- 「自分はワーキングプアかも…」
- 「働いているのに借金返済できない現状を解決する方法は?」
最近の日本では「ワーキングプア」と呼ばれる人が増えています。ワーキングプアとはどのような人のことを指し、増加の理由は何なのでしょうか?こちらの記事ではワーキングプア増加の理由や借金との関係、日本での実態を詳しく解説するとともに、ワーキングプアから脱出する方法をお教えします。
さらに、ワーキングプアの方が利用できる公的支援制度についても紹介。「もしかして自分のことかも」「どうして働いているのに借金を返せないんだろう」という方は参考にして、自分の生活を立て直す一助としましょう。
「ワーキングプア」とは?目安収入と増加の理由
まずはワーキングプアの言葉の意味や日本での収入の目安、増加している理由について解説していきます。
働く貧困層のこと
ワーキングプアとは文字通り「働く貧困層」や「貧困線以下で労働を行っている人」のことをいいます。元々は1980年代頃にアメリカで使われ始めた言葉。国際労働基準を制定している国際労働機関(ILO)では、ワーキングプアの基準を「1日当たりの賃金が1.9ドル以下の労働者」と定義しています。
日本円にすると、268円(2023年7月28日現在)となりますが、これはアメリカの物価や賃金に対する価値観があるため、日本ではあまり参考にならないでしょう。とはいえ、フルタイムで働いているものの、十分な収入を得られず、貧困状態にある労働者のことをワーキングプアと呼ばれています。
日本での年収・手取りの目安
日本におけるワーキングプアの年収や手取りの目安は、明確な基準はないものの、一般的に生活保護を一つの基準としています。現在生活保護の給与水準は、「月額9万円~12.2万円」「年額108万円~146.4万円」です。この金額よりも給与金額が低いと、ワーキングプアであると考えられます。世帯人数で見る場合は、次のような基準となるでしょう。
- 単身世帯…年収100万円
- 夫婦2人暮らし世帯…年収135万円
- 夫婦+子どもの世帯…年収168万円~(子どもの人数によって異なる)
上記の内容をまとめると、一般的に生活保護受給世帯と同レベルの給与水準で、年収200万円以下がワーキングプアの目安といえるのではないでしょうか。
参考:最低賃金額と生活保護費の比較(令和4年度)|厚生労働省
ワーキングプア増加の要因
ではなぜ日本では、ワーキングプアの割合が増加しているのでしょうか?そこにはいくつかの要因が考えられます。
不景気による年収の減少
日本でワーキングプアが増えている原因として、不景気による年収の減少が挙げられます。厚生労働省が発表している「平均給与(実質)の推移」を見ると、以下のように平均年収が推移しています。
西暦 | 1989年 | 1994年 | 1999年 | 2004年 | 2009年 | 2014年 | 2018年 |
---|---|---|---|---|---|---|---|
平均年収(万円) | 452.1 | 465.3 | 463.6 | 455.7 | 421.1 | 419.2 | 433.3 |
そして国税庁がまとめた「民間給与実態統計調査」を見ると令和3年の平均給与は、443万円となっています。1990年代は460万円以上あった平均給与が、2010年以降には40万円も下がっています。これはバブル崩壊後に急激にデフレが進み、結果として労働者の賃金水準が引きずられてしまいました。
そのため正社員で働いていてもなかなか給与が上がらず、ワーキングプアになってしまうという訳です。
参考:平均給与(実質)の推移(1年を通じて勤務した給与所得者)|厚生労働省
物価の上昇
給与が以前よりも下がっていることにプラスして、物価が上昇していることもワーキングプア増加の一因です。総務省統計局がまとめた「消費者物価指数」によると、統計を開始した1947年から軒並み物価が上昇。平均年収が下がった2010年以降も横ばいか上昇を続けています。
とくに平均給与が過去最低(419,2万円)を記録した2013年以降は、急激な物価上昇がみられます。このような中で生活が苦しくなるのは当然。給与の減少にプラスして、物価の上昇もワーキングプアの増加に拍車をかけていると考えられます。
働き方の多様化
働き方の多様化も、ワーキングプアの増加に拍車をかけています。これまでの日本では、学校卒業後新卒で正社員として入社し、定年まで同じ会社で働き続けるという考えが一般的でした。しかし現在は終身雇用が崩壊しつつあり、働き方に対する価値観が多様化。
「いつ何が起きるか分からないから、自分の好きなことをしていきたい」という考えの人が増えてきています。結果として、正社員よりも自由度の高い非正規雇用を選ぶ人が増加している現状です。しかし一度非正規になってしまうと、そこから抜け出して正社員になるのは難しく、ワーキングプアが増える原因となっています。
非正規雇用の増加
