を目指す場合は、毎月の支出を見直して減らせるところは減らしていきましょう。数十万円~100万円以上に膨らんだギャンブルでの借金は、ちょっとした節約などでは簡単に減らせません。引っ越しをするなど、以下のような生活の根本からの見直しが必要です。
- 引っ越しで家賃を下げる
- 車を手放す
- スマホを格安プランに変更
- 加入保険の見直し
- 外食を減らす
- 交際費の削減
- 電車やバス移動→自転車移動にする
- コンビニで買い物をしない
減らした支出を一目で分かるようにするには、家計簿がおすすめです。最近ではスマホのアプリを使って簡単に家計簿が作成できますので、毎月何にどの位の金額を使ったのかを管理して、支出の見直しに役立てましょう。
買い物依存による借金
「高級ブランドや最新ファッションを見つけるとつい購入してしまう…」といった買い物依存が原因の借金では、ストレス解消方法の見直しやカードの限度額を下げるなどの方法に効果があります。
カードの限度額を減額
カードで買い物をすることが多いという人は、クレジットカードの限度額を下げる方法がおすすめです。クレジットカードのショッピング機能は手元に現金が無くても買い物ができ、リボ払いなら月々の生活が苦しくても何とか返せるかも…と安易に買い物をしてしまう原因になります。
リボ払いは月々の返済額が少額ですが、その分利息や手数料が高く、いつまでたっても元金が減らない原因の一つ。色んな場所で買い物をするとあっという間に借金が膨らんで、その借金を返すために他のところから借り入れする、いわゆる「自転車操業」に陥りがちです。
そこでショッピング枠の限度額を自分が払える範囲にまで下げたり、キャッシング枠をなくす契約にすると、必要以上の買い物ができず、借金のための借金を防げます。もちろん買い物をする前に「本当に自分に必要なものなのか?」を考える努力も忘れずに。こまめにクレジットカードの利用明細を見るなど、買い物依存が再発しないような意識づけも同時にしていきましょう。
返済計画のチェック
買い物で作った借金を効率的に返していくには、返済計画を見直していく必要があります。返済がなかなか進まないという方のほとんどは、実現不可能な返済計画を立てている場合があります。まずは下の順序で、自分の返済計画を立て直を図りましょう。
- 借金の総額(元金+利息)を把握する
- 現在どのくらいの収入があるか確認
- 返済期間の設定
- 毎月いくら必要かをもとに支出を見直す
ストレス解消法の見直し
自分のストレスについて見直して、買い物以外のストレス発散方法を見つけるのが、買い物依存による借金地獄から抜け出すコツです。買い物依存の方のほとんどが、日ごろのストレスを上手に発散できず、スッキリするからという理由で買い物をしています。
もちろんストレスの原因を取り除けることが一番ですが、それが難しい場合は、買い物以外にストレスを解消する方法を見つけましょう。例えば次のようなストレス解消方法はいかがでしょうか。
- 運動で汗を流す
- 友達に話を聞いてもらう
- 悲しい映画や音楽で思いっきり涙を流す
- 趣味を見つけて没頭する
- 部屋を掃除する・断捨離する
特にウォーキングやヨガ、ジムでの適度な運動は心の安定に重要な「セロトニン」が分泌され、ストレスが解消されやすくなるのでおすすめです。
起業による借金
最近では働き方の多様化が進み、起業する人が増えてきました。それに従い起業の際の借金に苦しむ方も増加しています。ここでは起業による借金の解決方法を紹介していきます。
融資を受ける
起業による借金や資金面における不安がある方は、融資を受けてみてはいかがでしょうか。日本政策金融公庫をはじめとする国の金融機関やお住いの地域の銀行・信用金庫などでは、起業する人を対象とした下のような融資制度を設けています。
- 日本政策金融公庫の「新創業融資制度」
- 日本政策金融公庫の「小規模事業者経営改善資金融資制度(マル経融資)」
- 各自治体が取り扱う保証協会付きの融資
- 都市・地方銀行からの融資
ただしこれらの融資には審査があり、未返済の借金があると融資を受けられないことがあります。とはいえ住宅ローンや自動車ローンといった多くの方が利用しているものは審査の対象外ですのでご安心を。そしてもし今現在未返済の借金がある場合は、融資を申し込む前に返済してしまいましょう。
金融機関では融資をする際、「確実に利益を取れそうか」「計画的に返済してくれるか」を厳しく審査しています。以下のようなポイントに注意して、起業の融資を受けられやすい体制を整えましょう。
