個人再生のメリット・デメリットを徹底分析!注意点・利用条件・他の債務整理との違いは?

個人再生のメリット・デメリットを徹底分析!注意点・利用条件・他の債務整理との違いは?
個人再生のメリット・デメリットを徹底分析!注意点・利用条件・他の債務整理との違いは?
  • 「個人再生を考えているけど、メリットやデメリットが知りたい」
  • 「他の債務整理との違いやそれぞれの選び方は?」

債務整理を考えているの方にとって、それぞれの特徴やメリット・デメリットは債務整理方法を選ぶ上で気になるのではないでしょうか?そこでこの記事では、個人再生にスポットを当てて主な特徴や条件、手続きのときの注意点などを紹介していきます。また他の債務整理との違いや、適したケースから見る選び方を詳しく解説。

債務整理には任意整理・個人再生・自己破産の3種類があり、自分がどの整理方法が一番合っているかについて知ることはとても重要です。すでに個人再生と決めている人は、再度メリット・デメリットや条件などを確認していきましょう。

個人再生のメリット

まずは個人再生のメリットから。個人再生のメリットには、

  • 債権者からの督促や取り立てが止む
  • 借金を大幅に減額できる
  • ローン返済中のマイホームを残せる
  • 借金の原因を問わない
  • 資格や職業に制限がかからない

の5つがあります。それぞれについて詳しく見ていきましょう。

債権者からの督促や取り立てが止む

個人再生の手続きをすると、借金した相手(債権者)からの借金返済の督促や取り立て行為がストップできます。これは貸金業法に定められているもので債務整理の手続きを行っている間は、直接債務者への取り立てが禁止されているからです。貸金業者からの電話や手紙などでの催促は来るたびにストレスが蓄積されるため、催促が無くなるだけでも気持ち的に随分楽になるでしょう。

督促が止まる具体的なタイミングは個人再生手続きを弁護士などの専門家に依頼後、弁護士から債権者宛てに代理人として手続きを行うことを知らせる「受任通知」が送付されてからです。受任通知には主に次のような内容が記載されています。

  • 債務者への直接連絡や督促を止めるように要求
  • 返済を手続き期間中停止すること
  • 取引履歴の開示依頼の要請

取引履歴とは、その債権者が持っている借り入れの記録のこと。取引履歴をもとにして利息の再計算や過払い金の有無を調べます。受任通知が送付されると手続き中は督促だけでなく返済もストップできるため、一時的に借金返済から解放されます。

借金を大幅に減額できる

個人再生をすると借金を大幅に減額できるメリットがあります。個人再生には借金の総額に応じて、法律で定められている最低限返済しなければならない「最低弁済額」が決まっています。決められた最低弁済額は通常3年、どうしても返済が難しいときは5年かけて返済していきます。個人再生の最低弁済額は次の通りです。

借金の総額 最低弁済額
100万円未満 全額
100万円~500万円未満 100万円
500万円~1500万円未満 借金総額の1/5
1500万円~3000万円未満 300万円
3000万円~5000万円未満 借金総額の1/10

上の表から分かる通り、個人再生では条件が合えば借金を1/5~1/10まで減額できます。ただし100万円未満の借金は全額返済する必要があるので注意しましょう。例えば総額で700万円の借金があった場合、最低弁済額は1/5の140万円にまで減額されます。これを3年かけて返済する場合は月々約39,000円ずつの返済になります。

ただし個人再生手続き開始決定までの遅延損害金も借金総額に含まれるため、書類の収集や作成に時間がかかり、開始決定までに時間がかかると遅延損害金がプラスされて返済額が上がってしまう恐れがあるので気を付けましょう。

住宅ローンに関しては減額の対象から外れますが、下の3つの救済措置が用意されているので返済の負担を軽減できます。

  • 返済が遅れても一括での返済を免れられる
  • 返済期間の延長による月々の返済額の減額
  • 個人再生後の借金の返済期間中は住宅ローン返済を猶予できる

ローン返済中のマイホームを残せる

個人再生では原則として今持っている財産を処分されません。一般的に住宅ローンを組んでマイホームを購入する場合、担保として銀行が「抵当権」を設定します。抵当権とはローンの返済が難しくなったとき、返済の代わりに家を没収することができる権利のこと。