ワーキングプア増加の最大の原因は、非正規雇用の増加です。非正規雇用とはパートやアルバイト、派遣社員や契約社員のような、一定期間のみの雇用契約のもとで働くことを指します。正規の雇用契約を結ばないことで、正社員との待遇の格差が生まれやすく、雇用主の都合で派遣切りや雇止めにあいやすいという特徴も。
とくにバブル崩壊後、多くの企業が生き残るために人材コストを削減。そして1999年に派遣法の適用範囲が変わったことで、人材コストの安い派遣社員の人数が増えました。同時期に社員に対するリストラも行われましたが、今いる社員を切るよりも新規採用を抑えた方が楽ということで、多くの若者がその犠牲に。
こちらは、厚生労働省がまとめた非正規雇用労働者の人数の推移です。
西暦 | 1989年 | 1994年 | 1999年 | 2004年 | 2009年 | 2014年 | 2017年 |
---|---|---|---|---|---|---|---|
人数 (万人) |
817 | 971 | 1,225 | 1,564 | 1,727 | 1,967 | 2,036 |
そして非正規雇用と正社員との平均賃金の比較を見ると、全ての年代で正社員よりも低く、年齢による変化が少ないことが分かります。
年代 | 20~24歳 | 25~29歳 | 30~34歳 | 35~39歳 | 40~44歳 | 45~49歳 | 50~54歳 | 55~59歳 |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|
正社員 | 1,256円 | 1,481円 | 1,703円 | 1,897円 | 2,067円 | 2,251円 | 2,403円 | 2,373円 |
非正規 | 1,113円 | 1,217円 | 1,292円 | 1,299円 | 1,294円 | 1,270円 | 1,259円 | 1,280円 |
年収で見ると正社員の年収中央値が417万円に対し、非正規社員の年収は162万円。およそ180万円ものひらきがあります。
ワーキングプアの実態&借金との関係
では日本におけるワーキングプアの実態と、借金との関係についてより詳しく見ていきます。
男性よりも女性が多い
年収200万円未満をワーキングプアだとすると、男性よりも女性の方がその人数が多いことが分かります。厚生労働省がまとめた「雇用形態別・性別・続柄別年収200万円未満労働者」の表を見ると、15歳~44歳の労働者の内訳は、男性が24.7%に対し女性は75.3%と、圧倒的に女性の方が多くなっています。
女性の方が多い理由としては、元々の給与の差の他に、結婚や妊娠、出産など女性ならではの理由も考えられます。とくにコロナ禍では、女性の失業者が急増。女性のワーキングプア問題が一層深刻になっていると言えます。
シングルマザーは圧倒的に不利
ワーキングプアになりやすい点でいうと、シングルマザーは圧倒的に不利です。というのも、子育てによって仕事が大きく制限されるため。また育児をしながらの労働時間が安定しないため、企業側の雇用が少ないのもその理由です。求職活動するにしても「子どもが小さいから、急な休みが増えそう」と判断され、採用に不利になることも。
収入アップを目指そうとして、資格やスキルを取得しようと思っても、仕事と子育てにプラスして勉強もしなければなりません。実際に世帯単位の所得の平均を見ると、母子世帯の総所得は306万円です。しかしこれは元夫からの養育費や児童手当等をすべて含めた金額。仕事をして得られる稼働所得に限定すると231.1万円となります。このような理由から、シングルマザーはワーキングプアになりやすいといえます。
参考:2019年国民生活基礎調査の概況(各種世帯の所得等の状況)|厚生労働省
中高年はより深刻
シングルマザーと同様に、中高年のワーキングプアも深刻です。とくに賃金が低迷しがちな35~59歳のワーキングプアにおいては、今の困窮状態から抜け出すことが難しく、そのまま高齢期を迎えてしまう可能性が高いため。正社員の求人を見ても、就労経験が乏しい若者が売り手市場なのに対し、経験や能力があるはずの中高年は非正規雇用として雇用されているのが現状です。
とくに就職氷河期世代やバブル崩壊以降のリストラにあった世代では、正社員の職を見つけられないままアルバイトなど非正規の仕事をしている期間が長いと、年齢に応じたスキルや資格を得ることなく30代、40代を迎えてしまいます。結果的にワーキングプアの中高年が多くなり、生活苦の状況に陥りやすいという訳です。
ワーキングプアと借金の実態
ではワーキングプアと借金との関係はどうなっているのでしょうか。
生活苦による借金は解決が困難
ワーキングプアで働いても生活が苦しいため、それを一時的に解消する目的で借金をする人がいます。しかし生活苦が理由の借金は簡単に返済できず、泥沼にはまる可能性が高いという特徴があります。他からお金を借りて一時的に借金がなくなったところで、根本的な支出の多さや低収入といった問題を解消しない限り、次の返済が負担に。
