自己破産したら離婚慰謝料はどうなる?請求する方法や判断のポイントを解説!

自己破産したら離婚慰謝料はどうなる?請求する方法や判断のポイントを解説!
自己破産したら離婚慰謝料はどうなる?請求する方法や判断のポイントを解説!
  • 「自己破産しても離婚慰謝料を請求できる?」
  • 「自己破産で免責になる慰謝料があるか知りたい」

離婚で慰謝料を請求した相手が自己破産したと聞くと、多くの方は請求した慰謝料は支払われるのか不安に感じるでしょう。またすでに慰謝料を請求されていて、とても支払える金額でないので自己破産しようかと考えている人もいるかもしれません。

そこでこちらの記事では離婚時の慰謝料と自己破産について詳しく解説。離婚時の養育費や財産分与、婚姻費用についても、(元)配偶者が自己破産するとどうなるか紹介していきます。慰謝料をはじめとする離婚に関するお金は、自己破産によっておおきく影響します。いざというときに困らないよう、しっかりと知識を蓄えておきましょう。

 

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自己破産と離婚慰謝料の基礎知識

こちらでは自己破産の免責・非免責と、離婚慰謝料の基礎知識について解説していきます。

自己破産でも免責されない非免責債権

自己破産が認められると、借金をはじめとして未払いの家賃や連帯保証人の債務などが「免責」されます。免責とは借金の支払い義務を免除されることですが、自己破産しても免責されない「非免責債権(ひめんせきさいけん)」というものがあります。

離婚慰謝料もこの非免責債権に該当する可能性があるため、どのような債権が非免責債権になるのか見ていきましょう。

非免責債権の種類

債務者が自己破産しても免責されない「非免責債権」は、破産法第253条1項で定められていて、次のような債権が当てはまります。

  • 租税(税金)の請求権(所得税・贈与税・相続税など)
  • 国民健康保険料など
  • 悪意で加えた不法行為に基づく損害賠償請求権
  • 故意又は重大過失により加えた人の生命または身体を害する不法行為に基づく損害賠償請求権
  • 義務に係る請求権(婚姻費用・養育費など)

代表的な債権は滞納した税金などです。自己破産によって税金まで免責してしまうと、国や自治体が成り立たなくなってしまうためですが、他にも離婚に関係する婚姻費用や養育費なども非免責債権に含まれます。

悪意で加えた不法行為とは

上で説明した非免責債権の中に、「悪意で加えた不法行為に基づく損害賠償請求権」というものがあります。このケースの「悪意」というのは、単なる「損害を与えてやろう」という意思を超えて、「他人を積極的に傷つけてしまおう」と考えること。具体的には次のような行為が当てはまります。

  • 暴力でケガを負わせた
  • 他人の物を盗んだ
  • 騙して他人の物を取った
  • 会社の金を横領した

他人を傷つけようという積極的な意欲で行われた不法な行為によって発生した損害賠償(慰謝料)請求権は、非免責債権に当たります。というのもこのような債権まで免責の対象としてしまうと、加害者に対する制裁の面から社会正義に反するとみなされるためです。

故意または過失による不法行為とは

非免責債権になる慰謝料の2つ目は「故意または過失によって加えた、人の生命又は身体に対する不法行為に基づく損害賠償請求権」です。このケースの典型は交通事故によって、他人にケガを負わせたり、死亡させたときの慰謝料が該当します。

人の生命や身体というものは重要で、法律によって厚く保護する必要があるためです。生命や身体に対する不法行為の場合は、上の「悪意」のような「積極的に危害を加えようという意思」までなくとも、「故意または過失」があれば非免責債権になります。

離婚慰謝料と自己破産の免責について

非免責債権になる慰謝料の条件については、2つあることが分かりましたが、離婚慰謝料に関してはどのような例が該当するのでしょうか。

免責されない離婚慰謝料

自己破産しても免責されない離婚慰謝料には、悪意で加えた不法行為もしくは故意または過失による人の生命、身体に対する不法行為による損害賠償請求権が挙げられます。例えば、身体が不自由な配偶者に憎しみを抱き、あえて苦しめてやろうという目的から生活費を渡さなかったり、家を出てひどく困窮させるようなケースです。

またDVによって物理的に配偶者の身体を傷つける行為は、不法行為に当たるためDVによる離婚では、たとえ加害者が自己破産しても、慰謝料の支払いからは免れられません。

免責される離婚慰謝料

一方で、配偶者のモラハラによる精神的苦痛に関しては、生命や身体が傷つけられたわけでなく、「悪意で加えた」と認定されなければ、慰謝料は自己破産で免責されてしまいます。

