借金の有無は面接でバレる?借金や債務整理が就職活動に与える影響と、クビになる可能性とは?

NO IMAGE
  • 「借金があることを面接で聞かれたらどうしよう…」
  • 「債務整理したことを黙って就職した、会社にバレたらクビになる?」

借金があるうちに就職活動をして、面接で借金のことを聞かれたらどうしようと心配になっている方はいませんか?また過去に借金を債務整理した場合に、債務整理のことを就職活動中や就職後にバレたらどうしようと思っている人もいるかもしれません。

そこでこちらの記事では、借金について就活の面接で聞かれるか?という点を中心に、就職後に借金や債務整理のことがバレたときに起こることなどについて詳しく解説していきます。さらに就活前に借金問題を解決する方法も紹介。今後就活の予定がある方はもちろん、すでに仕事をしているという方も参考にしましょう。

 

 無料相談

借金のお悩みを無料で弁護士に相談できます!

当サイトでは債務整理や借金問題に強い弁護士のみを掲載! 無料相談・土日祝日・オンライン面談可能など、あなたの希望に合った弁護士事務所を探せます。まずはお気軽にご相談ください。

目次

就活の面接などで借金があることがバレる?

では就活の面接で、自分に借金があることがバレる可能性はあるのでしょうか。「ある」と答えた場合の、合否についても気になるところです。

履歴書に記載する必要はない

ほとんどの就活の場合、面接の前に履歴書の提出が求められます。こちらには借金の有無についてはもちろん、過去の借金を債務整理したということについても記載する必要がありません。一般的な履歴書のひな形を見ても、履歴書の項目の中には、借金の有無や債務整理について記載しなければならない箇所がないからです。

履歴書には「賞罰欄」という項目があるものの、こちらには受賞履歴や罰金以上の刑罰など、告知義務のあることに抵触する場合にのみ記載します。たとえ自己破産していたとしても、こちらの賞罰欄には記入する必要がありません。従って履歴書から、借金の有無や過去の債務整理を知られる心配はありません。

そもそも個人情報や収入・資産に関する質問は不適切

会社が求職者と面接する場合、個人情報や収入・資産に関する質問はしていけないことになっています。職業安定法第5条の5では、求職者等の個人情報の取り扱いとして次のように定めています。

(前略)労働者の個人情報を収集し、保管し、又は使用するに当たつては、その業務の目的の達成に必要な範囲内で、厚生労働省令で定めるところにより、当該目的を明らかにして求職者等の個人情報を収集し、並びに当該収集の目的の範囲内でこれを保管し、及び使用しなければならない。(後略)

引用:職業安定法|e-GOV法令検索

つまり業務の目的に必要がないにもかかわらず、面接時に求職者の個人情報にあたる次のような質問をすると、違法になる可能性があるという訳です。

  • 本籍や出生地
  • 住宅状況やその周辺環境
  • 家族構成・病歴・健康状態・学歴
  • 家族の職業・地位・収入・資産
  • 生活環境・家庭環境
  • 資産について
  • 思想・信条・尊敬する人について
  • 信仰する宗教
  • 支持政党

収入や資産についてという項目の中には、借金の有無なども含まれているので、業務上必要な場合を除いて、基本的に借金や債務整理のことは聞かれる心配はないと考えましょう。

面接で借金の有無を聞かれることはある

ただし会社の種類や業務内容によっては、面接で借金の有無を聞かれる可能性があります。会社としては、借金を抱えた人が入社後に金銭トラブルを起こさないかなどのリスクを警戒するため。借金の有無で人間性を判断されるのは釈然としないかもしれませんが、会社としてもある程度のリスク要因を回避したいと考えるのも当然です。

とくに金融機関の面接では、借金の有無や破産歴などについて聞かれる可能性があります。では面接で借金の有無を聞かれた場合、どのように回答すればいいのでしょうか。

「ある」と正直に答えると不採用となる可能性

借金の有無を面接で聞かれて、「ある」と金額まで正直に答えると不採用になる可能性があります。企業によって基準は異なるものの、奨学金や自動車ローンなどのやむを得ない借金の場合は問題にならない可能性も。面接で聞かれる借金というのは、消費者金融や闇金からの借金を指すケースが多いようです。