結果的に借金で借金を返済するという自転車操業になりかねず、生活苦にプラスして借金苦まで背負うことになるでしょう。
債務整理するケースが多い
多重債務を抱えた結果自己破産した労働者110人を調査してみると、正社員が35%に対し、非正規雇用の割合は65%。実に全体の2/3がパートや派遣といった非正規雇用だったことが分かりました。そのうち4割は、生活保護基準以下の低賃金だったことも明らかに。
また男女比で見ると、男性の正社員と非正規雇用の割合はほぼ半々でしたが、女性の割合は8割が非正規雇用。女性の非正規雇用のうち3割は生活保護以下の賃金で、ここでも女性のワーキングプアが多いという実態が分かります。非正規雇用が多重債務を抱えやすい理由には、やはり給与の低さや勤務の不安定さが影響していると考えられます。
参考:自己破産した労働者、3分の2が非正規雇用近畿6府県|朝日新聞DIGITAL
無料で借金の相談がしたい方は、こちらの記事を参考にしてください。
「借金の相談はどこがいい?無料で相談ができる窓口を紹介します」
ワーキングプア向けの公的支援制度
ワーキングプアの現状を何とかしたい、今月の生活費だけでも借金せずにどうにかしたいという方は、次のような公的支援制度を利用してはいかがでしょうか。
求職者支援制度
「求職者支援制度」は、厚生労働省がハローワークを窓口にして行っている支援制度です。失業中でなくても、本人収入が月8万円以下、世帯収入が月30万円以下などの条件を満たせば、月10万円の生活支援給付金を受給しながら、無料で職業訓練を受講できます。訓練コースには、基本的なパソコンスキルの他に、デザインや広告、医療事務や営業通った様々なジャンルがあります。本来なら受講料を支払わなければならないところ、受講料は無料で、しかも月10万円の支援をうけながらスキルを身に着けられます。ワーキングプアから脱出したいという方は、ぜひ利用してはいかがでしょうか。
職業訓練受講給付金
雇用保険の受給資格がない方でも、職業訓練受講給付金制度なら利用できます。こちらは受講給付金として10万円支給されるほか、訓練校までの往復の交通費も「通所手当」として支払われます。支給要件はこちらです。
- 本人の収入が月8万円以下
- 世帯収入が月25万円以下
- 世帯全体の金融資産が300万円以下
- 住んでいるところ以外に不動産を所有していない
- 全ての訓練実施日に出席
- 世帯に同制度を利用している人がいない
学べる専門スキルのコースには、次のような種類があります。
- 介護サービス(介護職員・介護福祉士)
- OA事務(簿記・表計算・ワープロ・社会人常識)
- 医療事務
- 電気設備技術(電気工事士・消防設備士・中小企業診断士)
- ソフトウエア・情報(ITパスポート・基本情報技術者・ウェブデザイン技能検定)
自分の学びたい分野を選べ、社会ですぐに役立つコースがあるので、再就職にも有利。人気のコースは書類選考や面接がありますが、それをクリアして卒業できれば、専門的なスキルが身についているでしょう。履歴書や職務経歴書にも「職業訓練校○○科入学・卒業」と記入できるのもメリットです。
ひとり親世帯向け支援
シングルマザーをはじめとするひとり親世帯は、他の世帯と比べてより厳しい状況に置かれています。そこでこちらでは、ひとり親世帯向けの公的支援制度について紹介します。ひとり親世帯向けには、次のような公的支援制度や給付金制度が準備されています。
支援制度 | 内容 |
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高等職業訓練促進給付金 |
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自立支援教育訓練給付金 |
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在宅就業推進事業 |
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高等学校卒業程度認定試験合格支援事業 |
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児童扶養手当受給者等に対する就労支援 |
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母子家庭で生活が苦しい方、借金問題を抱えている方は、こちらの記事を参考にしましょう。
「母子家庭で借金苦しい。シングルマザーが借金から抜け出す方法や支援制度を紹介」
税金の減額申請
低所得者世帯向けには、申請すれば税金を減額もしくは猶予できる制度があります。また、障害者世帯やひとり親世帯で、前年度の合計所得が135万円以下なら、住民税が非課税に。また国民年金や国民健康保険の保険料が、軽減・免除される制度もあります。
これら税金や保険料は、滞納してしまう前に担当の窓口で相談し、減額や猶予の申請を行いましょう。
