街金と闇金の違いは?サラ金・ノンバンクとの見分け方や特徴、借金で困ったときの対処法とは

街金と闇金の違いは?サラ金・ノンバンクとの見分け方や特徴、借金で困ったときの対処法とは
街金と闇金の違いは?サラ金・ノンバンクとの見分け方や特徴、借金で困ったときの対処法とは
  • 「街金って違法な業者のこと?」
  • 「街金からお金を借りるか迷っている…」

闇金は違法な貸し付けを行う業者だということを知っている方も多いですが、では「街金」はどのような業者のことを指すかご存じですか?中には「闇金も街金も一緒でしょ」と思われる方もいるかもしれません。しかし街金と闇金には、明確な違いがあります。

そこで街金と闇金との違いを明確にするとともに、サラ金やノンバンクとの違いについても詳しく解説。街金と闇金の特徴や見分ける方法を知って、自衛対策をすることも必要です。もしも借金問題で困ったことがある場合は、こちらの記事を参考にして適切な対処方法を実践しましょう。

 

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街金と闇金はどう違う?

まずはこちらの記事を見つけた方が一番疑問に思っている、街金と闇金との違いについて解説していきます。

合法なのが街金・違法なのが闇金

街金と闇金との最も大きな違いは、合法か違法かです。端的にいうと合法なのが街金、違法なのが闇金ということになります。つまり街金は、日本にある「貸金業法」などのさまざまな法律を守って営業している業者との位置づけです。違法行為によってお金を貸し付けている闇金とは、明らかに違うことを覚えておきましょう。

街金と闇金の主な違い

合法なのが街金、違法なのが闇金と紹介しましたが、具体的に両者には次のような違いがあります。

登録の有無

街金と闇金には、登録の有無について違いがあります。登録とは、貸金業法に基づく貸金業者としての登録のことです。本来日本で合法的に貸金業を営む場合、国や都道府県のどちらかに貸金業者としての登録をしなければなりません。また貸金業の登録は3年ごとの更新が必要です。街金は貸金業者としての登録をしていますが、闇金は登録を行っていません。

貸金業者として登録するということは、さまざまな要件をクリアする必要があり、下記の欠格事由に該当する場合は貸金業の登録を受けることができません。(貸金業法第6条5項)

  • 破産者で復権を得ないもの
  • 登録取り消しの日から5年を経過していないもの
  • 禁固以上の刑に処せられ、その刑の執行が終わった日から5年を経過しないもの
  • 貸金業法または貸金業に関する法律に違反し、その刑の執行が終わった日から5年を経過しないもの
  • 暴力団員または暴力団員で亡くなった日から5年を経過しないもの
  • その他不正行為を行う恐れがあると認めるに足りると判断したもの

登録業者は登録の変更や廃業に届け出が必要で、毎年業務報告を行わなければなりません。このように街金は、厳格な監視のもとで営業しているため、貸金業の登録を行っていない闇金とは明らかに違うということが分かります。

金利

貸金業に登録している街金では、法律で定められた金利の範囲内で貸し付けを行わなければなりません。現在営業している貸金業者は、下記のように利息制限法の上限の範囲内で設定することが決められています。

貸付金額 上限金利(年利)
10万円以下 20%
10万~100万円 18%
100万円以上 15%

もちろん街金もこの金利の範囲内でお金を貸し付けています。ただ他の大手の消費者金融と比べると、上限金利の範囲内であるものの、金利はやや高めです。

一方の闇金は、そもそも法律の範囲内でお金を貸し付けている業者ではないため、独自で金利を設定しています。その金利は、利息制限法の上限金利と比べるとはるかに高額です。代表的な闇金の利息条件は、「トイチ」や「トゴ」と呼ばれるものです。

呼称 意味 年利(単利)計算
トイチ 10日で1割 365%
トサン 10日で3割 1095%
トゴ 10日で5割 1925%

例えば闇金で10万円借りたとすると、たった10日で1万円の利息が付きます。一カ月借りると約3万円の利息が付くという計算です。これに元金をプラスして支払わないと完済できません。上の利息制限法の上限金利と比べると、いかに闇金が暴利を取ろうとしているか分かるのではないでしょうか。

