督促状は無視してもいい?ケース別の注意点・無視してはダメな理由と正しい対処方法

督促状は無視してもいい?ケース別の注意点・無視してはダメな理由と正しい対処方法
督促状は無視してもいい?ケース別の注意点・無視してはダメな理由と正しい対処方法
  • 「督促状を無視したらどうなる?」
  • 「督促状が来たときの正しい対処方法が知りたい」

借金を滞納したり税金や公共料金を支払わないでいると、「督促状」と名のついたはがきや封書が届くことがあります。どうしたらよいか分からないからと放置してしまうと、やがては大変なことになってしまいます。そこでこちらの記事では、督促が送られてくる理由や無視するとどうなるかについて詳しく解説。

一口に督促状といっても、どこから送られてくるかによって対処が変わってくる場合があります。また身に覚えのない督促状が送られてくるケースも。督促状が送られてくる意味や正しい対処方法を知って、大変な事態にならないように気を付けましょう。

 

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督促状はどんな書類?

督促状とは、借金(債権)など他人に対して権利を持っている人(債権者)が、その相手(債務者)に対して義務の履行を求める目的で送る書面のこと。期限までに借金の返済がなされなかったときに、債務者宛てに送られるのが典型例です。

督促状は、はがきや封書形式にて郵送で送られるのが一般的ですが、メールやDM、チャットなどで送られたものであっても、送受信者や内容が明確であれば督促状といえます。こちらでは督促状の内容や法的な意味、催告書などとの相違点について解説していきます。

督促状の内容

それでは督促状には、どのような内容のことが書かれているのでしょうか。こちらは借金の返済を求める督促状にある主な内容です。

  • 宛名
  • 表題(督促状、お支払いのお願い等)
  • 滞納している旨の案内
  • 請求金額(利息・手数料・延滞損害金)
  • 支払い期限
  • 支払い方法(振込先等)
  • 送り主の連絡先

督促状が送られてくるのは、金融機関から借りた借金を滞納したときばかりではありません。税金や国民年金、健康保険料の滞納があったときや、電気代など光熱費の口座引き落としができなかったときにも届きます。

滞納してから督促状が送られてくるまでの期間はまちまちですが、消費者金融の返済が遅れた場合は支払い期限から数日~1週間前後を目安に届くのが通常です。

督促状の法的な意味

督促状が届いたからといって、初めのうちはそう慌てる必要はありません。というのも、督促状を送ったことで発生する法律上の効果は限定的だからです。

消滅時効を停止するため

督促状は、借金の消滅時効を停止するために送られてくることがあります。2020年4月より施行された新民法では、債権者が権利を行使できる時点から10年または、行使できることを知ったときから5年経過すると、消滅時効が完成して債権の返済を求めることができなくなるとしています。

しかし、時効が到達するまでの間に債務者に督促状を送ることで、消滅時効の完成を6カ月経過するまでの間はストップできることに。時効の完成を食い止められる期間は6カ月限定なので、本当に消滅時効の完成を停止させたい場合は、この期間中に支払い督促の申立や訴訟の提起を検討する必要があります。

また債権者が消滅時効を停止させるためには、督促状を内容証明郵便で送らなければなりません。内容証明郵便は相手がいつ受け取ったか証明できるので、時効を停止させるために欠かせません。

支払い義務の確定にならない

督促状には、時効を一時的に停止させる効果がありますが、督促状を無視したからといって債権者が強制的に差し押さえなどで債権を回収したりすることはできません。そもそも初めから身に覚えのない借金であれば、時効の問題も無関係ということに。

出会い系やアダルト系のコンテンツ使用料の支払いを求める督促状が送られてくる事例がありますが、本当に使った覚えのないサービスなら、督促状を無視しても何ら問題はありません。

催告書・催告状との違い

督促状と似た言葉に「催告状」や「催告書」などがありますが、いずれの書類も相手に義務の履行を求めるためのものという意味合いでは、同じ役割を持ちます。ただ、一般的な使われ方として、催告状や催告書は督促状よりも後に届き、より強い意味合いを持つことが多いです。

督促状は1人の人に数回にわたって送られてくることがありますが、催告書は裁判前の最後通告の意味合いで送られてくることが通常。書面には「このまま支払いがないと法的措置を取る」と書かれていることが多いでしょう。

また催告書は内容証明郵便で送られてくるケースが大多数のため、「そんな書類は受け取っていない」という言い訳は通用しなくなります。

督促状を無視するとどうなる?