ただ住宅は生活する上での基盤となるため、その基盤を失うのを防ぐために住宅ローンを今まで通り返済する代わりにマイホームを維持できる「住宅資金特別条項(住宅ローン特則)」が設けられています。そして住宅ローン特則を受けるには、次の条件に当てはまる必要があります。

  • 対象の住宅に居住中であること
  • 申立人本人が所有していること
  • 住宅ローン以外の抵当権が付いていないこと
  • 事務所や店舗と兼用の場合、居住が全体の1/2以上あること

一方ですでに住宅ローンを完済したマイホームでも、住宅評価額が基準を超える場合は最低弁済額が増える可能性があります。詳しくは下のデメリットで紹介していきます。

借金の原因を問われない

個人再生のメリットとして、どんな原因の借金でも減額できるということがあります。自己破産の場合、裁判所に申立てても借金を免責できない「免責不許可事由」があり、ギャンブルや浪費で作った借金は免責対象とはなりません。しかし個人再生の場合は借金が膨らんだ原因がパチンコや買い物依存等であっても手続きが可能です。

これは個人再生の元になっている民事再生法によって、免責不許可事由にギャンブルや浪費が含まれていないためです。もし借金の原因がギャンブルや浪費の方は、自己破産よりも個人再生を選んだ方がいいでしょう。

資格や職業に制限がかからない

個人再生は手続き中に資格や職業に制限がかからないのも特徴です。というのも自己破産では手続き中に弁護士や公認会計士といった「士業」や警備員、生命保険募集人など特定の職業や資格を必要とする仕事に就くことができません。自己破産を考えている方は、職業制限や資格制限に十分注意する必要がありますが、個人再生ではその必要がないのがメリットです。

個人再生のデメリット

続いて個人再生のデメリットについて解説していきます。個人再生には、

  • 返済しなければならない借金が残る
  • 収入などに条件がある
  • 官報に公告される
  • ブラックリストに載る
  • 時間や費用がかかる
  • 連帯保証人に返済の義務が移る

等のデメリットがあります。具体的にどんな内容になるか確認しましょう。

返済しなければならない借金が残る

自己破産では借金が免責され、すべての借り入れの支払い義務が免除されます。一方の個人再生では減額されるものの、残った借金を3年~5年かけて返済しなければなりません。また借金の元本を大幅に減額できるのですが、100万円以下にまで圧縮することは不可能です。返済期間は原則として3年ですが、裁判所が認める特別な事情があるときは裁判所の許可を得て最長5年にまで延長できます。

収入などに条件がある

上で説明した通り、個人再生では手続き後も借金の返済が続くため、毎月安定した収入があることが条件になります。民事再生法では「将来において継続的または反復して収入を得る見込み」があるときに個人再生が利用できると定められています。よって収入が安定していなかったり、そもそも収入がゼロの無職の方や生活保護を受給されている方は個人再生で手続きできません。

さらに安定した収入があっても家計にゆとりがないなど、残った借金を返済し続けることが難しいと判断された場合も、個人再生を利用できないので注意しましょう。

官報に公告される

自己破産と同様、個人再生も裁判所を通した手続きになるため官報に公告されます。官報とは国が毎日発行している機関紙のようなもので、法律の制定などの他、裁判所が広く一般に告知する「公告」も掲載されるためです。個人再生で公告されるのは次の3回のタイミングのときです。

  • 個人再生開始決定後
  • 書面決議の決定後
  • 個人再生認可決定後

公告される内容はこちらです。

  • 申立人の氏名
  • 住所
  • 手続き決定日
  • 手続きした裁判所

国の機関紙とはいえ官報は普通の新聞のように一般の書店やコンビニなどで目にすることはありません。裁判所併設の販売所でのみ販売していて、インターネットでも見られますが無料で閲覧できるのは直近30日分の公告のみです。

「官報によって会社や周りの人に知られるのでは?」と心配される方がいるかもしれませんが、官報を日常的に見ているのは金融業者や信用情報機関、税務署など一部に限られます。したがって官報に載ったことが原因で周りの人に個人再生のことを知られる恐れはほとんどないでしょう。