- 借金や税金を滞納しない
- 自己資金をなるべく貯めておく
- 起業する分野での知識・資格取得
- 事業計画書・資金計画書の作成
- 会社の経理や会計について勉強する
出資を募る
起業による借金を解決するには出資を募るという方法があります。出資は自分が立ち上げた会社の株を出資者に購入してもらい、起業や会社の運営に必要な資金を集めるのが目的です。第三者にお金を出してもらうという意味では借金と似ていますが、出資と借金には次のような違いがあります。
目的 | 提供者との関係 | 主な違い |
---|---|---|
出資 | 経営者と株主の関係 |
|
借金 | 借主と貸主の関係 |
|
出資はお金を返済する義務はありませんが、株主という形で経営に意見ができるという点が大きく異なります。つまり会社の経営者と株主が違うと、意に沿わない株主の意見も聞かなければならなくなるので、その点に注意しましょう。
補助金・助成金を活用
補助金や助成金を活用して起業資金にあてるという方法もおすすめです。補助金や助成金とは、国や地方自治体、民間の団体から受け取れる給付金制度のこと。基本的にどちらも返済の義務はありませんが、補助金の方は使える予算に限りがあるため、抽選や審査が必要な場合もあります。
また申請期限が短い補助金もあり、場合によっては申請してももらえないこともありますので気を付けましょう。起業に関しては、次のような補助金・助成金制度がおすすめです。
補助金・助成金の種類 | 概要 | 条件 | 申請先 |
---|---|---|---|
ものづくり補助金 | 中小企業や小規模事業者のものづくりにかかわる設備投資・試作品開発・サービス開発を支援 |
|
ものづくり補助金事務局への電子申請 |
事業再構築補助金 | コロナ時代の社会変化に対応する目的で、新分野への転換や業種転換などを支援 |
|
事業再構築補助金事務局への電子申請 |
IT導入補助金 | 生産性向上のためのIT導入費用を支援(コロナ対策として接触を避ける目的の取り組みも) | 業種や組織形態ごとに資本金・従業員数の定めあり | 商工会議所等に導入の相談後HPより申請 |
中途採用等支援助成金(生涯現役起業支援コース) | 40歳以上の方が起業した事業で必要な従業員を雇用した際の費用を支援 |
|
拠点を管轄する労働局 |
上記以外にも「小規模事業者持続化補助金」など、多くの補助金・助成金があります。借金をする前に、こういった補助金などを活用してみてはいかがでしょうか。
ネットワークビジネスの借金
ネットワークビジネスでの借金の解決は、自分の意思と法律の助けを借りて行いましょう。ネットワークビジネスとは、口コミや勧誘によって特定の商品を売り、その範囲をピラミッド状に広げていく販売活動のことで
- マルチ商法
- 連鎖販売取引
- マルチレベルマーケティング(MLM)
などと呼ばれることもあります。ネットワークビジネス自体は合法ですが、違法な「ねずみ講」と仕組みがよく似ており、グレーゾーンにある団体も多いようです。販売する相手がいないと自分で購入するために借金をするという人もおり、問題になるケースがあります。
組織を抜けて冷静になる
ネットワークビジネスでの借金を解決するには、まずその組織から抜けて冷静になることから始めましょう。最初は「楽して儲けられるのでは?」と甘い考えで始めた方がほとんどですが、思うように稼げないばかりか逆に借金をする羽目になってしまうということでは、その商売は向いていません。
いちど冷静になる第一歩として、組織からすっぱり足を洗いましょう。もし「ちゃんと断る自信がない」「しつこく引き留められるのでは?」と心配な方は、組織の本部に直接連絡して解約する旨を伝え、「しつこい引き留めに困っている」と伝えましょう。勧誘者は本部から注意されることを恐れていますので、あとはメールや電話を着信拒否設定にすればOKです。
クーリング・オフを検討
ネットワークビジネスで購入した商品は、クーリング・オフ制度で代金が戻ってくることがあります。マルチ商法においては契約書を渡された日から20日間以内であれば書面によりクーリング・オフの申し立てが可能です。また加入して1年未満の会員が脱退する場合、商品を受け取ってから90日間未使用状態なら、返品により代金を戻してもらえることがあります。