「ある」と正直に答えて不採用になるかどうかは、借金の内容や面接を受けた企業によって異なります。

「ない」と答えた場合

金融機関や貸金業者、保証会社や警備会社以外の面接では、クレジットカードの支払いなど少額の借金の場合「ない」と答えても問題ないでしょう。しかし多額の借金をないと答えてしまうと、虚偽とみなされて合格が取り消しになる可能性があるので避けた方がいいです。

同様に学歴や資格に関する嘘は、「重大な経歴の詐称」とみなされる可能性があるので避けましょう。ただ常識的に考えて、嘘に法的な問題がなくても仕事は信頼関係の上で成り立つもの。嘘がバレたときに社内の評価がどうなるかはよく考えた方がいいでしょう。

信用情報を調べられる可能性は低い

面接で嘘をつくと、後で信用情報を調べられて嘘がバレるのでは?と心配になる人がいますが、面接に来た求職者すべての信用情報を調べられる可能性は限りなく低いでしょう。

信用情報とは信用情報機関に登録されている、クレジットカードやローンの契約、申込、取引履歴を記録した個人の情報です。例えばクレジットカードを新規で申し込んだときには、カード会社が申込者の信用情報から支払い能力や過去に滞納がないかなどを調べて、審査を行います。次のような理由から、信用情報を調べられる可能性は低いといえます。

コストと時間がかかる

個人の信用情報をチェックするには、コストと時間がかかります。いくらリスク回避のためといえ、企業が求職者すべての個人情報をチェックするのは現実的ではありません。通常はそこまでコストや時間をかけてまで、信用情報を調べることはないので安心してください。

本人の同意なしで調査は不可能

また個人の信用情報にアクセスできるのは、本人もしくは銀行・クレジットカード会社などの金融機関に限られます。一般の企業には、その権限がありません。また信用情報機関に加盟している金融機関でも、本人もしくは本人の委託を受けた正当な代理人の許可なく勝手に信用情報を閲覧することは、「個人情報保護法」で禁止されています。さらに本来の目的以外で使用することも、法律違反です。

勤務先の会社であっても、勝手に調べることはできません。またたとえ家族や配偶者でも、本人の了承なしに信用情報を取得できないことを覚えておきましょう。

プライバシー保護の観点から難しい

現在は、個人情報の保護が厳格化されているという理由から、企業が勝手に個人の情報を調べることができなくなっています。とくに信用情報は、照会するとその履歴が残ります。企業が本来の目的以外に信用情報を照会するのは、違法で処罰の対象になっていると知られているため、企業にとってもリスクがある行為です。

身元調査は不適切とされている

信用情報を見れなくても、企業側が探偵などを雇って身元調査をすればバレるのでは?と不安になる人がいるかもしれません。しかし採用選考における身元調査もまた、プライバシー保護の観点から厳しい規制の対象となります。

一部の業種への就職は注意が必要

ただし就活先が金融機関や保険会社、警備業の場合は、注意が必要です。

同意の上で信用情報をチェックされる可能性

日常的にお金を扱う金融機関や現金を運搬する業務がある警備業では、借金の有無が問題になる可能性があります。面接時に預金額や借入の有無、滞納状況などを面接で聞かれたり、信用情報の提出を求められる場合があります。とくに借入している金融機関の面接を受ける場合は、社内の顧客情報をチェックされる可能性も。

欠格事由に該当するかの確認

また自己破産の手続き中の方は、欠格事由についても注意が必要です。欠格事由とは、自己破産により制限される資格や職業のことで、自己破産を申立てて破産手続開始決定が出されてから、復権されるまでの間は次のような資格を使用した仕事や職業に就けません。

  • 士業(弁護士・司法書士・行政書士・税理士・公認会計士・土地家屋調査士・社会保険労務士・中小k業診断士・公認会計士・不動産鑑定士など)
  • 宅地建物取引主任者(宅地建物取引業法18条1項2号)
  • 警備員(警備業法14条1項)
  • 公証人(公証人法14条2号)
  • 生命保険募集人(保険業法280条1項4号参照)