ブラックリストに載る

個人再生だけでなく、すべての債務整理で信用情報を扱う信用情報機関に事故情報として登録されます。これがいわゆる「ブラックリストに載る」という状態です。信用情報というのは個人の借り入れの状況や申し込み履歴などの情報のことで、銀行や貸金業者といった金融機関が業界ごとに信用情報を扱う機関を作り、新たにローンやクレジットを申し込むときに審査の判断としています。

ブラックリストに載ると事故情報が抹消されるまでの5年~10年間は、生活に様々な影響があります。これらはブラックリストに載った後で考えられる影響です。

  • クレジットカードの利用・新規申し込みができない
  • ローンが通らない
  • キャッシングができない
  • 保証人になることができない
  • スマホの分割払いができない
  • 賃貸物件の契約ができないことがある

費用や時間がかかる

個人再生は3つある債務整理の中で最も手続きが複雑なため、費用や時間がかかるのがデメリットです。まず費用面でいうと、個人再生ではほとんどの場合弁護士など専門家に依頼するため、弁護士費用として50万円~70万円かかります。さらに裁判所費用として、諸経費や借金の管理を行う個人再生委員の報酬で15万円~20万円かかり、合計で65万円~90万円の費用が必要です。

弁護士費用が高いからと「自分ですべて手続きしては?」と思われる方がいるかもしれませんが、弁護士に依頼しないことの節約効果はほとんど期待できません。というのも本人が申立てする場合は、必ず個人再生委員を選任しなければならず、その費用は申立人負担に。一方で弁護士に依頼すると裁判所によっては個人再生委員を選任しないこともあるからです。

また個人再生は裁判所に提出する書類が多く、その作成だけでも随分時間がかかるのがデメリットです。個人再生の手続きの流れは主に次のように進みます。

  • 弁護士に依頼
  • 受任通知の発送
  • 取引履歴をもとに引き直し計算を行う
  • 申立書類の作成
  • 裁判所に書類を提出して個人再生の申立てを行う
  • 個人再生委員の選出・面談
  • 履行テストの開始
  • 再生手続きの開始
  • 債権者届出および債権認否一覧表の提出
  • 再生計画案の提出
  • 意見聴取・書面による決議
  • 再生計画案の認可/不認可決定

再生計画案が認可された後は、それに基づく返済が再開されます。書類の準備までに2~5カ月かかり、実際に返済が再開されるまでは最低でも半年~1年はかかると見た方がいいでしょう。

個人再生の手続きの流れや期間に関しては、こちらの記事で詳しく解説しているので参考にしましょう。

「債務整理の流れと必要書類 | 期間や手続きの注意点も解説」

連帯保証人に返済の義務が移る

個人再生をすると債務者本人は借金が大幅に減額されますが、減額した分の借金は連帯保証人になっている人に返済の義務が移ります。個人再生では任意整理と違い、特定の借金だけを選んで手続きすることはできません。よって保証人がついている借金があると、減額した分は本人に代わって保証人が一括請求されることに。

債権者側は債務者が返済できなくなった場合に備えて保証人を確保しているのであって、保証人に請求しないようにすることは不可能です。もし借金の中に保証人が付いたものがある場合は、返済の義務が移ることを事前に保証人に伝えて、保証人の理解を得る必要があるでしょう。

個人再生の注意点とは?

デメリット以外にも個人再生には次のような注意点があります。

税金や罰金は減額できない

個人再生をすると借金は大幅に減額されて返済が楽になりますが、税金や罰金などは減額できないので気を付けましょう。個人再生でも減額できないものには、次のような費用があります。

  • 税金
  • 公的年金
  • 社会保険料
  • 罰金
  • 科料
  • (犯罪被害者への)弁償債務
  • (心身への)損害賠償請求
  • 婚姻費用
  • 養育費

税金や年金、罰金など国や地方自治体に納める債務のほとんどは個人再生後もそのまま支払う必要があります。また交通事故などの損害賠償金や被害者への弁償債務もなくなりません。さらに別居時の婚姻費用や離婚した後の子供の養育費も減額対象にならないので注意しましょう。