たとえ契約から20日以上経過している場合でも、一定の条件を満たせば連鎖販売取引は中途解約可能に。クーリング・オフはマルチ商法や悪質な訪問販売等の契約後、消費者が一度冷静になって考え直す時間を得られる制度です。条件さえ当てはまれば無条件で解約可能ですので、いち早く代金を返金してもらい借金の返済にあてましょう。
消費者相談窓口や弁護士に相談
そもそもネットワークビジネスの勧誘方法に問題がある場合は、特定商取引法や消費者契約法により、クーリング・オフできる期間が長くなったり、契約そのものを解除できるかもしれません。
まずは国民生活センターや住んでいる自治体の消費生活センターに相談してみましょう。また法律の専門家である弁護士に相談するのも有効です。法的な観点からかかわったネットワークビジネスの違法性が証明できれば、契約を解除したり途中解約できる可能性が高まります。
保証人になった場合の借金
保証人になったことで背負ってしまった借金については、保証人の種類に応じた対処が必要です。保証人には二種類あり、「保証人」と「連帯保証人」では責任の重さが全く異なります。
「保証人」は債務者の支払い能力がカギ
ただの「保証人」の場合、もともと借金をしている人(主債務者)の支払能力がカギとなります。というのも保証人には主債務者に借金を支払えるだけの財産がある場合、その請求を拒否できる権利があるためです。これを「検索の抗弁権」といい、民法によって定められています。
検索の抗弁権を含む保証人の権利は全部で3つ。詳しくは次の通りです。
- 検索の抗弁権
- 保証人が債権者(借金の相手)から借金の支払いを求められた際、主債務者に財産があることを証明できればその請求を拒否できる権利
- 催告の抗弁権
- 保証人が主債務者よりも先に債権者から支払いを求められた際、先に主債務者に請求するよう求める権利
- 分別の利益
- 保証人が複数人いる場合、保証すべき債務は保証人の数で平等に分けた金額のみになる
「連帯保証人」は時効をチェック
「連帯保証人」になってしまった場合は、主債務者と同じ義務を負うことになり、債務者に財産があろうとなかろうと借金を支払わなければなりません。しかしながら借金にも時効があり、この時効を超えると借金を払う必要がなくなるため、「いつ」「どのような条件で」時効が成立するかをあらかじめ知っておくことがポイントです。
連帯保証人の時効が認められるには、次のような条件を満たす必要があります。
- 主債務者の時効が成立すれば連帯保証人の時効も成立する
- 債権者が借金返済の権利を行使できることを知った時から5年が経過している
- 時効の更新がない
「時効の更新」というのは借金の返済にかかわる下のような言動があった場合に、時効の期間がリセットされ、またスタート地点に戻ることを指します。
- 1円でも借金の返済をした(主債務者・連帯保証人)
- 借金があることを認める言動をした(主債務者・連帯保証人)
- 債権者から支払督促や訴状を受け取った
連帯保証人の時効が成立するには、主債務者が時効の条件を全て満たしている必要があります。したがって主債務者に上のような時効の更新に該当する言動がないか、十分に確認しなければなりません。
家族の借金
自分以外の借金であっても配偶者や親、子どもといった家族の借金は、家族全員が苦しめられることになります。ここでは家族に借金があることが発覚した場合の対処法や返済義務について解説していきます。
まずは借金の全容を把握
家族に多額の借金があることが分かると、どうしたらいいか混乱する人も多いのではないでしょうか。家族の借金について誰かに相談したくても借金の金額や相手先、期間の長さなどが分からないと適切なアドバイスを受けられません。まずは借金の全容を把握することから始めてください。
借金について調べるには、下のような項目を確認して情報を整理すると良いでしょう。
- どこから借りているか(消費者金融・クレジットカードなど)
- 借りている期間の長さ(いつからか)
- 借金の総額(元金+利息)
- 担保や連帯保証人の有無
- 本人や家族が返済可能かどうか
基本的に返済の義務なし
たとえ夫婦や同居家族の借金であっても、法的にはあなたに返済の義務はありません。借金の相手である債権者がお金を返してくださいと請求できるのは、あくまで支払いの義務がある債権者だけで、いくら脅し文句で「家族だから払う義務がある」と言われても、第三者に借金を払う必要はありません。
あなたが家族の借金の連帯保証人になっていたり、亡くなった家族の相続人になっている場合には支払い義務が生じます。とはいえ連帯保証人になっていることを知らなかった場合には、支払い義務は無効になります。また相続人になった場合は次のような相続方法で借金の支払いを回避できます。
