親戚の借金返済について|借りたお金の返済をどうすべきかと親戚の借金の返済義務について詳しく解説

親戚の借金返済について|借りたお金の返済をどうすべきかと親戚の借金の返済義務について詳しく解説
親戚の借金返済について|借りたお金の返済をどうすべきかと親戚の借金の返済義務について詳しく解説
  • 「親戚から借りたお金が返せない…どうすればいい?」
  • 「親戚が抱えた借金、自分に返済義務があるか知りたい」

親戚からお金を借りて返済に悩んでいる方や親戚の借金について返済義務があるか知りたい方はいませんか?親戚という関係に借金問題がかかわると、事態はより複雑に。こちらの記事では親戚の借金について、二つの立場から詳しく解説していきます。

借金の解決方法として「債務整理」という方法がありますが、親戚の借金を債務整理する場合、とくに注意すべき点があります。親戚の借金の返済義務がある場合の対処方法も。こちらの記事を参考にして、借金問題と人間関係のトラブル、二つを同時に解決していきましょう。

 

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親戚から借りた借金の返済について

まずは親戚からあなたがお金を借りた場合の返済について。借金返済にまつわる相談の中には、家族や親戚、友人や勤務先からの借入をどうしたらいいか悩んでいる人がいます。返済できずに人間関係にヒビが入ってしまったり、相手に迷惑をかけたくないので債務整理に踏み切れないという方もいます。

こちらでは親戚から借金したときの注意点や、返済が難しい場合の解決方法について紹介していきます。

贈与税がかかることも

親族間のお金の貸し借りは、一般的にそれほど珍しいことではありません。親や兄弟、その他親戚などの親族間の借金で特に気を付けなければならないのは「贈与税」です。とくに夫婦間、親子間、祖父母と孫などいわゆる「特殊関係者」の間で借金をする場合には注意が必要。

このような親族間の借金では、客観的に見て借入であることを証明できなければ、実態は贈与だとみなされて「贈与税」が課税されてしまう可能性があるため。贈与税とみなされるのを避けるため、次のような対策が必須です。

借金である客観的な証拠が必要

親族間の借金では、借金であるという客観的な証拠が必要です。具体的には次の3つのポイントがあります。

金銭消費貸借契約書の作成 借入期間・返済方法・毎月の返済額・金利などについて定め、印紙を貼った契約書を作成する
適正な返済条件を決める 借りた人の収入など返済能力を破断し、返済可能な条件に設定する
明確な返済の証拠を残す 契約書で決めた条件に従って返済していたことを証明できる、銀行口座への振込などの事実を証拠として残す

親戚からの借金であっても、期間や返済方法、金利などについて明確に決める必要があるでしょう。「出世払いでいい」「お金はあるとき払ってくれればいい」ということは認められません。返済条件を決める場合は、お金を借りた本人の返済能力を考えて決めてください。

借りた人の返済能力を超えた金額だったり、実際に返済している実績を証明できなければ、贈与とみなされる可能性があります。また借金返済のためのお金が本人の財産から出ていなければ、やはり贈与とみなされる場合があるでしょう。

返済は定期的に証拠を残す

上でも少し説明しましたが、たとえ親戚からの借金であっても返済は毎月定期的に行いましょう。その場合は現金を手渡しでなく、借りた人の銀行口座から貸した親戚の銀行口座へ直接振込の手続きを取るといいでしょう。またある時払いの催促なしだと、贈与とみなされて贈与税が課税される可能性があります。返済は必ず定期的に行ってください。

貸付利息の取り扱い

親戚からの借金では、貸付利息の取り扱いにも注意が必要です。親戚の間柄だからと利息は取らないというケースがよく見られますが、この場合利息に相当する金額が贈与されたものとみなされる可能性があります。税務署から調査に入られると、お金を借りた人に利息相当分の贈与税が課税される場合も。