このような資格や職業の人は、他人の秘密など機密情報を扱う仕事であるため、一定期間その仕事に就けません。そのため面接では、自己破産の手続き中でないかを聞かれる可能性があるという訳です。

借金がある状態で就活するときのポイント

では借金がある状態で就職活動する場合、どのような点に注意すべきなのでしょうか。

返済期日を守り滞納しない

借金がある状態で就活する場合、返済期日を守り絶対に滞納しないようにしましょう。とくに金融機関への就活時には、信用情報の提出を求められることが。滞納などの事故情報(いわゆるブラックリスト状態)があると、マイナス評価になる恐れがあります。借金がある場合は滞納せず、契約で決められた期日に返済するようにしてください。

借金で借金を返済するのはNG

就活時に限らず、借金で借金を返済しようとするのはNGです。このようなことを繰り返していると、複数の業者から借金をする「多重債務」の状態に陥ってしまいます。また借金で借金を返済することを続けていると、利息が増え続けていずれ返済ができなくなってしまうでしょう。いわゆる「自転車操業」状態です。

このような状態で就活して就職できても、会社に借金のことがバレるのは時間の問題。自己管理や金銭管理といった、社会人として当然求められるであろう能力を疑われても仕方ありません。

スマホ料金の滞納には要注意

借金ではないものの、スマホ料金の滞納も要注意です。というのも携帯電話やスマートフォンの端末料金の支払いを2カ月以上滞納すると、ブラックリストに載ってしまうため。通信料や通話料と合算して支払っているため忘れている人もいるかもしれませんが、携帯電話やスマホの本体の分割支払いはローン契約の一種です。

そのため分割支払いを申し込むときには信用情報を照会され、滞納すると事故情報が登録されてしまうので気を付けましょう。

奨学金の滞納は3カ月まで

奨学金返済中の方は、滞納を3カ月以上すると事故情報として掲載されてしまいます。また6カ月以上滞納すると連帯保証人に通知され、それでも返済に応じないときには強制執行による給与の差し押さえが実行される可能性も。奨学金も借金の一種だということを頭に入れ、滞納しないように気を付けてください。

事前に自分で信用情報をチェック

ブラックリストに載っているかどうか心配の方は、就活を始める前に自分の信用情報をチェックしておきましょう。信用情報機関に開示請求し、自分の信用情報を取り寄せることで、いつ・どこから・いくら借金したかをはじめ、返済や滞納の状況を知ることができます。

日本には次の3つの信用情報機関があり、なるべくすべての信用情報機関に開示請求を行いましょう。

信用情報機関 開示請求手数料(税込)
株式会社シー・アイ・シー(CIC) パソコン・スマホ(500円)

郵送(1,500円)

株式会社日本信用情報機構(JICC) スマホ専用アプリ(1,000円)

郵送(1,300円)

全国銀行個人信用情報センター(KSC) パソコン・スマホ(500円)

郵送(1,679円~1,800円)

こちらは2025年1月現在の情報です。ご利用の場合は最新の情報をご確認ください。

任意整理で個人信用情報に載る内容について知りたい方はこちらの記事を参考にしましょう。

「任意整理で信用情報に載る内容・期間を解説!ポイントを知って効率的に信用情報を回復」

自己破産中の人は手続きが終わってから

借金の返済ができずに自己破産を検討している方は、自己破産の手続きが終わってから就活を始めた方がいいでしょう。上で説明した通り、自己破産には欠格事由があるためです。制限を受けるのは、破産手続開始決定から「復権」までの期間。当然に復権するのは、次のいずれかに該当するケースです。

  • 免責許可決定の確定
  • 同時廃止決定の確定
  • (破産手続き中に民事再生手続きが開始されたとき)再生計画認可決定の確定
  • 破産手続開始決定後に詐欺破産罪の判決を受けることなく10年経過したとき

多くの場合は、免責許可決定の確定までの期間です。自己破産の申し立てをしてから4~8カ月が一つの目安になるでしょう。

債務整理が就活にどう影響を与えるかについては、こちらの記事を参考にしましょう。

「就活に債務整理は影響するのか?バレる可能性と入社後の影響とは」

就活前に借金問題を解決するには?