督促状に書かれている内容や法的意味が分かったところで、督促状を無視するとどうなるかについて見ていきましょう。こちらでは時系列に沿って説明しますが、状況によって前後したり同時に発生する場合があります。

職場や家に連絡が来る

債権者の種類にもよりますが、督促状が届いて数日から1週間前後で、携帯電話や自宅の固定電話に連絡が来ます。そこで債権者からの電話に出ればいいのですが、それも無視していると今度は、職場に電話がかかってくる場合も。

携帯や自宅の電話なら無視することも可能ですが、職場に電話が来ると無視するわけにいきません。相手もそれが分かっていて職場に電話をかけてきます。

遅延損害金が発生

一般的な貸金業からの借金では、期日から1日でも遅れた時点で翌日から遅延損害金が発生します。遅延損害金の上限金利は年20%と高く、延滞が長引くほどかさむため、消費者金融やカードローンの利息よりも高額になりがちです。

督促状の中にも、借金の残額や利息と一緒に遅延損害金の金額も記載してあるので、内容をよくチェックしましょう。

個人信用情報に事故情報として掲載

金融機関からの借金やローンを滞納し続けて2~3カ月経つと、信用情報機関の個人信用情報に事故情報(異動情報)として登録されてしまいます。これがいわゆる「ブラックリスト」に載った状態で、延滞による事故情報は、その借金を完済してから5年経過しないと消えません。

事故情報として載っている期間中は、新たにクレジットカードを作れなかったり、ローンを組めないなどの不都合が生じます。催告書が届いた時点では、すでに事故情報として登録されている可能性が高いでしょう。

催告書で一括請求される

督促状やその後の電話連絡を無視し続けていると、催告書という表題の書面が届き、利息と遅延損害金を加えた残金を一括で支払うよう請求されます。他にも「○月○日まで支払いがない場合は、訴訟を提起します」という内容が送られてくる場合も。

どちらも借金の滞納状況としてはかなり差し迫ったところまで来ています。催告書は内容証明郵便で届くので「知らなかった」が通用しません。財産を差し押さえられないためには早急な対応が求められます。

クレジットカードなどの借金で一括請求された場合に、無視するとどうなるかや解決方法など詳しくは、こちらの記事を参考にしましょう。

「クレジットカード会社からの一括請求を無視するとどうなる?主な流れと解決方法を紹介!」

差し押さえ予告通知書が届く

催告書も無視していると、「期日までの全額を支払わないと、財産を差し押さえる」といった内容の差し押さえ予告通知書が届くようになります。この通知書は差し押さえの最終予告となります。

裁判所からの通知が届く

差し押さえ予告通知書が届いてもなお借金を返済しないと、滞納から3カ月前後で裁判所からの通知が届きます。裁判所から届く通知は、次の二種類のいずれかです。それぞれに受け取った側がしなければならないことが変わってくるので、よくチェックしましょう。

訴状
裁判を提起されたことを意味する通知で、期日に裁判所に出頭しなければならない
支払督促
金銭の支払い命令が書かれた通知で、2週間以内に「督促異議申し立て書」を提出しないと差し押さえの強制執行が行われる

裁判所から訴状が届いたときの適切な対処法について、さらに詳しく知りたい方は、こちらの記事を参考にしましょう。

「裁判所から訴状が届いた…どうすればいい?適切な対処法&借金解決方法とは」

財産が差し押さえられる

支払い督促に対して異議申し立て書を提出しないと、裁判所から「仮執行宣言付支払督促」が送付されて財産が差し押さえられます。この段階で債権者と直接交渉しても、財産の差し押さえは避けられないため、早急に弁護士に相談することをおすすめします。

税金の滞納によって「差押調書(謄本)」が裁判所から送付された場合は、期日までに税金を支払えれば、差し押さえは実行されません。しかし調書に「即時」と書かれている場合は、猶予なく財産を差し押さえられることに。