貸した人が利息を受け取った場合では、貸付利息を「雑所得」として確定申告の必要があります(生計を一にする場合は除く)。確定申告なんて面倒と思われるかもしれませんが、借入の客観的な証拠を残せるという点でメリットになります。親戚からの借金を贈与とみなされないためには、注意すべきポイントがいくつかあります。想定していなかった贈与税が課税されないために、注意して借金するようにしましょう。

返済が難しい場合は債務整理を検討

親戚からの借金だけでなく貸金業者からの借金を返済できない場合には、債務整理を検討しましょう。債務整理には主に、任意整理・個人再生・自己破産の3種類があり、それぞれ手続きの方法や借金の減免割合が異なります。

任意整理

任意整理は裁判所を通さずに、債権者と直接交渉する手続きです。任意整理の特徴は以下の通り。

  • 将来利息や遅延損害金を減額できる
  • 返済期間を延長できる
  • 残った元本は3年~5年かけて返済
  • 交渉する債権者を選ぶことができる

任意整理の大きなメリットは、交渉する債権者を自分で選ぶことができるということ。消費者金融や金融機関からの借金を任意整理の対象とし、親戚や家族からの借金はこれまで通り返済を続けることで、整理の対象から外すことができます。

親戚からの借金を任意整理することも可能ですが、任意整理の結果は相手との交渉次第。親戚が交渉に応じなければ失敗に終わります。また支払期限の定めがない場合や利息を極端に低く設定している場合には、任意整理のメリットはほとんど得られないでしょう。

任意整理の費用や金額をおさえるコツについては、こちらの記事を参考にしてください。

「任意整理の費用は30万円以上かかる?費用相場と金額をおさえるコツを知って手続きを成功させよう」

個人再生

個人再生とは、裁判所に申し立てて借金を大幅に減額できる手続き。個人再生には次のような特徴があります。

  • 全ての借金が対象となる
  • 借金の総額に応じて、1/5~1/10に減額可能
  • 残った借金は原則3年(最長5年)で完済を目指す
  • 債権者の一定の合意が必要
  • ローン返済中の自宅を残せる「住宅ローン特則」がある
  • 自己破産のように財産を処分する必要がない

個人再生は裁判所を通じて行う法的な借金解決方法。原則としてすべての債権者を平等に扱わなければなりません。そのため「個人再生の手続きが終わるまで少しでも返済したい」と考え、親戚の借金のみを返済してしまうと「偏頗弁済(へんぱべんさい)」とみなされて、個人再生が失敗に終わることに。

個人再生のメリット・デメリットと利用条件については、こちらの記事を参考にしましょう。

「個人再生のメリット・デメリットを徹底分析!注意点・利用条件・他の債務整理との違いは?」

自己破産

自己破産も個人再生と同様、裁判所に申立てる債務整理方法です。借金返済できる見込みがなく支払不能状態にあることを裁判所が認めれば、借金の返済義務を免除(免責)できます。しかし自己破産には、次のような特徴があります。

  • 生活に必要な最低限の財産以外は没収されて債権者への返済に充てられる
  • 税金や国民健康保険料などは自己破産しても免責されない「非免責債権」がある
  • 破産が認められない「免責不許可事由」がある
  • 手続き中の一定期間は特定の資格や職業が制限される

自己破産も親戚からの借金を含むすべての債務が対象です。自己破産をするとすべての借金がゼロになるということで、借金に悩んでいる方にとってとても大きな効果が期待できます。一方で上記のようなデメリットがあるので、本当に自己破産すべきかは慎重に判断しましょう。

親戚からの借金を債務整理するときの注意点

親戚からの借金を債務整理する場合には、次のような点に注意しましょう。

親戚からの借金も必ず申告

親戚からの借金を債務整理する場合、全ての借金を申告してください。任意整理は整理する対象を選べるため、親戚からの借金を除外できますが、裁判所を通す個人再生と自己破産では、全ての借金が対象です。故意に親戚からの借金を除外すると、次のようなデメリットが生じる恐れがあります。