できれば就活前に借金問題を解決しておきたいと思う人もいるでしょう。こちらでは就活前に借金問題を解決する方法をいくつか紹介します。

借金の詳細をチェック

まずは自分がどこからいくら借金をしていて、毎月いくら返済していて完済までにどのくらいの期間がかかるのかチェックしましょう。これらを正確に確認できないと、借金の全容が分かりません。自分の今の収入で完済できそうかも分からないでしょう。もし完済が難しいとなったら、別の解決方法を探る必要が出てきます。

リボ払いの借金が減らないとお悩みの方は、こちらの記事を参考にしてください。

「リボ払いの借金が減らない!仕組みと原因を知って残金を効率的に減らしていこう」

収支の見直し

次に毎月の収入と支出を見直し、返済に充てられる金額を増やしたり無駄な出費を削減していきます。可能であれば空いた時間に副業やアルバイトをすることを考えましょう。不用品をフリマサイトやオークションサイトに出品してもいいでしょう。

支出を減らすには、固定費の見直しがベストです。毎月かかる光熱費や保険料、サブスクなどを削減できないか検討してください。そのためには家計簿をつけて、何にいくらかかっているかを把握する必要があります。

返済計画の作成

借金の詳細と収支の見直しが終わったら、具体的な返済計画を作成していきます。早く返済を終えたいという意識を持つのは大切ですが、あまりにも余裕がなさすぎると突発的な出費が発生したときに対応できなくなります。ある程度のゆとり(月2~3万の余剰金)を持たせた上で、返済計画を立てるのがポイントです。

早期の自力返済を目指すポイントについては、こちらの記事を参考にしてください。

「借金返済までの道のり|早期に自力完済を目指すためのポイントといざというときの解決方法とは?」

返済方法を工夫する

次のように返済方法を工夫するのも、借金を早期に終わらせる秘訣です。

  • 余剰金が出たら繰り上げ返済をする
  • 返済資金を工面して一括返済する
  • 金利の高い借金から完済する
  • 残高が少ない借金から完済する
  • おまとめローンを利用して借金を一本化

繰り上げ返済はすべて元本の返済に充てられるので、効率的に借金を減らせます。また返済資金を工面して一括返済するのも一つの方法。複数の借金がある場合には、金利の高い借金や残高が少ない借金から完済を目指すといいでしょう。

借金の元金が減らないときの解決方法は、こちらの記事を参考にしてください。

「借金の元金が減らない!7つの原因の解決法&種類別の減らし方」

返済が難しいときには…債務整理を検討

どうしても借金の返済が難しいときには、債務整理を検討してください。債務整理には主に次の3つの方法があり、それぞれに借金の減免割合や手続き方法、メリット・デメリットが異なります。

任意整理

任意整理とは、貸金業者(債権者)と交渉し、将来利息や遅延損害金の減額、返済期間の延長を求める手続きです。合意後の借金は、3~5年かけて返済していきます。毎月の返済があるので、安定した収入が欠かせません。また3年(場合によっては5年)に延長しても、完済できない程の高額な借金がある方は任意整理に適していません。

任意整理のメリットとデメリットはこちらです。

メリット デメリット
  • 手続きする借金を選べる
  • 財産を処分しなくて済む
  • 手続きに手間や時間がかからない
  • 会社や家族に知られる可能性が少ない
  • 返済すべき借金が残る
  • 減額に応じない債権者がいる
  • ブラックリストに登録される
  • 手続きした業者からは再び借金できない

ブラックリストに登録されると、次のよう生活への影響が出ます。

  • クレジットカードの新規作成・継続利用ができない
  • ローンを利用して車や住宅を購入できない
  • スマホ等の分割払いができない
  • 奨学金などの保証人になれない
  • 信販系保証会社との契約が必須な賃貸物件を借りられない