銀行口座が差し押さえられると家族や会社にバレるのでは?と心配な方は、こちらの記事を参考にしてください。

「銀行口座の差し押さえは会社や家族にバレる?バレないケースや対処方法を詳しく解説」

【ケース別】督促状に関する注意点

ここではケース別に、督促状に関する注意点を見ていきましょう。

市税や国税の滞納

市民税や固定資産税などの税金を滞納した場合は、裁判手続きを経ずに財産を差し押さえられてしまうので気を付けましょう。

例えば所得税や贈与税などの国税の場合は、税金の納付期限を過ぎてから50日以内に督促状が送付されます。そして督促状の送付から10日で税務署による差し押さえが可能に。つまり督促状が届いてから何もしないと、裁判せずに財産を差し押さえられる恐れがあります。

実際に財産を差し押さえられる前には、税務署による財産調査として、自宅や職場への立ち入り調査が行われます。調査の結果、お金に替えられる財産が見つかれば、換価処分されて滞納分に充てられます。そのため税金の滞納は最優先で対処することをおすすめします。

担保付きの借金

住宅ローンやマイカーローンなどを滞納し、督促状が届くようなケースでは、残金を支払わないでいると担保となっているものは取り上げられてしまいます。マイホームは競売にかけられ、車はローン会社に引き上げられて売却されてしまうことに。

マイカーローンを利用して車を購入した場合、「所有権留保」としてローンを完済するまで車の所有権はローン会社のままです。もちろん売却されると、家に住み続けたり車に乗ることもできなくなってしまうので、どうしても引き上げられたくない場合は早急に対処しましょう。

公正証書がある借金

個人間のお金のやり取りや、離婚時の養育費もしくは慰謝料の支払いに関する公正証書が「強制執行認諾文言付き」の場合は、裁判の手続きを経ずに財産の差し押さえが可能になります。

離婚協議書や契約書を公正証書で作成する意味は、強制執行を認める執行文を付けるためだといってもいいほど。これらの書類を公正証書で作成していると、ほとんどのケースで裁判手続きなしに差し押さえが可能になるということを覚えておきましょう。

保証人がいる借金

保証人がいる借金の場合、催告書が債務者のもとに到着する前に、保証人に支払いの請求が行きます。保証人が代わりに全額支払えば、催告書が送られることもなく裁判に発展することもありません。

しかし保証人も支払えない場合は、債務者と保証人の両方に催告書が届くことに。消費者金融からの借金と同様、裁判手続きが行われて財産を差し押さえられることになります。

裁判所からの督促状

裁判所から「支払督促」という名前の督促状が送られてきたときは、債権者が送ってきた督促状とは意味合いが違うということを忘れずに。裁判所からの支払督促は、裁判所の審査を経て送られているため、通常の督促状よりもはるかに強い効果を持っているからです。

支払督促は到着後2週間以内に、「督促異議申し立て書」を裁判所に送らないと、書面に書かれている内容が法律上確定してしまいます。近いうちに給料を差し押さえられるなどの強制執行があることを覚悟するか、何らかの対処が早急に求められます。

闇金からの借金

闇金からはがきや封書で督促状が届いた場合、なるべく早めに闇金対応の実績が豊富な弁護士に相談してください。本来、闇金からの借金は法律の規制を守っていない行為のため、返済の義務がありません。

しかし返済しなくてもいいからといって放置していると、勤務先に嫌がらせの電話をされたり、家族に代わりに支払うよう脅される恐れが。そこで闇金に強い弁護士に依頼して、直接闇金と交渉してもらうと、このような行為はストップできます。

闇金からの督促状や取り立てで困った場合は、次の記事を参考にして適切な対処方法を取りましょう。

「闇金の取り立てをやめさせる方法|最適な相談先や対処法を知ってトラブルを解決!」

督促状が送られてきたらどうする?

では実際に、借金や税金の滞納で督促状が送られてきた場合は、どのように対応すればいいのでしょうか。こちらでは正しい対処方法を順に紹介していきます。

架空請求でないか確認

身に覚えのない督促状が届いたときは、架空請求でないか確認しましょう。といっても、督促状に記載されている問い合わせ先に、直接連絡してはいけません。告訴や差し押さえを執行するなどと書かれている場合もありますが、「告訴を取り下げるには手数料が必要」などと、脅される可能性も。

最近の架空請求は手口が巧妙化していて、一見すると本当に裁判所から送られてきたものと勘違いするようなケースも。全く身に覚えがない場合は無視しても構いませんが、心当たりがなくもない場合は、消費生活センターや弁護士の無料相談などで相談してみましょう。