取立方法

街金と闇金とでは、取立方法も違います。街金は当然ですが、法律の範囲内で取り立て行為を行っています。貸金業について定めた貸金業法第21条では、正当な理由がないケースで次のような取り立て行為を禁止しています。

  • 午後9時~午前8時以外の深夜早朝の取り立て
  • 自宅以外の勤務先等への取り立て
  • 張り紙などで借主のプライベートに関する事実を明らかにする行為
  • 家族等への取り立て

取立に関する法律に違反すると、刑事罰として2年以下の懲役もしくは300万円以下の罰金またはその両方が課されます。さらに行政罰として貸金業者登録の取り消しや業務停止処分が下ります。

闇金は、貸金業法で禁止されているルールを守ることはありません。夜中に大声で家の外から取り立てをしたり、あえて勤務先に連絡したりということも。また中には勝手に自宅に上がり込んで暴力をふるったり、家族を怖がらせるような行為も平気で行います。債務者やその家族は相当なストレスや心身の危険にさらされるでしょう。

審査の有無

正規の貸金業者である街金には、借入時の審査がありますが、闇金にはほとんど審査がありません。街金は、大手の消費者金融よりも審査が緩いイメージがありますが、それでも勤務先や年収、その他属性など様々な角度から審査を行っています。

しかし闇金は、ろくに審査もせず、むしろ正規の業者の審査から落とされた人をターゲットにお金を貸し付けています。本来貸付時の審査は、キチンと貸し付けた金額を完済してくれるかという観点から行います。しかし闇金はそもそも完済を目的としていないため、審査をする必要がないというのが理由です。

街金の由来

街金がなぜ「街金」という名前になったかという由来についてですが、街金はもともと、地元に根付いた中小の消費者金融についたあだ名のようなもの。街金は雑居ビルの1室を間借りして営業していることが多く、お金を借りに来る人もその街に住んでいる人がほとんど。街の金融屋という意味で、「街金」と呼ばれるようになりました。

そのため、街金は「中小規模の消費者金融のうち、店舗を構えて営業している貸金業者」という位置づけになります。

サラ金との違い

街金と似た意味で「サラ金」という言葉があります。サラ金とは「サラリーマン金融」の略語。1970年代に起きた2度のオイルショックで、会社勤め(サラリーマン)をしている中でもお金を借りたい人が急増したことから、小口融資を扱う消費者金融が次々と誕生しました。それらの消費者金融を、かつてはサラ金と呼んでいました。

サラ金として誕生した「アコム」や「プロミス」などは、現在も営業しています。ただサラ金からお金を借りた人が多重債務に陥り、自殺にまで至るという「サラ金問題」が社会問題化してからは、ネガティブなイメージを持たれないようサラ金から消費者金融という名前をアピールするようになったという経過があります。そのため、サラ金も街金も分類的には同じ消費者金融ということになります。

ノンバンクとの違い

サラ金や街金と似た意味で、「ノンバンク」という言葉を聞いたことがある方がいるかもしれません。ノンバンクとは、銀行や信用金庫のような預金を受け入れず、資金の貸付のみを業務とする金融会社のことを指します。そのため、消費者金融であるサラ金や街金はもちろん、信販会社やリース会社もノンバンクに含まれます。

街金と闇金の特徴

街金と闇金の違いが分かったところで、それぞれの特徴についても見ていきましょう。

街金のメリット・デメリット

街金は大きく消費者金融のことを指しますが、街金でお金を借りるメリットとデメリットを見ると、大手消費者金融との違いが分かるようになります。

街金のメリット

街金のメリットとして、次のようなことがあげられます。

大手でダメな人も審査に通る可能性

街金は大手の消費者金融とは異なる審査基準を設けていることから、大手消費者金融の審査に落ちた人でもお金が借りられる可能性があります。というのも街金では、大手消費者金融を利用できない人を主な営業ターゲットとしているため。

街金は大手消費者金融より高い金利を設定しているので、大手の審査に通れば街金を利用するメリットはほとんどありません。大手は過去のデータをもとに機械的に審査を行っています。一方街金は大手と同じ審査基準を設けていては新たな顧客を獲得できないので、過去に延滞やトラブルがあっても街金の審査になら通る可能性が。