ブラックリストに登録される期間は、任意整理で減額した借金を完済してから5年経過後です。滞納により既にブラックリストに登録されている方は、場合によっては任意整理してしまった方が早くブラックリストを抹消できる可能性があります。

任意整理のメリットとデメリットについては、こちらの記事を参考にしてください。

「任意整理のメリット・デメリット|整理後の生活への影響を最小限にする方法とは?」

個人再生

個人再生は、借金総額に応じて借金を100万円~1/10にまで減額できる手続き。家庭裁判所に申し立てることで手続きがスタートし、残った借金は任意整理と同様に3~5年かけて返済していきます。ただし返済を継続するためには安定した収入が必要です。また財産の有無や職業によっても、最低弁済額の計算法穂が変わってきます。

個人再生のメリット・デメリットはこちらです。

メリット デメリット
  • 借金を大幅に減額できる
  • 借金の原因・理由を問われない
  • ローン返済中の住宅を残せる(住宅ローン特則)
  • 資格や職業に制限がない
  • 収入などに条件がある
  • 連来保証人に返済義務が移る
  • ブラックリストに登録される
  • 官報に公告される
  • 手続きに費用や時間がかかる

官報とは、国が毎日発行している新聞のようなもので、法律の制定などの他に「裁判所公告」として、個人再生や自己破産についても掲載されます。

個人再生のメリット・デメリットについて詳しくは、こちらの記事を参考にしましょう。

「個人再生のメリット・デメリットを徹底分析!注意点・利用条件・他の債務整理との違いは?」

自己破産

自己破産とは家庭裁判所に申し立てて、借金が返済不能状態と認められれば、全ての借金の返済義務を免除(免責)できる手続きです。無職や生活保護受給中の方も手続き可能で、返済すべき借金がゼロになるので、いち早く生活を再建できます。一方で自己破産には、次のようなデメリットもあります。

メリット デメリット
借金がすべてゼロになる

 

  • 保証人に返済義務が移る
  • 官報に公告される
  • 欠格事由がある(職業・資格の制限)
  • 一定上の財産は処分される
  • ブラックリストに登録される
  • 免責できない借金がある
  • 免責不許可事由がある
  • 手続きに費用や時間がかかる

破産法で定めれられている「免責不許可事由」があると、免責が許可されない可能性があります。また税金や社会保険料、慰謝料や養育費などは自己破産しても支払い義務がなくなりません。一定以上の財産が処分され、債権者への返済に充てられるのも、自己破産のデメリットといえます。

自己破産のデメリットについて詳しくは、こちらの記事を参考にしましょう。

「自己破産はしたもん勝ち?そういわれる理由と実際のデメリット、後悔しない対策とは」

弁護士に相談

就活前に債務整理を検討している方は、早めに弁護士に相談するといいでしょう。上で説明した3種類の債務整理のいずれも、法律の専門家の協力が欠かせません。また弁護士に債務整理を依頼すると、債権者からの督促をすぐにストップできます。以後は落ち着いて手続きの準備ができるでしょう。

未成年や学生であっても弁護士への相談は可能です。借金の詳細や自分の収入・資産が分かる資料などを準備して、どのような方法が自分に向いているか弁護士にアドバイスをもらってください。

お住まいの地域で、債務整理に強い弁護士を見つける>>

就職後に借金や債務整理したことがバレるとどうなる?

面接を無事にクリアして就職できたとしても、その後に借金や債務整理のことがバレたらどうしようと心配になります。こちらでは就職後に借金や債務整理のことがバレるケース、バレた後どうなるかについて解説していきます。

会社が調べるのは難しい

就職した後でも、借金の有無や過去の債務整理のことを会社が調べるのは難しいでしょう。借金や債務整理のことが分かる個人情報は、本人の了承なしに開示請求することは不可能だからです。信用情報から会社にバレるという心配はないと考えましょう。