  • 手続きが長期化する
  • 費用が余分にかかる
  • 債務整理が失敗し借金を減免できない

個人再生で親戚からの借金を除外し、債権者である親戚からも届け出がないと、裁判所に提出する再生計画の対象外に。再生計画にない借金の返済は認められないため、手続き以降の返済が継続できなくなります。

また自己破産では、手続き終了後に親戚からの借金があることが発覚した場合、免責の対象外とされます。手続き中の裁判所の調査で発覚すれば、裁判所が破産管財人を選任して徹底的に調べます。そのため費用が安く済む「同時廃止」ではなく、費用も時間もかかる「管財事件」となり負担が大きくなってしまうことに。

特定の借金の実を除外しようとして、申立て時に裁判所に提出する「債権者名簿」に故意に記載せずにいると、免責不許可事由とみなされて免責が受けられない可能性があります。

自己破産の債権者漏れについては、こちらの記事を参考にしましょう。

「自己破産の債権者漏れとは?起きやすいケースと影響を知り、失敗しない対策をとろう」

偏頗弁済に要注意

親戚からの借金を債務整理する場合に注意すべきなのは「偏頗弁済(へんぱべんさい)」という行為です。とくに個人再生や自己破産で注意が必要です。

偏頗弁済とは

偏頗弁済とは、特定の債権者にのみ偏って弁済(返済)すること。個人再生や自己破産では、全ての債権者を平等に扱わなければなりません。親戚に迷惑をかけたくないからといって、債務整理することが決まった後も返済を続けてしまうと、偏頗弁済とみなされます。

いつからの返済が偏頗弁済とみなされるかは、債務整理に至った事情によって変わるため一概には言えません。しかし個人再生や自己破産をする場合は、裁判所に1年前までの取引履歴が記載されている預金通帳を提出しなければなりません。少なくとも1年前からの行為は、全て明らかにしても問題がないよう心がけるべきでしょう。

債務整理が失敗する

上で少し触れましたが、偏頗弁済をすると個人再生や自己破産が失敗に終わります。個人再生では借金の大幅減額ができず、自己破産では借金がゼロになりません。個人再生が仮に認可されたケースでも、手続き後に返済すべき最低弁済額の金額が上がってしまったり、隠していた借金は3~5年の返済が終わるまで返済できなくなります。

また自己破産では、裁判所からマイホームや車など一定以上の財産を処分されたにもかかわらず、借金を免責できないことも。親戚に迷惑をかけたくないからと行った行為が、さらに迷惑を兼ねてしまうことになりかねません。個人再生や自己破産では、偏頗弁済は絶対にやめましょう。

偏頗弁済を含む自己破産の免責不許可事由については、こちらの記事を参考にしてください。

「自己破産の免責不許可事由の11項目を解説!免責が下りなかったときの対処法とは?」

相手に迷惑がかかる

偏頗弁済をすると、お金を貸してくれた親戚にも迷惑がかかります。とくに自己破産では、手続きの途中で偏頗弁済が発覚すると、破産管財人から親戚に対して「返済を受けた分を返せ」と請求される可能性が。場合によっては裁判にまで発展したり刑事罰の対象になる恐れがあります。

偏頗弁済は自己破産について定めた「破産法」によって禁止されている行為です。もし偏頗弁済が明らかになると、破産管財人によってその効力が否定されます(否認権の行使)。否認権の行使を受けると返済の効力が取り消されるため、お金を受け取った親戚はこれを返還しなければならないという訳です。

返還請求権の放棄も可能

親戚からの借金を債務整理する場合、相手との関係性によっては「もう返済しなくてもいいよ」と言ってくれるケースがあるかもしれません。このような場合には、相手から「返還請求権」を放棄してもらえれば親戚は債権者でなくなります。結果的に、債権者一覧表に親戚の名前を載せなくても手続き可能です。

ただし後から「そんなことは言っていない」というトラブルにならないよう、合意書などに一筆書いてもらうといった対策が必要です。

債務整理後なら返済可能

債務整理が終わった後なら、法的に返済義務がなくなったとしても任意で返済することが可能です。上で説明した債務整理の手続きは、借金の返済義務を「法的に」減免しているに過ぎないからです。もしあなたがどうしても親戚の借金だけは返済したいと思うのなら、債務整理が終わった後なら自発的に借金を返済していても何ら問題はありません。

