弁護士法人大西総合法律事務所 福岡事務所

安武先生にインタビューしました。

天神の大丸の建物内にあり、天神南駅に直結している大西総合法律事務所。福岡市の方はもちろん、市外の方にとってもアクセスの良い事務所で、飛び込みの相談も多いようです。
安武先生への独自インタビューでは、これまでの任意整理や自己破産の受任事例や、スピーディーな解決のために工夫されていることなどを伺いました。

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【対応分野】弁護士法人大西総合法律事務所 福岡事務所

天神エリアの中央のアクセス抜群の事務所ですが、どのような方からの相談が多いのですか。

天神の大丸の建物内で天神南駅に直結しているため、飛び込みの相談や、仕事のついで、あるいは隣のハローワークに行ったついでに来所していただける気軽さが当事務所の強みの１つです。特に、法テラスを利用して債務整理を検討している方からの依頼が多く、「法テラスを使えて、かつ立地的に行きやすい法律事務所だったのでお願いしようと思いました」と仰る方が多いですね。
私が最近気になっているのは、自己破産を「国が認める救済措置」などと表現している広告媒体が急増していることです。破産のことを綺麗に表現しているだけなのですが、破産とは別の素晴らしい制度があると思って相談にいらっしゃる方が増えました。基本的に債務整理の解決手段は任意整理、個人再生、自己破産の3つの選択肢のどれかです。返済が遅れていたら、相談を検討すべきサインだと考えています。また、借金のために借金をしようとしているケースでは、自己破産すべき段階であることがほとんどです。初回相談は電話相談で15分まで無料です。悩んでいることがあったら、一歩足を伸ばしていらして、あるいは電話してください。

相談を受ける際に心掛けていらっしゃるのはどんなことでしょうか。

弁護士から見たら自己破産しかないと思ったとしても、他の選択肢も説明するようにしています。「破産しかないですよ」と言い切られてしまうと、深くショックを受けてしまい、分かってはいても飲み込めない方もいらっしゃるからです。
自己破産も任意整理もブラックリストに載るという点では変わらないことなどは説明するのですが、それでも自己破産には抵抗がある方が多いものです。弁護士から見たら、自己破産って借金を返済せずにリスタートできる、悪くない制度です。任意整理をしても結局返済できなくなって破産するのであれば、それまでに返した分が無駄になってしまいますので、始めから破産した方が圧倒的に解決の近道だということなどをお伝えしています。
最終的には、依頼者の方自身にどのように債務整理を進めていくのかを選んでいただくのが良いと思っています。始めから結論を言い切らずに選択肢を提示するのは、債務整理に前向きに取り組めるようにあえてクッションを置くということですね。

その事例で破産しかないと判断した決め手はそのような条件でしたか。

決め手は債務の額が大きかったのと、仕事探しをなさってはいたものの望むレベルが高く、おそらくすぐには決まらないと考えたからです。年齢的に考えても、ハローワークに行けばすぐ仕事を見つけられる年齢ではないというのもありました。仕事を辞めていましたし、どの弁護士から見てもほぼ確実に破産しかないのですが、その伝え方には注意が必要だと考えました。このような状況の方の中には、「人としてダメなんじゃないか」とご自身のことを捉えている方もいらっしゃるので、破産の助言がその方を否定するようなニュアンスで受け取られてしまわないように丁寧な言葉選びを意識しています。

破産に限らず、債務整理において依頼者の方の自己認識と弁護士の方の捉え方にギャップがあることはよくあるのではないでしょうか。このような相手の方とのギャップはどのように埋めているのですか。

例えば、借金を返せると思っている依頼者に対して、返済の見込みは低いと伝えなくてはいけなかったり、これから就業できると思っている依頼者に対して、それは難しいのではないかと言わなくてはならなかったりするシチュエーションは確かにあります。
破産すべきかどうかの検討ポイントは、まず収入と借金のバランスですね。これまで沢山の債務整理案件を担当してきて、この比率を超えて借金をしている方は完済の見込みが低いなと考える指標があります。その指標に照らし合わせて破産が適切だと考えた場合には、
さらに毎月の収入と支出をヒアリングして、完済が難しい理由をその方の現状に合わせてお伝えします。頭ごなしに破産以外は不可能だと説明されてしまうと、納得できないですから。

これまでの受任案件の中で、任意整理、個人再生、自己破産の割合はどれくらいですか。

自己破産が圧倒的に多いです。任意整理で進めたいと初回相談時に仰っていた方も、お話を伺ってみると自己破産しないといけない債務額の方が多いですね。とはいっても、無理矢理破産を進めることはしません。客観的には破産すべき水準の借金を抱えた依頼者の方がいらっしゃいましたが、ダブルワークをして返済をしたいとのことでしたので、ご意向を尊重して任意整理の方向で進めた事例もあります。依頼者の方の年齢が比較的若く、ダブルワークの実現性が高いと判断したのも任意整理に踏み切った要因の１つでした。

破産の解決事例も伺っても良いでしょうか。

離婚して母子家庭になって中学生と高校生のお子様を育ててきたけれど、元配偶者から養育費を払ってもらえず、どうしても学費が払えなくなって相談にいらしたケースがありました。依頼者であるお母様は身体的かつ精神的な負担もあり、仕事を続けられない精神状態になってしまって破産の運びとなりました。
お母様が破産をしても、奨学金はそれぞれのお子様名義ですので引き継ぎ借り続けられます。お母様が献身的にサポートされて、2人のお子様が進学校に入学されたというエピソードを聞いて、私としてもお子様の学校生活を守りたいと強く思っていました。破産手続きをして返済がなくなったことで、だんだん家計が回るようになってきた様子を知って、本当に救われた気持ちになりました。

受任から解決まで迅速に進めるために工夫して取り組まれていることはありますか。

受任の段階で、必要な資料とそれを送っていただきたいタイミングをお伝えするようにすることです。
また、受任時に一度お会いした後は、特にご要望がなければ連絡はLINEを活用しています。書類の提出を郵便でお願いしても問題はないのですが、やはり腰が重いのではないでしょうか。LINEは頻繁に見る方が多いので、書類のやり取りなども写真やPDFで行ってスピーディーに進められる点がメリットですね。
加えて、普段から気軽に連絡していただきたいという思いもあります。以前、少しでも手元のお金を多くしようと思って、受任後に新たな借金をしていた方がいらしたのですが、事後報告であったのが弁護士的には困りました。LINEを連絡手段として取り入れているのは、そういうことも含めていつでも相談に乗れる弁護士でありたいと思っているからです。

最後に、借金のことで法律相談を検討している方へのメッセージをお願いします。

一番守りたいものって人によって異なるものです。車だけは手放したくないと考えるのであれば破産はできません。全ての要望を叶えることは難しい場合が多いので、債務整理で優先したいことを決めていただき、それに基づいて最善のアドバイスができるように心掛けています。弁護士の意見を参考にしつつ、最終的には依頼者の方ご本人に決めていただければと思っています。お一人で抱え込むことなく、解決の方法を一緒に探していきませんか。

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