抵当権が付いている住宅は残せない

先ほど住宅ローン支払い中のマイホームを残せると説明しましたが、住宅ローン以外の債務に抵当権が付いている場合は住宅ローン特則が利用できず、家を手放さなければなりません。もし住宅ローン以外の抵当権が付いていると、その債務は住宅ローン特則で優先されないことで支払いを止める必要があり、結果として抵当権を実行されて住宅を売却しなければいけなくなるからです。

例えば住宅ローンを組んだときに住宅の購入資金の他に次のような費用が含まれていると、住宅を維持できない可能性があります。

  • 自動車などの購入資金
  • 火災保険料
  • 登記費用

ただし火災保険料など購入した住宅に密接に関係する費用の場合は、裁判所によっては住宅ローン特則が認められる場合があります。

財産があると返済額が高くなる

個人再生には「清算価値保障の原則」があり、所有している財産の合計額が決められた金額以上のときは、その分だけ借金の返済額が上がってしまいます。こちらは清算価値となる財産の一例です。

  • 99万円以上の現金
  • 20万円以上の残高がある預貯金
  • 有価証券
  • 自家用車
  • 退職金
  • 遅延損害金
  • 生命保険の解約返戻金など

通常700万円の借金がある場合は、返済額は1/5の140万円です。しかし車や預貯金、生命保険の返戻金など合計すると200万円の財産を持っていると認められると、返済額は140万円ではなく200万円以上となります。これが清算価値保証基準です。

また住宅ローンが残っているマイホームでローンの残債が500万円のとき、住宅の査定価値が900万円あるアンダーローン状態だと、その差額の400万円は減額された借金とは別に分割で返済しなければなりません。住宅ローン以外にも清算価値対象になる財産を多く持っていると、返済しなければならない借金の額が増えて減額の幅が小さくなってしまう可能性があります。

収入が減ると手続きできない

個人再生をする前に転職や退職で収入が減ってしまうと、手続きできない可能性があることを覚えておきましょう。個人再生をするには「将来において継続的または反復して収入を得る見込み」がなければなりません。転職などで安定した収入を得る見込みがないと裁判所に判断されてしまうと、手続き後の返済が難しいとみなされる恐れがあるからです。

同じ理由で退職して無職になったときも個人再生で手続きできません。もし個人再生を検討している方は、手続き前の安易な転職や退職を極力控えるようにしましょう。

退職のタイミングを考える

個人再生するときは、退職のタイミングを考えることも重要です。というのも清算価値とみなされる財産には退職金も含まれるからです。退職金が財産として計上される割合は、退職の時期や退職金の受け取り時期によって次のように変わってきます。

退職の時期・退職金受け取りの有無 清算価値になる割合
すでに退職していて退職金を受け取っている 全額
退職予定間近
すでに退職しているがまだ退職金を受け取っていない
1/4
退職予定がない 1/8

退職金の額は、現在退職した場合の金額で計算されます。現在の退職金が1000万円の場合、すでに退職済みで受け取っていると全額の1000万円が財産として計上され、退職予定だがまだ受け取っていないときは250万円が、退職予定がない場合は125万円が清算価値に加算されます。

退職金が高額になりそうな方は、清算価値に加算される額が高額にならないよう、退職時期を慎重に検討しましょう。

【個人再生の種類別】手続きの条件

個人再生には2種類があり、それぞれ手続きできる条件が異なります。それぞれの種類の特徴や利用する条件を知って、自分がどちらに適しているか判断の材料にしましょう。

個人再生には2種類ある

個人再生には弁済額や利用できる条件によって、

  • 給与所得者等再生
  • 小規模個人再生

の2種類があります。原則としては小規模個人再生になりますが、特則で給与所得者等再生が設けられています。

給与所得者等再生

サラリーマンのように将来にわたって安定した収入が見込めて変動が少ないと判断されると「給与所得者等再生」が特例的に利用できます。給与所得者等再生で手続き後に支払う最低弁済額は、次の3つの項目のうち一番大きな金額となります。