そのため債権者になっている親戚には、他の借金問題を解決できれば、必ず返済を再開することを伝えましょう。善意でお金を貸してくれ、苦しい状況から助けてくれた相手に対しては、法的な返済義務の有無にかかわらず誠実な対応を心がけましょう。

取り立てや督促はストップできない

親戚の借金を債務整理しても、取り立てや督促はストップできません。債権者が銀行や消費者金融、クレジットカード会社や債権回収会社であれば、債務整理を依頼した弁護士が「受任通知」を債権者に送った後の取り立てや督促は法律で禁止されています。

しかし個人間での借金については、債務整理後の取り立てや督促は禁止されていないので、弁護士が代理人となった後も直接連絡をしてくる可能性があります。そのようなときには弁護士に相談し、弁護士から親戚に交渉してもらうといいでしょう。

債務整理前に必ず相談する

親戚の借金を債務整理する場合には、手続き前に必ず相手に相談してください。好意で援助してもらったのにもかかわらず、債務整理を選択するのは気が引けるかもしれません。しかし個人再生や自己破産など裁判所を通す手続きでは、裁判所から債権者に通知が届きます。

事前に何も知らされずに債務整理すれば、相手は困惑してトラブルに発展することも。債務整理の前には必ず相談したうえで理解を得るようにしましょう。

人間関係の悪化を防ぐには誠実な対応を心がける

貸金業者などの債権者と異なり、親戚や家族、友人など個人間での債務整理は人間関係を壊す恐れがあります。当事者同士の話し合いで納得してもらおうと思っても、逆に人間関係が悪化する恐れも。そのため、債務整理前はもちろん手続き後も誠実な対応を心がけてください。

自己破産によって借金が免責できても、任意で返済することは可能です。たとえ返済が難しくても事情を誠実かつ丁寧に説明することで、人間関係の悪化を回避できる場合があります。

スムーズに手続きするには弁護士に相談

もし当人同士で話し合いがうまくいかないようなら、弁護士に間に入ってもらうことをおすすめします。弁護士なら債務整理の方法について詳しく親戚に説明でき、トラブルを回避できます。また第三者であり交渉のプロである弁護士が間に入れば、返済についての話し合いがスムーズに進む可能性も。

もし親戚からの借金で困ったことがあったら、弁護士に相談してください。

親戚の借金の返済義務について

こちらでは、親戚が借りた借金の返済義務が自分にもあるかについて解説していきます。親や兄弟、親族に借金があることが分かった方は参考にしましょう。

基本的に返済義務はない

基本的に、いくら親子や兄弟であっても借金の返済義務はありません。というのも、借金は基本的にお金を貸した人と借りた人の間での契約で、保証人にでもなっていない限り本人以外が返済する義務は法的にないからです。

もし貸金業者から「親子(親戚)なんだから代わりに払え」と言われても拒否できます。本人以外への取り立て行為は貸金業法(第21条1項7号)により違反となっています。

親の借金に関する返済義務については、こちらの記事を参考にしましょう。

「親が借金まみれ…どうすれば?子の返済義務の有無と状況別対処法、注意点について」

返済義務がある借金

ただし次のようなケースでは、借金の返済義務が生じる可能性があります。

自分が保証人になっている場合

自分が親戚の借金の保証人になっている場合、保証人という立場に基づいて借金返済義務を負う可能性があります。保証人とはそもそも、主債務者が返済できないときに代わりに返済するために立てる人のこと。保証人には頭に「連帯」が付く連帯保証人と、そうでない保証人の二種類があります。