借り手に寄り添った審査が可能

言い換えれば街金は、借り手に寄り添った審査が可能ということになります。大手はスピード重視でリスク回避のために自動審査が一般的ですが、街金は担当者それぞれの判断による審査がメインになります。属性がそれほど優れていなくても「信用できる点が多いので貸したい」と思えば、審査に通ります。

大手消費者金融の審査がドライに行われる一方で、良心的な街金の審査は「借り手に寄り添った審査」を期待できる可能性があります。

独自のサービスがある

街金では業者それぞれに、大手の消費者金融にはない独自のサービスを展開していることがあります。例えば次のようなサービスです。

  • 女性専用ローン
  • 借り換え専用ローン
  • 家具家電レンタル付き

利用する方の希望とマッチしていれば、お得に利用できるでしょう。

街金のデメリット

街金には大手にはないメリットがある一方で、次のようなデメリットもあります。

サービス面で大手消費者金融に劣る

街金は大手消費者金融と違い、独自に貸金業を展開しているので、どうしてもサービス面で劣ってしまいます。例えば次のようなサービスを大手の消費者金融では受けられますが、街金ではサービスを行っていません。

  • 来店なしの即日融資ができない
  • 審査対応時間が短い
  • 郵便物や在籍確認電話の回避といった配慮ができない
  • 無利息期間サービスがない
  • 再融資に審査が必要
  • 返済方法が限られている

大手消費者金融では、Web上で借り入れや返済、取引履歴や返済残高の照会までできますが、街金では基本店舗へ直接申し込みにいかない限り借り入れができません。また提携ATMが街中にないため、指定の口座に振り込むなど返済方法が限られているのもデメリットです。

利用履歴があるとローン審査で落ちる可能性

街金からお金を借りたという履歴があると、住宅ローンなどの審査に落ちる可能性があります。住宅ローン申し込み時には、必ず融資審査が行われます。その審査で街金から融資を受けてると、たとえその借金を完済していても「この人は街金を利用する(した)ような経済状況の人」という認識をもたれ、ローン審査に不利に扱われる恐れが。
今後住宅ローンを組む予定がある方は、街金からの借り入れを控えた方がいいでしょう。

総量規制が適用される

街金からの借入には、総量規制が適用されます。結果として、新たな借り入れができない可能性があるので気を付けましょう。総量規制とは貸金業者からの借入を対象としたルールのことで、個人に対して年収の1/3を超える融資をしてはいけないというもの。

街金も貸金業者に含まれるため、すでに他の業者から総量規制のギリギリまでお金を借りている人は、街金から新たな借り入れをすることができません。総量規制に違反して貸し付けた業者は、業務停止などの厳しい処分が下る可能性があるため、少量規制に違反してまで貸す街金はいません。

闇金とつながっている可能性

街金業者の中には、闇金とつながっているグレーの業者がいる可能性があります。大手の消費者金融や、業者名を検索するとネット上で詳細が調べられる中規模の消費者金融はそのような心配はありませんが、名前を聞いたことのない業者で、ネット上に情報がないような業者の中には、闇金が正規の街金と偽装している可能性が。

正規の貸金業者だと思ってお金を借りてしまうと、違法な契約条件で無理やりお金を借りさせられたり、厳しい取り立てにあう可能性があります。街金からお金を借りるときには、このようなリスクがあることも頭に入れておきましょう。

闇金の特徴と危ない理由

闇金は上で説明した通り、貸金業登録をしていない違法な業者のこと。トイチやトゴといった法外な金利を請求されるのはもちろん、過酷な取り立てにあう可能性があります。それ以外でも、闇金には次のような、近づいたら危険な理由があります。

周囲の人に迷惑がかかる

闇金を利用すると、借りた本人だけでなく家族や勤務先など周囲にも大きな迷惑が掛かります。闇金からお金を借りる場合、勤務先や家族の名前、両親や兄弟の住所など、ありとあらゆる情報を提出させられます。それは簡単に借り逃げ去れないようにするためなのですが、一度でも返済に応じてしまうと、闇金から「カモ」だと認識され、自宅や勤務先だけでなく別に暮らしている親族のところにも取り立てが行きます。

「借りたのは自分だから、他には取り立てしないで欲しい」と言ってもお構いなしです。「ここだけは迷惑をかけたくない」という弱みに付け込んできて、さらに少しでもお金を搾り取ろうとしてきます。