生活保護
身体を壊してしまって働けなくなった、働いても年収156万以下の方は、生活保護を受給できます。生活保護は憲法で謳っている「健康で文化的な最低限度の生活」を送るための最終的なセイフティネット。働ける状態でも、年収が基準以下だと受給可能です。また、生活保護を受給するには、次のような条件に当てはまる必要があります。
- 持ち家や車などの資産がないこと
- 公的支援制度や公的扶助の対象外であること
- 三親等以内の親族から支援が受けられないこと
生活保護の相談および申請窓口は、お住まいの地域の福祉事務所です。まずは生活保護担当の窓口に行き、生活保護を受給できるか確認しましょう。
お金がなくて困っている方は、こちらの記事を参考にして公的救済制度についての知識を得ましょう。
「お金がない…助けて!原因やNGを知って公的救済制度・状況別対処法で乗り切ろう」
ワーキングプアから脱出する方法
ワーキングプアから本当に脱出しようと思ったら、次のようなことを実践していきましょう。
転職を検討
フルタイムで働いているのに年収が200万円以下の方は、残業代がきちんと出ていないのではないでしょうか。ある程度のサービス残業は仕方がないのかもしれませんが、あまりにもサービス残業が多いなら転職を検討すべきでしょう。今の年収よりも稼げて待遇の良い職場はたくさんあります。
とくに非正規の派遣社員やアルバイトは使い捨てのような人材です。早めに正社員での就職を目指しましょう。もし今の業種で収入アップが見込めない場合は、他業種への転職も一つの方法。今は比較的有効求人倍率が高い水準で推移しています。この機会により良い条件で働ける職場へ、転職を検討しましょう。
資格を取得
資格を取得するのも、ワーキングプア脱出に効果的です。同じ職種でも、無資格よりは資格を持っていた方が、手当を多くもらえます。またそれに伴って基本給がアップする場合も。できれば転職がマイナスにならない35歳くらいまでに、資格を取得して正社員で転職ができれば、ワーキングプアから脱出も可能。
パソコンなどのITスキルはどの業種でも必須なので当然として、それ以外にも転職に有利な資格を取得できれば、転職活動も有利に進められるはずです。
自己分析は必須
転職を考える場合に必要なのが、自己分析です。自己分析することで自分の現状を把握し、自分のアピールポイントや得意分野が明らかになるため。まずは次のような項目について考え、自己分析を進めていきましょう。
- なぜ今のような状況(ワーキングプア)になったのか
- 希望の年収
- どのような暮らしがしたいか
- 今までの職歴
- 仕事上の経験
- 自分の得意分野
- アピールポイント
- 資格の有無
このようなことを書き出し、自分を客観的な視点で見てください。他人より秀でた点やアピールポイントを見つけられれば、転職時の武器になります。
依存性の高いモノ・コトをやめる
次のような依存性の高いモノやコト(行動)をやめられると、ワーキングプアから抜け出せる可能性があります。
- 酒
- タバコ
- ギャンブル
- 買い物などの浪費
なぜか貧しい人ほど、このような依存性のある行為や物に浪費する傾向があります。「今が楽しければ将来のことはどうでもいい」と考える刹那主義の人も多いですが、お金の管理ができない人ほど、このような発言をしがち。ワーキングプアから脱出し、将来のために貯金ができるようになるためには、強い意志で依存性の高いモノやコトから手を引きましょう。
ギャンブル依存症になりやすい人や借金解決の方法は、こちらの記事を参考にしましょう。
「ギャンブル依存症になりやすい人とは|傾向や特徴を知り、借金問題解決に有効な対策を取ろう」
副業を検討する
副業をするのも、ワーキングプアから脱出するのにおすすめの方法。最近では副業を認める企業も増えてきて、副業がやりやすい時代になっています。本業だけでは十分なゆとりを持って暮らしていけないという方は、「本業との両立が可能か」「長期的に収入アップにつながるスキルが身に付くか」という点をおさえて副業を選びましょう。
とはいえ、本業の就業規則を確認することは必須で、本業に支障をきたさないよう気を付ける必要があります。また一定以上の本業以外の収入があった場合は、確定申告が必要です。
節約と投資を覚える
本業との兼ね合いで副業が難しい、転職を今は考えられないという方は、節約や投資で貯蓄を増やす努力をしましょう。生活が苦しくなったときに大切なのが、いざというときの貯蓄です。毎月ギリギリで生活を回していると、何かアクシデントがあったり急な出費が発生すると一気に借金生活に陥ってしまいます。
貯蓄は借金生活に陥らないために有効で、少なくても3カ月働かなくても生活していける金額を目安(およそ100万円)にまずは節約してお金を貯めましょう。そして100万円以上のお金が貯まったら、それらをNISAやiDeCoといった長期投資に回すことをおすすめします。
借金がある人は…債務整理を検討