保証人 「催告の抗弁権」債権者に債務者に先に支払を請求するように要求する権利がある

「検索の抗弁権」債務者に財産があることを証明し、その請求を拒否できる権利がある

「分別の利益」保証人が複数人いる場合、借金総額を頭数で割った金額のみを分担できる権利がある

連帯保証人 保証人にある3つの権利がなく、主債務者と同様の立場で重い責任を負う

保証人には上記3つの権利があるものの、連帯保証人にはなく主債務者と同様の借金返済義務を負います。そのため主債務者に返済できる財産があったとしても、債権者から返済を請求されたときはそれを拒否できません。

連帯保証人は支払い拒否できるかについては、こちらの記事を参考にしてください。

「連帯保証人は支払い拒否できる?種類・状況ごとの対処法を知って差し押さえを回避しよう」

親戚が死亡して財産を相続した場合

親戚が死亡して財産を相続した場合も、借金の返済義務を負う可能性があります。相続が生じると現金や預貯金などの財産を相続できるという権利だけでなく、借金の返済義務も相続することになるからです。相続は被相続人である親戚が亡くなった時点で発生し、関係が近い順から割合に応じた相続人となります。

たとえば亡くなった親戚の配偶者や子ども、親や兄弟などです。亡くなった親戚が未婚で子供もおらず、親や兄弟もすでに他界している場合には、甥や姪が相続人となります。生前全く交流がないと、亡くなったことも知らないケースも少なくありません。

名義を貸した場合

親戚に「名前を貸してくれるだけでいいから」と言われ、借入申し込みにあなたの名前を使用した場合、あなたに返済義務が発生します。たとえあなたが「お金を手にしていないから返済義務はない」と主張しても、あなたの名前で申し込み、あなたの身分証明書が提出された場合は、当然名義人であるあなたに返済の義務が生じます。

自分に返済義務がある借金の解決方法

自分に返済義務がある親戚の借金の解決方法は、ケースごとに変わってきます。こちらでは保証人・相続・名義貸しそれぞれの解決方法について解説していきます。

保証人

自分が借金の保証人になっていた場合、債権者から残債を一括で返済するように請求が来ます。まずは慌てずに次のような解決方法がとれないか検討しましょう。

自分で返済する 残債を一括返済できるだけの資力がある場合は、保証人として自分で返済することを検討する
支払いを拒否する 勝手に印鑑を持ち出されたり保証人の欄に名前を書かれたときには、自分に支払い義務がないことを主張し支払いを拒否する

実際に拒否できるかは裁判で争うことになる

分割払い交渉する 一括では難しいが分割なら支払いが可能なときは、債権者に分割払いにできないか交渉

債権者が応じれば分割払いが可能

債務整理を検討する 保証人として肩代わりができそうもないときには、親戚とともに債務整理を検討する

相続

亡くなった親戚に借金があることが分かった場合、次の二つの解決法があります。

相続放棄

相続放棄とは亡くなった親戚の財産と借金について、一切相続をしないという手続き。とくに遺産が借金しかないという場合や、財産よりも借金の方が金額が多いと分かっている場合に取られる方法です。相続放棄ができるのは、相続があったと知ったときから3カ月以内。交流がない遠い親戚の場合は、亡くなったことを知ってから3カ月以内が期限です。

相続放棄の手続きは、被相続人が最後に住んでいた住所地を管轄する家庭裁判所。「相続放棄申述書」などの書類を提出し、財産放棄の申し立てを行います。

ただし相続した財産の全部または一部を使った(処分した)場合は、単純承認があったとみなされて相続放棄できなくなります。次のような行為は単純承認とみなされる可能性が高いので、注意が必要です。

  • 被相続人の預金を引き出して自分の用事に使う
  • 被相続人名義の不動産を自分の名義に書き換える
  • 被相続人が他人に貸していた不動産の家賃振込口座を自分名義の口座に変更する
  • 他の相続人との間で遺産分割協議をする

限定承認

親戚の借金を相続しないもう一つの方法に、限定承認があります。限定承認とは、プラスの財産の範囲内でマイナスの財産を相続するという方法。例えば100万円の預貯金と、150万円の借金がある場合、100万円の範囲内で限定承認を行えばよく、残りの50万円の借金の返済義務からは免れます。