闇金の取り立てをやめさせる方法や、適切な相談先についてはこちらの記事を参考にしましょう。

「闇金の取り立てをやめさせる方法|最適な相談先や対処法を知ってトラブルを解決!」

いつまでも完済できない

闇金からお金を借りてしまうと、いつまでも完済できない状態に陥ります。いわゆる「闇金地獄」です。闇金はそもそも完済してもらうためにお金を貸し付けていません。その逆で、元金をなるべく減らさず、完済させずに利息や手数料という名目でズルズルとお金を引き出そうとしてきます。

たとえ完済しようと元金と利息分をそろえて持って行っても、「今日は利息分だけでいいから」「事前連絡がないからお金は受け取れない」などと理由をつけて完済させようとしません。何とか完済できたとしても、勝手に口座にお金を入金させられる「押し貸し」などの手口で、また返済が終わらない状況にさせられてしまいます。

闇金が借金を完済させてくれずに困っている方は、こちらの記事を参考にしてください。

「闇金が借金を完済させてくれない…どうすればいい?その理由と手口、適切な対処方法とは」

個人情報の漏洩

闇金とかかわると、借入時に提出した個人情報が他の闇金業者や犯罪組織に流出する危険があります。また名簿屋などに個人情報が転売され、「闇金からお金を借りるほど困っている人物」として、情報が裏の世界に出回ってしまう恐れも。

闇金からお金を借りるときに家族や親族の情報を教えてしまうと、周囲の人にも危険が及びます。そうならないためには、闇金に近づかないのが一番の方法です。

犯罪に巻き込まれる可能性

闇金とかかわると、犯罪に巻き込まれる可能性があります。そもそも闇金の業務は、犯罪組織が行っていることがほとんどだからです。お金を振り込むからと自分の銀行口座情報を教えてしまうと、その口座が振り込め詐欺や架空請求詐欺などの犯罪に利用される可能性が。

また他の闇金被害者が銀行などに訴えると、あなたの銀行口座が闇金のものと認識される恐れもあります。闇金では、他の客の返済をあなたへの融資として賄う「客振り」という手口がよく用いられます。その客は闇金の口座としてあなたの口座を認識しているため、あなたを闇金の一員と誤解するという訳です。最悪の場合、銀行口座が凍結されたり、逮捕される可能性があるということを忘れずに。

闇金を利用して口座凍結の被害に遭ったときの解除法や対策は、こちらの記事を参考にしてください。

「闇金からの借金で口座凍結されたらどうなる?3つの原因と解除方法、再び被害にあわないための対策」

闇金と街金を見分ける方法

街金と間違って闇金を利用してしまい、大変なことにならないためには、利用する前に闇金と街金とを確実に見分ける必要があります。

貸金業登録をしているか

街金と闇金とを見分ける一番手っ取り早い方法が、貸金業登録があるかどうかです。街金は大手の消費者金融と同様、貸金業登録を行っている正規の業者です。一方闇金は、貸金業登録せず違法に貸金業を営んでいる業者だからです。

貸金業登録の有無を調べるには、次の三つの方法があります。まずは業者のホームページや店舗の入り口から見える場所に「登録番号」の掲示があるかどうかで分かります。次に金融庁のホームページにある「登録貸金業情報検索入力ページ」からも検索が可能。また日本貸金業協会のホームページからも、加入している貸金業者かどうかを検索できます。

ただ新規の貸金業者の場合、登録したばかりでまだ情報が反映されていない可能性があります。そのような場合には、財務局各都道府県に問い合わせて確認することも可能です。

インターネット検索

闇金と街金を見分けるには、インターネットで業者名を検索してホームページをチェックしてみましょう。街金の中には闇金がなりすましている業者もいるため、そのような「ブラック街金」を避けるのに有効です。業者名を検索しても全く名前が出てこない、申し込みが簡単すぎて審査を行っている気配がないという場合にはブラック闇金の可能性が高いでしょう。

街金を利用する方は、少なくとも優良と思われる業者を探す必要があります。中規模の街金であれば、検索サイトの上位に整備された自社のWebサイトが上がってくるはず。ネット上で申し込みから借り入れまで完結できるサービスが整っている場合も、安心して利用できる可能性が高いでしょう