さらにモラハラ以外で離婚原因になりやすい浮気や不倫などの不貞行為による慰謝料も、免責が認められるでしょう。というのも不貞行為は「悪意で加えた不法行為」に当たらないと、裁判所で認定される可能性が高いため。

実際の裁判でも、不貞行為が5年にわたって続いていたケースで、不貞行為の事実はそれなりに悪質であると裁判所が評価したものの、配偶者に対する積極的な害意(他人を害しよとする意志)があったとは認められなあったため、「悪意で加えた不法行為」に当たらず、自己破産で慰謝料請求権が免責されると判断されました。

不貞行為が悪意で加えたと認められるためには、配偶者を精神的に苦しめる目的でわざと不倫した場合に限られます。実際にそのようなケースはほとんどないため、不倫による離婚慰謝料は非免責債権に当たらず、自己破産によって慰謝料の請求権が消えてしまうことになります。

免責が不許可になると慰謝料は免責されない

そもそも免責が不許可になると、慰謝料は免責されません。自己破産を申し立てた場合、だれでも申し立てれば必ず免責が許可されるとは限らず、免責が許可されなければ、借金はもちろん慰謝料の請求権もなくならないという訳です。

自己破産には「免責不許可事由」(破産法第252条1項があり、債務者が免責不許可事由に該当した場合は、免責が許可されないと定められているいるため。免責不許可事由の代表的なものは、浪費行為やギャンブル、換金行為による借金などです。

実際には免責不許可事由があっても、裁判官による「裁量免責」によって、債務の免責が許可される可能性が高いです。しかし裁判所に対する財産の隠匿や破産管財人への虚偽申告、正当な理由なしに債権者集会や破産管財人との面談を拒否した場合は裁量免責も認められず、免責が不許可になる可能性が高いでしょう。

自己破産ができないケースや免責不許可事由については、こちらの記事を参考にしましょう。

「自己破産ができない9つのケースとは?対処方法や自己破産に適さない人について解説」

非免責債権の慰謝料を請求する方法

非免責債権の慰謝料は自己破産してもなくならないので、自己破産後も慰謝料を請求できます。まずは自分が請求しようとしている慰謝料が非免責債権に当たるか確認し、非免責債権に該当する場合は、次のような方法で慰謝料を請求していきましょう。

債権名義の有無がポイント

非免責債権を請求するには、「債権名義」の有無がポイントとなります。債権名義とは、債務者に強制執行させる場合に、その前提として必要になる公的機関が作成した文書のこと。具体的には次のようなものが債権名義になります。

  • 強制執行認諾条項付きの公正証書
  • 調停調書
  • 審判書
  • 確定判決書
  • 和解調書

債権名義がない場合

上で紹介したような債権名義がない場合は、まず「慰謝料請求調停(訴訟)」を簡易(地方)裁判所に申し立てる必要があります。その裁判の中で、慰謝料請求権が非免責債権に当たるか裁判してもらう必要があります。恐らく相手は「非免責債権に当たらないので支払う義務がない」と主張してくるでしょう。

そこを証拠の提出や状況の説明などを通じて、裁判所に非債権名義だと認めてもらえて初めて、相手の財産や給料の差し押さえが可能になります。

債権名義がある場合

手元に債権名義がある場合は、地方裁判所に申し立てれば相手の財産や給料などを強制執行可能です。ただし相手が自己破産している場合は、「請求意義」を提出して訴訟を起こしてくる可能性が高いでしょう。請求意義とは債務者が裁判所によって行われる強制執行に対し、異議があるときに行う手続きのこと。

請求意義の訴訟が始まると、裁判手続きにおいて強制執行に基づく差し押さえが認められるかが争われます。慰謝料が非免責債権に該当するかが決まり、該当するという判断が出たら強制執行が可能になり、反対に免責の対象になるという判決が出れば、強制執行は認められません。

給料の差し押さえが始まるまでの期間や流れ、差し押さえの回避方法に関しては、こちらの記事を参考にしてください。

「給料差し押さえは無視できる?差し押さえまでの流れや期間、回避方法について解説!」

自己破産すると離婚慰謝料はどうなる?