プラスの財産よりもマイナスの財産の方が大きいと分かっているのであれば、最初から相続放棄を選択すべきでしょう。

限定承認は相続人全員で行わなければならず、1人でも反対する人がいたら手続きできません。限定承認も手続きできる期限は3カ月以内。何も手続きしないと単純承認とみなされて、借金の返済義務も生じることになります。

結論が出ないときは期間の伸長を忘れずに

相続放棄と限定承認、どちらにすべきか結論が出ないときには、期間の伸長の申立てを忘れずに。財産の調査が間に合わない、相続人が多くて全員と連絡が取れないという場合も同様です。家庭裁判所に必要書類をそろえて下記の申立書を提出。申立てが認められれば、1カ月~3カ月ほどの期間延長できます。

また家庭裁判所が必要だと判断すれば、複数回の期間の伸長も認められます。

参考:相続の承認又は放棄の期間の伸長|裁判所 – Courts in Japan

過払い金の調査も忘れずに

亡くなった親戚に借金があることが分かった場合、過払い金の調査も忘れずに行いましょう。過払い金が発生しているかどうかは貸金業者から過去の取引履歴を取り寄せて、現在の法定利息に基づいて計算し直します(引き直し計算)。その結果として払い過ぎた利息がある場合は、相続放棄するよりも単純承認した方がメリットになる可能性も。

過払い金が発生する条件は、以下の通りです。

  • 2010年6月17日以前の貸金業者からの借入れであること
  • 最後の取引日又は借金完済から10年以内であること

親戚の借金に過払い金があるか確かめたい方は、相続放棄する前に弁護士に相談することをおすすめします。

名義貸し

親戚が借金するときに自分の名義を貸してしまった場合、次のような対処法があります。

親戚に支払ってもらう 親戚と連絡が取れ返済ができそうな状況なら、親戚に支払ってもらう
自分で支払う 親戚と連絡が取れない、返済が難しそうな状況の場合は、自分で支払うことを検討
警察に相談 犯罪に巻き込まれた恐れがあるときには、迷わず警察に相談
債務整理を検討 親戚が支払ってくれず自分も無理なときには、債務整理を検討する

名義を貸した親戚と連絡が取れるようなら、親戚に借金を支払うよう言いましょう。それが叶わないときには自分で支払うしかありません。自分も支払えないときには、債務整理を検討するするしかなくなります。

親戚がブラックリスト状態でお金が借りられないからと言って、自分の名前を貸す行為は詐欺罪の共同正犯や幇助犯が成立する可能性が。いくらお願いされたからといえ、名義貸しは絶対にやめましょう。

弁護士に相談

親戚の借金の返済義務があるか分からない方や、自分で返済できそうもない人は、借金問題に強い弁護士に相談してください。法律の専門家としての立場から、貴方に本当に借金の返済義務があるかや、他に解決方法がないか判断してもらえます。

また相続放棄や限定承認をする場合も、弁護士のアドバイスを受けられればスムーズに手続きを進められます。保証人や名義貸しの結果として自分で返済できないときには、最適な債務整理方法を提案してくれるでしょう。

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まとめ

親戚から借金した場合は、贈与税が課税されないよう返済について詳細に決め、書面など証拠を残しておく必要があります。利息を含めて受け取った親戚は、貸付利息の確定申告が必要です。他の借金もあり返済が難しい場合は、債務整理を検討してください。

債務整理をする場合には事前に親戚に相談し、故意に債権者名簿から除外したり、偏頗弁済しないようにしましょう。たとえ法的に返済義務がなくなったとしても、債務整理後に任意の返済は可能です。好意でお金を貸してくれた相手には誠実で真摯な対応を心がけましょう。

親戚の借金の返済義務については、相続した場合や保証人になった場合、名義を貸した場合に発生します。それぞれで対処法が異なるので、弁護士などの専門家にアドバイスを受けつつ、どのような手段がとれるか模索していきましょう。

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