税金の滞納はバレる可能性がある

ただし国民年金や国民健康保険、税金などの滞納は会社にバレる可能性があります。というのも入社時の社会保険等の手続きはすべて会社が行うので、国民年金や健康保険の滞納があればその情報はバレてしまうでしょう。ただこのような税金は厳密には借金とみなされないため、この点においてはあまり気にしなくても大丈夫です。

借金・債務整理を会社に知られる可能性があるケース

ただし次のようなことがあると、借金や債務整理のことが会社にバレてしまうでしょう。

在籍確認の電話があった

会社に金融機関から在籍確認の電話があると、借金のことがバレてしまう可能性があります。ローン等の申し込みがあった金融機関では、借入審査の一環として申込者の在籍確認(実際にそこで働いているかの確認)を電話で行う場合があるからです。

通常は個人名を名乗るなどして、ローン申し込みがあったことがバレないような配慮がなされます。しかし電話があったタイミングで「どちらの会社の方でしょうか」と聞かれた場合、金融機関名が明らかになると借金のことがバレる可能性が。状況によってはごまかせないケースもあり、絶対に会社にバレないと保証するのは難しいです。

クレジットカードの作成を依頼された

就職した会社によっては、グループ会社や提携会社のクレジットカードを作成するよう、社員に依頼することがあります。この手続き中に信用情報が調査され、事故情報の登録によりクレジットカードが発行できないという結果が出ると、お金に関する何らかのトラブルがあるとみなされる可能性が出てきます。

審査結果は個人信用情報の保護によって保障されているものの、何かのタイミングで噂が出たり、憶測を呼ぶ可能性があることを覚えておきましょう。

官報に掲載されたのを見られた

過去の個人再生や自己破産で、官報に名前や住所が載っているのを見られたというケースも考えられます。官報は紙の出版物を購入できるほか、「インターネット版官報」として、過去90日分の情報をWebで閲覧可能。館員のみが閲覧可能な「官報情報検索サービス」では、半永久的に官報が閲覧できます。

とはいえ、下記の業種以外の一般企業では、日常的に官報を見ているケースはほとんどありません。官報に掲載されたことで、債務整理のことが会社に知られる可能性は低いでしょう。

  • 市区町村役場の税務担当
  • 金融関係
  • 法律事務所
  • 不動産関係
  • 警備業
  • 信用情報機関など

債務整理が及ぼす就職や仕事への影響は、こちらの記事を参考にしてください。

「債務整理が及ぼす就職・転職・仕事への影響とは?会社に知られないための対処方法も解説」

会社から借入していた

会社から借金していた場合、個人再生や自己破産の手続きの中で知られてしまいます。というのもあなたにお金を貸した会社は「債権者」となり、手続きのために裁判所に届け出さなければならないため。個人再生や自己破産では、全ての債権者を平等に扱わなければならないので、特定の債権者を除外したり優遇することはできません。

給料の前借りも借金とみなされる可能性があるため、会社から前借り・借入していた方は、手続きのタイミングで借金があることが知られてしまうでしょう。

給料が差し押さえされた

借金返済や税金の支払いを滞納していると、給料が差し押さえられて会社に知られることになります。給料の差し押さえは、裁判所を通じて行われる公的手続きで、差押えになると裁判所から勤務先の会社に通知が届くタイミングで分かります。

実際に差し押さえられる金額は、税金や社会保険料を差し引いた手取りの1/4程度です。いったん差し押さえが開始されると、借金の元金と遅延損害金を全額支払うまで、毎月差し押さえが続きます。給料から差押分が天引きされるので、少なくとも会社の給与担当者や担当部署の人には知られてしまうでしょう。もちろん会社の代表をはじめ、上役にも知られる可能性が高いです。

税金の滞納で差し押さえられるまでの流れについては、こちらの記事を参考にしてください。

「住民税の滞納で差し押さえられるまで|滞納リスクと流れを理解し、差し押さえを回避」

「退職金見込額証明書」の作成を依頼した

会社に「退職金見込額証明書」を依頼したことで、債務整理するのかもとバレる可能性があります。個人再生や自己破産の手続きには、資産や財産に関する資料の提出が必須です。退職金も財産の一つとみなされるため、退職金が出る見込みがある方は「退職金見込額証明書」を裁判所に提出しなければなりません。