連絡先が携帯電話のみでないか

業者の連絡先が携帯電話のみでないかも、判断の基準にできます。というのも正規の貸金業者は、貸金業法で固定電話の番号を表示する必要があるため。ホームページやチラシの連絡先が携帯電話番号の場合は、闇金の可能性が高いです。

とくに090・080・070から始まる電話番号のみの場合は、「090闇金」と呼ばれる闇金の恐れがあります。絶対に連絡を取ったりしないようにしましょう。最近では、LINE上で貸し付けを行う「LINE闇金」も登場しています。このような新手の手口の闇金に引っかからないよう、十分に注意が必要です。

闇金からのしつこい電話に困ったときは、こちらの記事を参考にして対処法を実践しましょう。

「闇金からの電話しつこいときの対処法!間違った方法や電話がくる理由も紹介」

利率は法律の範囲内か

借金の利率でも、街金か闇金かを見分けられます。上で説明した通り、登録のある貸金業者の上限金利は、出資法と利息制限法で定められている通り、年20%です。正規の街金なら、通常年利18~20%の範囲内で貸し付けを行っているはず。一方で「トイチ」や「トサン」といった利率の場合は、ほぼ闇金だと思って間違いないでしょう。

事前に貸し付け条件を提示するか

事前に貸し付け条件を提示するかどうかも、見分ける方法です。貸金業者から借り入れするという行為は「金銭消費賃借契約」に該当します。法律に基づいて貸金業を営む業者であれば、契約を結ぶ前にしっかりと契約条件を説明し、申込者の同意を得る手順を省略することはありません。さらに正規の街金なら、必ず金銭消費貸借契約を書面で行います。

一方の闇金は、申込者の無知をいいことにお金を貸し付けようとするため、しっかりとした説明はもちろん、契約書も交わさない可能性が高いでしょう。契約書を作成した場合でも、必ず金利・利息・返済方法・手数料の有無などの内容を確認してください。

関係のない手数料を請求されないか

借入の都度、金利とは別の手数料を取られないかも、闇金を見分けるには有効です。というのも闇金は、とにかく様々な理由をつけてお金をだまし取ろうとします。次のような名目で、ことあるごとに請求してきます。

  • 延滞料
  • システム利用料
  • 事務手数料
  • データ抹消料
  • 完済手数料
  • 迷惑料
  • 慰謝料
  • 損害賠償金

一度闇金から借りてしまうと、完済するまでに複数回にわたって手数料を請求されるケースも。

怪しい宣伝文句がないか

貸金業者のチラシやWebサイトに、怪しい宣伝文句がないかもチェックしましょう。次のような文言を並べている業者は、ほぼ闇金といっていいでしょう。

  • ブラックOK
  • 多重債務者でも融資可能
  • 審査なしですぐ融資できます
  • 絶対借りられます

街金であれば貸し倒れのリスクを考え、通常ブラックの人や審査なしでは融資しません。しかし闇金は、返済能力がない人達がターゲット。様々な甘い言葉で融資を持ち掛けてきます。

他の業者を紹介されないか

申し込みで断られたのに「うちでは貸せないが他の店を紹介できる」と言われても、その誘いに乗らないようにしましょう。そもそも最初に行った業者は、そもそも最初から貸す気がなく、闇金へ誘導するための「紹介屋」の可能性が高いからです。

一見すると親切な業者のように思われますが、後で闇金から紹介手数料が入る仕組みになっていることも。借入するときは、実際に融資実績が確認できる街金を選ぶようにしましょう。

借金問題で困ったときの対処法

借金返済で困ったときは、次のような対処法があります。

多重債務者は街金・闇金には手を出さない

複数のところから借り入れがある多重債務者は、闇金はもちろん街金からもお金を借りないようにしてください。そもそも多重債務があるということは、切羽詰まった状況です。今月の返済や生活費にも困っていることがほとんどです。街金は大手の消費者金融よりも高い金利のことがほとんどのため、借金返済がさらに苦しくなるだけ。

多重債務で今月の返済ができないと困ったときは、街金や闇金に飛び込むのではなく、無料の法律相談を受け、借金返済のループを止めるための対策を取るべきでしょう。

借金問題の専門家に相談

すでに多重債務を抱えている方や、目前の借金返済日にお金を準備できないという方は、借金問題の専門家である弁護士や司法書士に相談してください。弁護士や司法書士に借金問題を相談すると、法律の知識を用いて、様々な解決方法をアドバイスしてくれます。