離婚と自己破産の時期によって、慰謝料を請求できるかが変わってきます。こちらでは、離婚と自己破産のタイミングで慰謝料請求がどうなるかについてや、受け取った後の返金の可能性などについて解説していきます。

破産前の行為については請求できない可能性

自己破産前の行為については、慰謝料を請求できない可能性が高いです。配偶者が自己破産してから離婚しようと考えている方は注意が必要です。破産手続き前に浮気や不倫が判明している場合、その時点で慰謝料の請求権はすでに発生しているとみなされるため。

上で説明した通り、不貞行為による慰謝料請求権は、自己破産の免責の対象となります。そのため原則として破産手続き後の離婚で、慰謝料を請求できないと考えられます。もちろん免責の対象になるのはあくまでも慰謝料請求権です。すでに慰謝料を受け取っていたり、財産分与として金銭の支払いを受けている場合は問題ありません。

破産前でも離婚自体慰謝料の請求は可能

破産前であっても、離婚自体慰謝料の請求は可能という考え方があります。離婚慰謝料には次の2種類があり、それぞれ慰謝料を請求する目的が異なります。

離婚原因慰謝料
離婚の原因となったそれぞれの有責行為(DVや不貞行為など)により生ずる精神的苦痛に対する損害賠償
離婚自体慰謝料
離婚により配偶者としての立場を喪失することにより生ずる精神的苦痛に対する損害賠償

このうち離婚自体慰謝料の請求権は、破産前に請求しても認められる可能性があります。ただし実際に慰謝料を算定する場合、上の2つの慰謝料を明確に区別することはあまりないため、破産前に離婚自体慰謝料を請求しようという方は、弁護士などに相談することをおすすめします。

破産後の行為については請求可能

配偶者が自己破産した後の不貞行為やDVで離婚する場合、慰謝料請求は可能です。免責になる対象の債権は、破産手続開始申立の時点での債権です。破産管財人によって新たに免責対象の債権が出てくる可能性はありますが、破産後の行為による慰謝料請求権までは含みません。

自己破産した人に慰謝料を払ってもらうためには、次のような手順で請求しましょう。

話し合いで交渉を試みる

自己破産後に慰謝料を支払ってもらうには、まずは本人に交渉してみましょう。相手が自己破産したからといって、慰謝料請求を諦める必要はありません。自己破産で財産が処分されたからといって、生活に必要な最低限の現金は持っています。また働いているなら、給料も受け取っているはずです。

「生活が苦しくて慰謝料を支払うお金がない」という場合は、慰謝料額の減額や分割での支払いを提案してみましょう。相手の不法行為による原因で離婚、子どもを引き取って生活が苦しい場合は、話し合いで慰謝料を支払ってもらえる可能性も。顔を合わせて話し合いすることが難しい場合は、弁護士を代理人にして交渉することも可能です。

強制執行による差し押さえ

自己破産しても預金があったり給料を得ているケースは、銀行口座の差し押さえという方法があります。ただしこの方法が有効なのは公正証書などの債権名義がある場合です。債権名義がない場合は調停や訴訟を起こして債権名義を取得することから始めなければならないため、かなりの時間や労力がかかってしまいます。

銀行口座の差し押さえが会社や家族にバレるか?については、こちらの記事を参考にしましょう。

「銀行口座の差し押さえは会社や家族にバレる?バレないケースや対処方法を詳しく解説」

慰謝料を返金しなければならない場合

すでに受け取った慰謝料を返金しなければならないケースがあります。というのも慰謝料の支払い義務者が、近いうちに自己破産することを知っていながら慰謝料を受け取った場合、「偏頗弁済(へんぱべんさい)」とみなされるため。偏頗弁済とはある一定の債権者に偏って返済することで、自己破産では禁止されている行為です。

慰謝料請求権も債権の一種です。破産手続き開始直前に慰謝料の支払いを受けていると、偏頗返済とみなされ、自己破産しても免責されない可能性が。それだけでなく、慰謝料を受け取った側が受け取った慰謝料を、返金するように求められる恐れがあることを覚えておきましょう。

債権者として破産手続きに参加が必要

自己破産前に慰謝料を請求し、破産手続き中もまだ慰謝料を受け取っていない場合は、債権者として破産手続きに参加しなければならない可能性があります。慰謝料を請求するあなたも、債権者の1人として扱われるため。具体的には次のような手続きが必要になります。

  • 裁判所に「債権届出書」を提出
  • 「免責についての意見書」を提出
  • 債権者集会への出席

貸金業者でもないのでこのような手続きに慣れているはずもありません。法的な知識がない中で、このような手続きを進めることに不安を感じている方は、弁護士などの法律の専門家に相談することをおすすめします。