- 相続放棄
- プラスの財産(資産)もマイナスの財産(借金)も一切相続しない
- 限定承認
- プラスの財産の範囲内でマイナスの財産を相続し、プラスの財産が残った場合はそれを相続できる
【種類別】借金の効率的な返済方法
借金の原因別の対処方法が分かったところで、こちらでは次のような借金の種類に応じた効率的な返済方法を紹介していきます。
- リボ払い
- カードローン
- クレジットカードのキャッシング
- 複数か所からの借金
リボ払い
リボ払いは毎月数千円からの少額の支払いのみで手軽にお金が借りられるということで、手軽に手を出す人が多い借金の一つです。月々の支払いが少ないと支払期間が伸び、いつまでたっても借金が終わらない原因に。リボ払いの借金を返済するには、そもそもの返済方法の変更が必要です。
毎月の返済額の増額
リボ払いの借金を返済するには、可能な範囲内で毎月の返済額を増額しましょう。リボ払いにはカードローンなどと比べ、元金に対して高い手数料がかかります。
借金の種類 | 手数料(年利) |
---|---|
リボ払い | 15% |
カードローン | 3.8~13.8% |
リボ払いは毎月いくら返済するかを自分で選べます。毎月の返済を増額することで、返済期間を短縮でき、その分の手数料を抑えることが可能に。
とはいえ早く返済したいからと、能力以上に返済額を高くすると毎月の支払いが大変なことになってしまいます。収支のバランスを考えながら、無理のない金額を設定するようにしましょう。
参考:リボ払いは損?仕組みと手数料の計算方法を解説|auじぶん銀行・カードローン増枠(増額)手続きのご案内|イオン銀行
繰り上げ返済で元金を減らす
リボ払いの借金を返済するには繰り上げ返済も効率的です。繰り上げ返済とは通常の支払日以外にまとまった額を返済すること。臨時収入があった月や、ある程度貯金がたまった時に繰り上げ返済をすると良いでしょう。
繰り上げ返済は任意の返済です。自分の都合に合わせてできて手続きも簡単なのでおすすめ。繰り上げ返済の方法は主に下の3種類あります。
- 口座引き落とし
- 銀行振り込み
- ATM支払い
分割払い・一括払いへ変更
リボ払いの借金を返済するには分割払いや一括払いへの変更もおすすめ。金利や手数料を抑えられ、一括払いでは残金を一気に減らせます。
借金の期間と利息の関係については「【種類別・ケース別】借金を返済するコツは?返済が厳しい場合の解決法も解説!」の記事をチェックしましょう。
カードローン
消費者金融や銀行などで利用できるカードローンは、借り入れや返済が簡単にできる借金の一つです。しかし金利の高いカードローンにしてしまうと、毎月の返済が大変でいつの間にか借金がかさんでしまうということも。効率的に返済するには次の二つの方法が有効です。
金利の低いローンへ借り換え
金利の高いカードローンは、より金利の低いローンへの借り換えがおすすめです。カードローンは金融機関の種類や商品によって様々に金利が設定されています。もちろん金利が低ければ低いほど毎月の利息が少なく、返済の総額を抑えられます。
増枠で金利を下げる
カードローンは借り入れ可能な限度額を増額(増枠)することで金利を下げられます。こちらはカードローンの利用限度額と設定金利の一覧です。
利用限度額 | 設定金利(年利) |
---|---|
10万円~90万円 | 11.8%~13.8% |
100万円~190万円 | 8.8%~13.8% |
200万円~290万円 | 5.8%~11.8% |
上の表でも分かる通り、利用限度額が上がれば上がるほど設定金利は低くなり、たとえ実際に利用しなくてもこの金利は適用されます。
クレジットカードのキャッシング
買い物に便利なクレジットカードには、現金を引き出せるキャッシング機能が付いています。契約者の条件に応じて上限額が異なりますが、銀行やコンビニのATMで手続きできるので便利。そんなクレジットカードのキャッシングを効率的に返済するコツを紹介していきます。
なるべくなら一括返済で
クレジットカードのキャッシングの返済方法のほとんどは「翌月一括払い」か「リボ払い」です。利息の負担をなくすには「翌月一括払い」で返済しましょう。キャッシングのみならず借金は完済までの期間が長ければ長いほど、支払総額が高額になります。月々の支払いが安いからと安易にリボ払いにせず、なるべく一括で返済するようにしましょう。
口座引き落としで延滞を防ぐ