  • 可処分所得の2年分
  • 最低弁済基準額
  • 現在ある財産の清算価値

上の可処分所得とは、月収から税金や最低限度の生活費を差し引いた金額のこと。最低限度の生活費は、生活保護を基準とした額で2年分で計算されます。また小規模個人再生では債権者の同意が必要ですが、給与所得者等再生ではこの同意が必要ありません。

ただ上の3つの項目で計算すると意外に高額になることが多く、結果的に小規模個人再生よりもそれほど得にならない可能性があります。もしサラリーマンの方で返済額が少ない方を選びたい場合は、どちらの手続きを選択した方がよりお得になるか十分に検討しましょう。

小規模個人再生

小規模個人再生は会社員だけでなく個人事業主や小規模の事業を行っている人も利用できる個人再生の方法です。個人再生の基本で、個人再生で手続きした人の8割~9割以上が個人再生を選んでいます。上で説明した通り小規模個人再生を行うには、安定した収入や借金総額が5000万円以下という条件の他に、債権者の半数の同意が必要です。

そのため、もし債権者の同意が得られない場合は、給与所得者等再生を選ぶことがあります。

共通の条件

給与所得者等再生と小規模個人再生、共通の条件は以下の通りです。

  • 債務者が個人であること
  • 将来にわたって継続的または反復して収入の見込みがあること
  • 再生債権額が5000万円未満であること
  • 減額された借金を3~5年で返済できる見込みがあること

給与所得者再生の利用条件

給与所得者等再生では、所得の変動幅など次のような条件を満たしていないと利用できません。

  • 給与等の所定所得があり、その変動幅が年間20%以下であること
  • 可処分所得の2年分以上の支払いができること

給与所得者等再生では可処分所得2年分が最も高額になる確率が高いため、遅延なく支払いできることが利用条件となります。

小規模個人再生の利用条件

小規模個人再生では債権者の同意に関して、次のような条件があります。

  • 債権者の数および債権額で1/2以上の反対がないこと

所得の変動幅などに条件はありませんが債権者の数もしくは債権額で見たときに、1/2以上の反対意見がないことが利用条件です。

他の債務整理との違い&選び方

冒頭で個人再生の他に任意整理や自己破産などの方法があると紹介しましたが、それぞれの方法を比較したときの違いや自分に合った債務整理方法の選び方を紹介していきます。

債務整理の種類ごとの比較

まずは債務整理の種類ごとの比較について、減額割合や様々な影響についてこのような違いがあります。

任意整理 個人再生 自己破産
減額割合
  • 将来の利息カット
  • 遅延損害金のカット
  • 過払い金による返済額の減額
5000万円以下の借金を1/5~1/10まで減額 全ての借金がなくなる(免責)
手続き後の返済について 3年~5年かけて返済 3年~5年かけて返済 必要なし
裁判所への申立て 不要 必要 必要
家や財産への影響 ローンがある財産を整理対象から外せば維持できる
  • 家は維持可能
  • ローンが残っている財産は処分される
一定額以上の財産は換価処分の対象になる
保証人への影響 整理対象から外せば迷惑がかからない 返済義務が保証人に移る 返済義務が保証人に移る
資格・職業の制限 なし なし あり
官報公告 なし あり(3回) あり(2回)
免責不許可事由 なし なし あり
安定した収入 必要 必要 問われない
手続き期間 3カ月~6カ月 8カ月~1年 4カ月~1年
手続き費用 (1社あたり)2万~5万円+減額報酬1~2割 50万~80万円
(住宅ローン特則は+5万~10万円)
25万~100万円

どんな債務整理方法を選ぶかで、減額割合や期間、費用などが異なります。自分の借金総額や財産の有無、保証人への影響などを考えながら選ぶようにしましょう。

自分に合った債務整理の選び方

こちらでは自分に一番合った債務整理の選び方を紹介していきます。比較表を見てもイマイチよく分からないという方は、自分がどのケースに一番多く当てはまるかチェックを入れながら見ていきましょう。

債務整理の手続きは4種類ありますが、どの方法を自分が選ぶべきか、メリット・デメリットを踏まえた上で検討することが必要です。
任意整理・個人再生・自己破産・特定調停のうち、どれを選ぶとよいかは次のように状況によって異なります