すでに収入だけで生活できず借金をしているという人は、気が付いたときに多重債務に陥っているケースも少なくありません。このような場合、いずれどこからもお金を借りることができなくなります。闇金や闇バイトなどに手を出す前に、借金は債務整理で減免できます。
債務整理は3種類
債務整理には、任意整理・個人再生・自己破産の3種類があり、それぞれ特徴やメリット・デメリットが異なります。
種類 | 任意整理 | 個人再生 | 自己破産 |
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特徴 |
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メリット |
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デメリット |
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債務整理のデメリットや影響については、こちらの記事を参考にしましょう。
「債務整理したらどうなる?デメリットや影響を把握して、後悔しない借金解決方法を!」
費用の心配は無用
債務整理は債権者との交渉や裁判所への手続きが必要なため、弁護士などの専門家に依頼すべきでしょう。そこで心配になるのが弁護士費用ではないでしょうか。「費用がかかるのなら手続きできない」と思われる方がいるかもしれませんが、借金が減免できた以上に弁護士費用がかかることはなく、依頼者が損をすることはありません。
また手続きを依頼する前には、費用がどのくらいかかるかを提示されます。その金額を確認したうえで、依頼するかどうかを決められるのでご安心を。
法テラスを利用できる場合が
収入が下に挙げた基準に該当する場合は、法テラスが利用できる可能性があります。
世帯人数 | 手取り月収額の基準(大阪・東京など生活保護一級地) | 資産合計額の基準 |
---|---|---|
1人 | 182,000円以下(200,200円以下) | 180万円以下 |
2人 | 251,000円以下(276,100円以下) | 250万円以下 |
3人 | 272,000円以下(299,200円以下) | 270万円以下 |
4人 | 299,000円以下(328,900円以下) | 300万円以下 |
法テラスとは、国が設立した法的トラブル解決のための総合案内所。収入等の条件を満たせば、次のような支援が受けられます。
支援の種類 | 内容 |
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法律相談支援 |
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代理支援 |
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書類作成支援 |
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分割や後払いを利用
債務整理を専門とする弁護士事務所の中には、弁護士費用の分割払いや後払いに応じてくれるところもあります。弁護士に支払う費用が準備できないという方は、このようなサービスを行っている事務所を選んでみてはいかがでしょうか?
まずは弁護士に相談
自分に適した債務整理の方法が分からない、借金がどのくらい減額できるか知りたいという方は、弁護士の無料相談を利用してみてください。費用に関して心配なことや、法テラスが利用できるかどうかも教えてもらえます。また弁護士費用がいくらかかるのか不安な方も、無料相談時に確認してみましょう。
一度無料相談に行ったからといって、必ずそこに債務整理を依頼しなければならないという訳ではありません。料金体系や弁護士との相性をよく確認し、納得した上で依頼する弁護士を決めましょう。まずはお近くの弁護士事務所から、債務整理や借金問題に強い弁護士を見つけてください。
まとめ
ワーキングプアは年収200万円以下が一つの基準で、フルで働いても生活が厳しい人のことをいいます。ワーキングプアの原因は平均年収の減少や物価の上昇、働き方に関する価値観の多様化や非正規雇用の増加が挙げられます。中でも女性やシングルマザー、中高年の貧困問題がより深刻となっています。
ワーキングプアから脱出するには、転職や資格の取得、副業や投資が有効。また自分を見つめ直し、依存性の高いモノやコトから距離をおくことも大切です。すでに多重債務に陥っている方は、債務整理を検討してみては?法律に基づいた手続きを取ることで、借金を減額もしくは免責できます。
債務整理には主に3種類あり、それぞれに適した人やメリット・デメリットが異なります。まずは借金問題に強い弁護士に相談し、自分に適した債務整理方法を見つけましょう。そのうえで、信頼できる弁護士に手続きを依頼しましょう。