5年以上の滞納では時効をチェック

5年以上滞納し続けている借金の督促状が届いたときは、時効が成立していないか確認してください。督促状の中には、本人も忘れているようなかなり古い借金について届く場合があります。時効成立をストップする目的で送られた可能性もあるため、注意が必要です。

消滅時効が成立しているかの基準は、「最終返済日の翌日から5年が経過しているか」です。最終返済の振込依頼書などが手元にあり確実に5年が経過している場合は、内容証明郵便で債権者に「時効援用通知書」を送付して時効の手続きを行います。

ここで安易に債権者に連絡して借金の残金があることを認めたりすると、債務を承認したとみなされて「時効の中断」となります。

借金の時効援用が失敗するケースや失敗を防ぐ確認方法については、こちらの記事を参考にしてください。

「借金の時効援用が失敗するケースを解説|失敗を防ぐ確認方法と失敗したときの対処法」

期限内に支払う

督促状に書かれている金額を一括で支払える場合は、期限までに支払いを済ませましょう。請求通りに支払えれば、事態がこれ以上悪化するのを防げます。また催告書が届いている段階でも、期限内に支払いを済ませればそれ以上大きな問題にはなりません。

遅れそうなときは早めに連絡

督促状に書かれている支払い期限に遅れそうなときは、なるべく早めに連絡を入れましょう。連絡するタイミングは早ければ早いほどいいです。ここで督促状を無視してしまうと、債権者の心証はさらに悪化してしまうためです。

正直に支払えない理由をいい、いつなら(いくらなら)支払えるかを伝えましょう。状況次第では支払期限を延期したり、分割払いを認めてもらえる可能性も。きちんと支払う意思があることを示せれば、柔軟に対応してもらえるでしょう。

訴訟を起こされたら答弁書を作成

すでに裁判を起こされて、裁判所から支払督促を送られている状況では、支払督促に同封されている異議申立書(答弁書)を作成して期日までに裁判所に返送してください。これを怠ると、争う意思がないとみなされて即日結審となり強制執行されてしまうため。

異議申立書には「分割払いで和解したい」などの和解案を記載します。債務者が支払督促に異議申し立てをすると、通常の民事裁判に移行します。ここでも裁判所からの通知を無視したりせず、期日には必ず裁判に出席するようにしてください。

困ったときは弁護士に相談

「時効援用の方法が分からない」「異議申立書をどのように書いたらいいか知りたい」など、督促状や借金の返済で困ったときは、借金問題に強い弁護士に相談してください。

多くの弁護士事務所では初回相談を無料にしています。そのような機会を利用して、借金について分からないことや困ったことを相談しましょう。また金融機関への対応で埒が明かないときも、間に弁護士が入ると交渉がスムーズに進む場合があります。

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払えないときは債務整理を検討

分割払いを検討したりや期限を延長しても、どうしても支払えない方は債務整理を検討しましょう。債務整理の方法には「任意整理」「個人再生」「自己破産」の3種類があり、それぞれに適した人や手続き方法、借金の減額割合などが異なります。

ただ債務整理には一定の条件を満たしていないと手続きできなかったり、個人信用情報に事故情報として載るなどのデメリットがあります。また税金や年金、養育費などは債務整理しても減免できないので注意が必要です。

債務整理の種類ごとのメリット・デメリットや向いている人について詳しくは、こちらの記事を参考にしましょう。

「債務整理の種類は4つ!メリットデメリット・変わること・向いている人を解説」

まとめ

借金や税金の滞納で督促状が届いたときは、決して無視したりせず適切な対応が必要です。心当たりがない場合は架空請求でないか確認し、一括で払えるときは期日までに支払いましょう。期限の延期や分割払いを認めてもらえる可能性があるので、債権者には早めに連絡を入れてください。

督促状を無視していると保証人に請求が行ったり、一括請求を求める催告書が届いたりします。それでも連絡を入れないと、今度は裁判所から通知が届き、最終的には家や給料などの財産を差し押さえられてしまいます。

債権の種類によって督促状の対応が異なり、時効の確認など法的な知識が必要になる場合が。そのようなときは借金問題に詳しい弁護士に相談するのがベストです。自分に合った債務整理方法が分かるだけでなく、債務整理の手続きも依頼できます。

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