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離婚に関するお金と自己破産について

離婚に際しては、慰謝料だけでなく婚姻費用や養育費、財産分与などのお金が発生します。配偶者が自己破産した場合、これら離婚に関するお金はどうなるか見ていきましょう。

婚姻費用について

婚姻費用は自己破産しても免責されないので、未払いの婚姻費用がある場合は請求できます。婚姻費用とは、夫婦や未成年の子どもが収入や社会的地位に見合った生活をするうえで必要になる生活費のこと。収入の高い方から収入の低い方に支払われるもので、離婚までの別居期間中に生活費を受け取っていない場合に請求できます。

婚姻費用として請求できるのは、衣食住の費用のほか、医療費や子どもの養育費、教育費などです。金額を決める場合は、裁判所が作成した「婚姻費用算定表」をもとに決められることが多いです。金額や支払い方法など、決めた内容は必ず契約書もしくは合意書にして、決して口約束だけで済ませないようにしましょう。

養育費について

ここでは子どもの教育や監護のために必要な養育費について見ていきましょう。破産前に滞納した養育費は請求できるのかについてや、破産後の支払い義務についても解説します。

破産前の滞納分

破産手続き開始決定前に離婚が成立していて、本来支払わなければならなかった養育費を受け取っていなかった場合、その支払い義務は破産手続きの対象となります。しかし上で説明した通り、養育費は非免責債権なので、他の債務と違って免責許可決定が出ても支払い義務は一切免除されません。

ただ養育費も債権の一つとみなされるため、他の債権者と同様に破産手続きに参加する必要があります。「どうせ非免責債権になるのだから」と、債権者リストに載せなかったり、養育費の受け取り側に破産手続きを開始したことを通知しないことは、破産法で禁止されているので気を付けましょう。

破産手続き中は一切の弁済が禁止されているため、破産手続き終了後に支払いが再開されるはずです。ただし自己破産することが分かっていて、破産する前に滞納分の養育費を一括で支払ってしまったり、将来分の養育費まで支払ってしまうと、免責されないというリスクが発生します。

破産後の支払い義務

破産後の養育費の支払い義務は、そもそも自己破産手続きの対象となりません。養育費は子どもの教育や監護のために必要なお金です。離婚で離れて暮らすようになっても親であることに変わりなく、法律上の扶養義務は継続して負うことになります。

公正証書や調停調書などで養育費の取り決めをしているケースでは、相手が慰謝料を払わなくなったときに、強制執行により差し押さえが可能です。破産手続き開始決定後に得た財産は、自己破産とは無関係な財産として扱われるため、新たに差し押さえをかけても問題ありません。

財産分与について

離婚時は、婚姻期間中に夫婦が協力して築いた財産を当分に分配する必要があります。これを財産分与というのですが、財産分与は配偶者の自己破産でどのようになるのでしょうか。

破産前の離婚

破産前に離婚した場合、すでに財産分与として受け取っているものは、原則としてそのままもらうことが可能です。ただし受け取った財産が相場よりも過大だったり、財産分与の名のもとで行われた財産隠しと認められると、その財産は返さなければならなくなります。

破産前に離婚して、まだ分与された財産を受け取っていない場合は、支払ってもらっていない部分は受け取れません。財産分与を請求する権利は非免責債権でないため、一般の債権と同様に免責されてしまうからです。

自己破産での財産調査の内容や財産隠しのリスクについては、こちらの記事を参考にしてください。

「自己破産ではどこまで調べられる?破産管財人の調査内容と財産隠しのリスクを解説」

破産後の離婚

破産後の離婚の場合、破産によって相手名義の財産が大方処分されてしまっているため、もらえる財産はほぼない状態です。財産分与の基準になるの離婚時もしくは別居時の財産ですが、相手名義の不動産や車などがある場合は、破産手続き中に換価処分されてしまうことになります。

自己破産と離婚・慰謝料に関するQ&A

自己破産と離婚、離婚慰謝料に関するよくある疑問や質問にお答えします。

離婚時に確実にお金を受け取るには?

自己破産した相手から、離婚時に確実にお金を受け取るには、養育費や婚姻費用に振り分けて請求することをおすすめします。養育費や婚姻費用は、破産手続きで免責されない非免責債権だからです。相場より低めの養育費や婚姻費用で合意していた場合、相手が承諾すればこれらの増額が可能です。

不貞行為による慰謝料や財産分与は、相手の自己破産で免責されてしまいます。離婚後の生活や子どもの今後の養育に必要な費用は、養育費や婚姻費用に振り分けて請求するといいでしょう。

自己破産を理由に離婚できる?