任意整理を選ぶと良いケース

任意整理を選ぶといい人は、次のようなケースに当てはまるときです。

  • 借金額が300万円以下
  • 家族に内緒にしたい
  • 迷惑をかけたくない保証人が要る
  • 出来るだけ短期に費用をかけず手続きしたい

任意整理は裁判所を通さない手続きなので、時間や費用が節約できます。また官報に公告されることもないので周囲の人にバレる心配も少ないでしょう。また整理する対象の債権を選べるので、保証人の付いている借金や手放したくない住宅がある人も任意整理が適しています。

ただし任意整理で減額できるのは将来の利息や遅延損害金程度。残っている元金以上は減額できないため、300万円以上の借金がある人は任意整理以外の方法を選ぶことをおすすめします。

周りの人にバレずに任意整理をしたい方は、こちらの記事を参考にしてください。

「任意整理をバレずに手続きしたい方必見!原因と対処法を知って賢く借金を減額」

個人再生を選ぶと良いケース

個人再生を選んだ方がいい人は、次のような条件に当てはまる人です。

  • 借金総額が400万円以上~5000万円以下
  • 車やマイホームを残したい
  • ギャンブルや浪費が原因で借金をした
  • 制限のかかる資格や職業に就いている
  • 安定したの収入がある

借金総額についてや安定した収入が確保できるかなどの条件はありますが、財産を残せる債務整理方法なので、車やマイホームを残したいと思っている人に適しています。また自己破産は借金の原因によってできないことがあり、手続き期間中は職業などに制限がかかるので、該当する人は個人再生を選ぶといいでしょう。

個人再生と自己破産の違いについてよく分からないという人は、以下の記事を参考にしましょう。

「個人再生と自己破産の違いとは?手続き・条件の比較や切り替え方法を教えます!」

自己破産を選ぶと良いケース

自己破産を選んだ方がいいケースには、次のようなものがあります。

  • 借金総額が大きい
  • 無職や生活保護受給者で返済能力がない
  • 生活保護を希望している
  • 会社を経営している

現在無職の方や生活保護受給中や今後生活保護を希望している人は、借金を免責できる自己破産が適しています。自己破産は一定の財産を除いて処分されるものの借金総額に上限がなく借金が免責できるので、借金総額が多い人にも向いています。

また会社を経営している人は会社の融資や設備投資などの保証人になっていることもあり、借金総額が数千万円以上と高くなる傾向が。このような人も自己破産を選ぶといいでしょう。

自己破産の費用相場や費用を抑えるポイントは、こちらの記事を参考にしましょう。

「自己破産にかかる費用相場・内訳を解説!安く抑えるコツや払えないときの対処法も紹介」

自己破産の期間や手続きに関しては、こちらの記事を参考にしてください。

「自己破産にまつわる期間を徹底解説!手続き・制限解除にかかる期間&短くする方法とは?」

まとめ

個人再生には借金を大幅に減額できたり、手続き中は借金の督促や返済をストップできるというメリットがあります。またローン返済中の住宅を手放さなくても良かったり、職業や借金の原因に関わらず手続きできるのも特徴です。ただし返済が残り手続きに費用や時間がかかるデメリットがあり、官報やブラックリストに載ってしまうことも忘れずに。

さらに転職で収入が不安定になると手続きできず、退職金のタイミングで返済額が増えてしまう恐れがあります。抵当権が付いて住宅を残せない等の注意点には十分気を付けましょう。個人再生には給与所得者等再生と小規模個人再生の2種類があり、それぞれ適用の条件が異なります。

債務整理には個人再生だけでなく任意整理や自己破産などの方法があり、それぞれに適しているケースが異なります。どれが自分に合った債務整理方法なのか十分に検討するのが債務整理を成功させる秘訣です。もし自分で判断できないときは弁護士などの専門家に相談しましょう。債務整理に詳しい弁護士なら、総合的に判断してあなたにピッタリの債務整理方法を見つけてくれるはずです。

債務整理の相談ですか?お任せください。

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