弁護士に相談するメリット

法律の専門家の中でも、弁護士に借金問題を相談することで、次のようなメリットがあります。

借金額にかかわらず債務整理を依頼できる

弁護士に借金問題の解決を依頼する大きなメリットは、借金の金額にかかわらず債務整理を依頼できるということ。債務整理とは法律で認められた借金解決方法で、「任意整理」「個人再生」「自己破産」の3種類が主となります。

司法書士と弁護士のどちらも債務整理の手続きを行えるものの、司法書士には次のような制限が設けられています。

  • 個別の債権額が140万円超の法律相談・交渉・訴訟ができない
  • 個別の債権額が140万円以下の訴訟が可能なのは簡易裁判所のみ
  • 個人再生や自己破産では書類作成業務のみで、代理人として裁判所に行くことができない
  • 自己破産の「少額管財」で手続きができない
  • 自己破産の「裁量免責」が難しくなる

司法書士が扱える個別の債権額は140万円以下と決められている一方で、弁護士にはその制限がありません。また裁判所で手続きする個人再生や自己破産では、司法書士ができるのは申立書など提出書類の作成業務のみ。代理人として裁判所で債権者や管財人と交渉することはできません。

東京地方裁判所など一部の裁判所で運用している通常より少ない予納金(裁判所に納める手数料)で管財事件として受けられる「少額管財」は、弁護士がいる場合のみという条件が付いています。また2度目の自己破産など「免責不許可事由」がある場合は、弁護士に依頼した方が裁量免責を受けられる可能性が高いでしょう。

支払督促や取り立てがストップする

弁護士に債務整理を依頼すると、取り立てや支払督促をストップできます。弁護士に正式に手続きを依頼すると、債権者宛てに弁護士から「受任通知」が送付されます。受任通知を受け取った債権者は、直接借金返済の取り立てや督促を行うことができなくなるため(貸金業法第21条1項)

もちろん実際の返済もする必要がなくなるため、債務者にとっては取り立てをされる精神的ストレスが解消され、返済しなくてもいいことで金銭的余裕を持てるようになります。

闇金対応を任せられる

闇金からうっかりお金を借りてしまった場合でも、闇金問題に強い弁護士に相談することで解決可能です。とくに闇金からの取り立てが会社や家族のもとに来ているという状況では、早急の対応が必要です。すぐに闇金対応ができる弁護士に相談してください。

そもそも違法な金利で貸し付けている闇金の借金は返済の義務がありません。弁護士に依頼すると代理人として闇金と交渉してくれ、厳しい取り立てをストップすることが可能です。暴力的・脅迫的な取り立てを受けている場合は、速やかに証拠集めや被害届の提出等を通して警察に対応を任せられます。

被害者が大勢いるなどのケースでは、返済したお金を返還するような交渉や手続きを依頼できます。また銀行に要請すれば闇金の口座を凍結することが可能で、新たな被害者を増やさないようにすることも可能です。

闇金は警察に相談できるか知りたい方や、民事不介入時の対処法については、こちらの記事を参考にしましょう。

「闇金は警察に相談できる!相談する時の注意点と民事不介入で対応してくれないときの対処法」

まとめ

街金と闇金との大きな違いは、合法か違法かということです。国や都道府県に貸金業としての登録があるのが街金で、金利や取立方法は法律に基づいて適正に行われています。また実際に業者のWebサイトをチェックして、怪しい宣伝文句がないかや事前に貸し付け条件を提示するかも確認しましょう。

街金では独自の審査基準を設けているため、大手消費者金融で借り入れができない人でもお金を借りられる可能性があります。しかし大手消費者金融よりも金利が高めでサービス面に劣り、利用履歴があるとローン審査に落ちる、闇金とつながっている可能性があるというデメリットも。

とくに多重債務者は、絶対に闇金や金利の高い街金からお金を借りないようにしましょう。借金問題を解決したい場合は、法律の専門家である弁護士に相談するのがベスト。債務整理によって借金を減免できるほか、厳しい取り立てをストップできたり闇金対応を任せられます。

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