クレジットカードのキャッシングを返済するには口座引き落としがおすすめです。ATMでの支払いや振り込みなどの返済では、返済日を忘れてしまったり、返済に必要なお金を準備できないと「遅延損害金」が発生してしまいます。
遅延損害金は利息制限法により、上限金利の1.46倍の利息が日割りで加算されていくことが決まっています。この遅延損害金を支払わなくて済むよう、返済する際は残高を確認した口座の引き落としにしましょう。
複数か所からの借金
色んな所からの借金は、いつまでにどこにどれだけ返済するかの管理が大変で、それぞれに利息がかかってくるため、返済していても借金が減るどころか雪だるま式に増えていく恐れがあります。借金の返済方法としては難易度が高めですが、次に紹介するポイントをおさえると、効率的に返済できるでしょう。
少額の借金から返済
複数か所からの借金では、金額が少ない借金から完済を目指しましょう。あれもこれもと手を付けると、結局利息のみの支払いとなり、完済には程遠い状態に。まずは少額の借金から返済を進め、元金をなるべく減らす努力が必要です。
利息の高い借金を優先
少額の借金を優先するのと同様に、利息の高い借金も優先して返済するようにしましょう。金利の高い順から多めに返済していくと、利息の増額を抑えられます。もちろん利息の高い借金だけを返済するということはできませんので、利息の高い借金に集中して少し増額するという気持ちで返済していくといいでしょう。
「おまとめローン」で一本化
複数か所からの借金は「おまとめローン」で返済を一本化するのが効率的です。おまとめローンとは複数か所からの借金を一つにする金融サービスのことで、複数の金融機関でこのサービスを提供しています。
おまとめローンを検討する際は現在の金利より低いローンを選ぶのがポイント。支払い管理や借金の残金チェックが楽になるといったメリットもあります。
借金地獄から抜け出すには…最終手段は「債務整理」!
どんな対処法をとっても、どんな効率的な返済方法をしても借金地獄から抜け出せない場合は「債務整理」を検討しましょう。債務整理は借金地獄から抜け出す最終手段で、次の4つの方法があります。
- 任意整理
- 個人再生
- 自己破産
- 特定調停
詳しくはこちらの記事に記載していますので、参照してください。
「借金の元金が減らない!7つの原因の解決法&種類別の減らし方」
任意整理で過払い金をチェック
2010年以前に借り入れした借金がある場合は、法定金利を越えて払い過ぎた利息が過払い金として戻ってくる可能性があります。過払い金を返済にあてれば、今ある借金を返済することが可能です。
個人再生で借金を減額
個人再生は裁判所に返済ができない旨を申し立てて、借金の減額により完済を目指す任意整理の方法です。100万円を超すような借金に適用されることが多く、3年前後で返済できるような計画を立てます。
個人再生はローンのある住宅でも手放す必要が無いというメリットがある一方で、収入等に一定の条件があり、裁判所の手続きに費用が掛かるのがデメリットです。
借金を免責できる自己破産
住宅や自家用車などの資産を手放す代わりに借金を免責できるのが自己破産です。ただし以下のような理由で借金をした場合には、「免責不許可事項」として自己破産できません。
- ギャンブルによるもの(競馬・競艇・パチンコなど)
- 株取引
- FX
- 不動産投資
- 投機の失敗による借金
- 趣味や娯楽のための借金
特定調停は債権者を選べる
特定調停とは裁判所が債権者と話し合いにより借金の減額や無理のない返済方法にできる手続きです。減額を希望する債権者を選べるというメリットがあるのが特徴で、手続きにかかる費用もそれほどかかりません。
まとめ
ギャンブルや買い物依存、ネットワークビジネスビジネスなど借金を作った原因によって、借金地獄からの抜け出し方は異なります。借金の原因ごとの対処方法を参考に、借金の再発を防ぐ努力をしながら、一日一日の積み重ねを大切にしていきましょう。
借金にはリボ払いやカードローン、クレジットカードのキャッシングや複数か所からの借金など、様々な種類があります。それぞれに金利をおさえて返済期間を短縮するコツが異なりますので、借金の種類に応じた返済方法をとるのが、効率的に返済するコツです。
それでもどうしても借金地獄から抜け出せない場合は債務整理を考えましょう。4種類の債務整理の方法、それぞれに免責割合や手続きの方法が違いますので、自分のケースにはどの債務整理が一番適しているのか、弁護士などの専門家の意見を聞きながら決めてください。