この証明書は会社の担当部署に作成を依頼するのが一般的。住宅ローンの申し込みに必要な場合もありますが、該当しないようなときには「もしかして自己破産するのかも」と思われる可能性があります。

自己破産により制限を受ける資格や職業に就いている

上で説明した通り、自己破産には欠格事由があり、制限を受ける資格や職業に就いている場合に自己破産したことがバレる可能性があります。自己破産することが決まっている方は、手続きが終わったタイミングで就職活動を開始した方がいいでしょう。

自己破産の手続き中の制限について詳しくは、こちらの記事を参考にしましょう。

「自己破産申請中の生活|制限されること・されないこととやってはいけないこととは?」

解雇される可能性は低い

借金があることや過去に債務整理したことがバレた場合でも、それだけで解雇される可能性は低いでしょう。というのも解雇に関しては、労働契約法第16条に次のように規定されているからです。

(解雇)

第十六条解雇は、客観的に合理的な理由を欠き、社会通念上相当であると認められない場合は、その権利を濫用したものとして、無効とする。

引用:労働契約法|e-GOV法令検索

労働契約法によると、解雇は客観的に見て合理的な理由があるときにしか認められません。借金があることや債務整理しただけでは正当な理由があるとは認められず、不当解雇に該当します。

公務員が自己破産するとクビになるのでは?と心配な方は、こちらの記事を参考にしましょう。

「公務員が自己破産するとクビになる?バレるケースとバレない対処法を解説」

人事評定やボーナス査定への影響はある

ただし会社によっては、人事評定やボーナス査定にマイナスの影響が出る可能性があります。とくに人事評定の基準が明確でなかったり、上司の主観で評価を行う会社では、別の理由をこじつけられて低い評価にされることが考えられます。

また比較的信用情報を重視する金融機関などでも同様の傾向があり、何らかの不利益を被る恐れがあるでしょう。逆に社員の借金問題をさほど重視しない一般企業では、ことさらに人事評定やボーナス査定に影響するケースは少ないでしょう。

知られると会社に居づらくなる人も

様々な理由から会社の人に借金や債務整理のことが知られてしまうと、周囲の噂になり会社に居づらくなる恐れがあります。こうしたことは金融機関や公務員などの職場で怒りがちです。借金を抱えたままでいることや債務整理には、このようなデメリットがあることも知っておくべきでしょう。

債務整理が結婚に与える影響に関しては、こちらの記事を参考にしましょう。

「債務整理が結婚に与える影響|結婚前後の影響とバレる理由、リスクを最小限にする方法とは」

まとめ

一般企業への就活では、借金の有無を面接で聞かれることはまずありません。信用情報や身辺調査で調べられる可能性も限りなく低いので、それほど心配する必要はないでしょう。しかし金融機関や警備業などでは、借金の有無や債務整理について聞かれる可能性があります。

なるべくなら就活を始める前までに、収支のバランスを整えたり返済方法を工夫したりして、なるべく早めに完済を目指してください。自力では返済が不可能という方は、債務整理を検討すべきでしょう。借金の内容や収入によって、ベストな債務整理方法が異なります。弁護士に相談したうえで、アドバイスをもらってください。

就職した後で借金や債務整理のことが知られる可能性はほぼないでしょう。しかし会社からの借入がある場合や給料の差し押さえ、官報やクレジットカードの作成依頼から知られてしまう恐れがあります。それにより解雇になるケースはまずないものの、人事評定やボーナス査定がマイナスとなる可能性も。周囲に知られることにより、会社に居づらくなるケースがあることも覚えておきましょう。

債務整理の相談なら専門家にお任せください!

  • 借金で首が回らない
  • 人生を一からやり直したい
  • 自己破産のメリット、デメリットが知りたい
人生はいつからでもやり直せます。弁護士はあなたの味方です。

債務整理弁護士ブログカテゴリの最新記事

PAGE TOP