相手が自己破産する(した)ことを理由に、離婚したいと考える人がいるかもしれません。しかし自己破産は法律で認められた離婚理由には該当しません。離婚をめぐって調停や裁判になっても、自己破産だけで離婚を認められることはないので気を付けましょう。

ただし夫婦の話し合い(協議)のみで成立する協議離婚なら、離婚が可能です。また自己破産意外に浪費やギャンブルなどの原因があり夫婦関係に重大な影響を与えていて、「婚姻を継続しがたい重大な事由がある」と判断されれば、離婚が認められます。

さらに配偶者の借金で家族の生活が破綻しているようなケースや、フラっと家を飛び出してどこにいるか分からないようなケースでは「悪意の遺棄」とみなされて離婚できる可能性も。

保証人になっている場合はどうなる?

自己破産した配偶者の保証人になっている場合、債権者から借金の一括請求が来るので注意が必要です。保証人としての義務は離婚しても消えることはないため、離婚したからと言って安心できません。いくら夫婦といえ、大人が自分の意志で保証人の欄に名前を書いている訳なので、通常の保証人と同じ扱いになります。

借り入れや住宅ローンの連帯保証人になっていると、主債務者と同じ返済義務が保証人にもあります。配偶者が自己破産すると、今度は保証人が返済義務を負うため、保証人も自己破産もしくは他の債務整理を検討する必要があります。

自己破産で連帯保証人がどうなるか気になる方は、こちらの記事を参考にしてください。

「自己破産すると連帯保証人はどうなる?借金の前と後&パターン別の対処法」

浮気相手が自己破産した場合の慰謝料請求は?

離婚原因が不貞行為の場合は、配偶者と同じように浮気相手にも慰謝料を請求する権利があります。その浮気相手が自己破産してしまうと、配偶者の場合同様に非免責債権に該当しないと慰謝料は受け取れなくなります。上で説明した通り、浮気や不倫の慰謝料が非免責債権になるケースはごくまれだからです。

示談段階で保証人を付けるなどの対策が取れれば、保証人に代わりに支払ってもらうことができます。もし相手が慰謝料の支払いができないだけで自己破産しようとしている場合、相手が破産申し立てを予告した時点で慰謝料額の減額や分割払いに応じる旨を伝えると自己破産を回避できる可能性も。

自己破産をするには債務者が「支払い不能」であるという要件があるためです。減額や分割払いによって支払い不能とはいえないと、裁判所や債務者本人にアピールできれば、免責によって慰謝料支払いから逃げられるのを予防できる余地があります。

免責された慰謝料を請求する方法は?

もし離婚慰謝料が免責されてしまっても、まだ諦めるのは早いでしょう。弁護士に依頼できれば、訴訟を起こして免責が妥当かを争うことができるはずです。実際に裁判を起こして、慰謝料の請求ができるようになったケースも過去にあります。

相手が自己破産したからといえ泣き寝入りせず、まずは借金問題に詳しい弁護士に相談して、あなたの状況を話してみましょう。

債務整理や自己破産について詳しい弁護士を探すには、こちらの記事を参考にしましょう。

「【相談前・相談時】債務整理を依頼する弁護士の選び方を解説!失敗しない6つの注意点も紹介」

まとめ

離婚時に慰謝料を請求しようと思っていた配偶者が自己破産すると、モラハラや不貞行為などの離婚理由の場合は、慰謝料請求権が免責されて請求できなくなってしまいます。一方でDVが離婚理由だったり、免責が許可されないと慰謝料を請求する権利はそのままです。

養育費や婚姻費用は非免責債権に当たるため、自己破産しても支払い義務は残ります。ただ財産分与に関しては、破産手続き前に受け取っているものに関しては問題ありませんが、破産後に離婚すると受け取れる財産がほぼないという状態に。離婚で受け取れるお金のことも考えながら、離婚や自己破産の時期を決めるようにしましょう。

養育費や婚姻費用、非免責債権に当たる慰謝料の請求権は債権の一つとみなされるため、相手が自己破産すると破産手続きに参加する必要があります。また保証人になっていた場合など、どうしたらいいか分からない場合は、借金問題に詳しい弁護士に早急に相談することをおすすめします。

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