- 「新商品が出るとつい借金してでも欲しくなってしまう…」
- 「ブランド品を買うのをやめられないのは依存症?」
SNSや広告で新商品が出るとついブランド品を買いたくなる、友だちが持っているバッグや洋服を見るとつい欲しくなってしまうという人はいませんか?もしかしたらあなたは、買い物依存症になってしまっている可能性があります。
こちらの記事ではブランド品を買うのをやめられないという人のために、買い物依存症になる原因やその対処法、膨らんでしまった借金の解決方法について解説していきます。もし少しでも「自分は買い物依存症では?」と思っているのであれば、手遅れになる前に適切な対処をしていきましょう。
ブランド品を買うのをやめられない理由
ブランド品を買うのを止められないのには様々な理由があります。こちらでは、どうしてブランド品を買うのを止められないのかという理由について見ていきます。
買い物依存症の可能性
ブランド品を買うのを止められないのは、買い物依存症(Compulsive Buying Disorder: CBD:買物嗜好)の可能性があります。買い物への衝動に障害が生じる衝動制御障害や、行動嗜癖の一種とみなされ、必要ないようなものを衝動的に購入することで、人間関係や生活に深刻な影響を与える精神疾患です。
依存症にはアルコールや薬物など「物質」に対する依存と、特定の行為や過程にのめり込む「プロセス」への依存の二種類があり、買い物依存症はプロセスへの依存と考えられます。プロセスへの依存には他に、ギャンブル依存やゲーム・SNSへの依存、性依存などが挙げられます。
止めたくても止められず、より強い刺激を求めて同じ行動を繰り返してしまうのが、プロセスへの依存の特徴です。
買い物依存症の原因やなりやすい人について詳しくは、こちらの記事を参考にしましょう。
「買い物依存症を克服したい|原因やなりやすい人、克服や借金解決の方法を詳しく解説」
浪費癖との違い
買い物依存と似た意味の言葉に「浪費癖」がありますが、どう違うのでしょうか。主な違いは自分の意思で行動をコントロールできるかどうかです。浪費癖は衝動的な買い物への熱量が高いものの、本人の意思でその衝動を抑えることができます。
しかし買い物依存の場合は、買い物に対してとても強い衝動が出るので、本人の意思だけではやめられません。これは買い物によって、脳内に快楽や喜びを感じる物質が分泌されるからと考えられます。一見しただけでは浪費癖と買い物依存の違いが判りませんが、自分の意思で買い物を止められるかどうかがポイントになります。
買い物依存症の特徴
こちらでは、より詳しく買い物依存症の特徴を解説していきます。
衝動をコントロールできない
買い物依存に陥っていると必要なお金が手元になくても、自分に必要なものではないと分かっていても、買い物への衝動を抑えられません。とくにストレスがたまっているときや気分が落ち込んでいるときに、その衝動が強く現れるようです。
「とにかく何かを買わないと気持ちが収まらない」など、感情を落ち着かせる手段が買い物になってしまっています。このような行動はギャンブルやアルコール依存など、他の依存症を酷似していて、日常生活の中でのコントロールが難しいのが特徴です。
借金してでも買ってしまう
ブランド品など高額なものを買い過ぎて経済的に余裕がなくなっても、クレジットカードの限度額をオーバーしても、消費者金融などから借金してでも買ってしまうのが、買い物依存の特徴です。とくにクレジットカードやキャッシュレス決済など現金を使わないで済む支払いは、手持ちが少なくなっている意識が薄いため、気が付いたら高額請求となっている場合も。
月末に届いた支払明細の金額を見て、こんなに使っていたなんてと驚くことが毎月のようにあると、金銭感覚がマヒしている可能性が高いでしょう。
同じようなものを買う
買い物依存症の人は、すでに持っている物の色違いや似たような物を買ってしまうという特徴があります。これは買う物ではなく、「買う」という行為そのものが目的になっているため。ストレスや不安から逃れるため、一時的な高揚感を得るために、衝動的に買い物をしてしまうからと考えられます。
買った後に興味がなくなる
買い物依存症の人は、買った後の物に対する興味がなくなるという特徴があります。買う行為自体が目的となっているので、買った後の物がどうなろうと関係ありません。そのため買い物依存症の人の部屋には、買った後のタグや袋に入った状態で放置している商品や洋服がたくさんあります。
またブランド品を「所有すること」に満足感を覚える人もまた、実際に使うことが目的絵はなくなっています。この場合も買い物という行動自体が、感情処理の代償手段となっている可能性が高いでしょう。
買った後に罪悪感を持つ
買った後で「また無駄遣いをしてしまった」「どうして同じようなものを買ったのだろう」と後悔したり罪悪感を抱く人は、買い物依存の可能性があります。買い物によって心を満たそうとする心理の一方で、根本の問題は解決できていないため、買った後で冷静になると精神的に苦しくなるケースがあります。
買い物の頻度や金額を他人に隠す
周りの家族や友人に、ブランド品を買う頻度や買った物の金額を隠す傾向にある人は、買い物依存になっている可能性があります。自慢するのではなく意図的に隠そうとしていたり、本当のことをいえない場合には、自分自身で後ろめたさを感じているサインです。
自分の買い物行動に対して羞恥心や罪悪感を抱いていることを表していて、すでに自分自身でコントロールできないと感じているためで。
買い物依存症になる背景・原因
ではどのような理由や原因で買い物依存症になるのでしょうか。
脳の機能不全
脳の機能不全によって、買い物依存などの依存症になる可能性があります。脳の機能不全には、次のような原因が考えられます。
| 報酬系の異常(ドーパミン過活動) | 脳の「報酬系」といわれる神経回路が強く働くことで、神経伝達物質一種、ドーパミンが分泌され快感を覚える状態
通常は食事や生殖といった生存に必要な行為に快感をもたらすようになっているが、特定の行為や物質による刺激に脳が過剰に反応すると依存症になりやすい 発達障害の一種ADHDの人や統合失調症の人が買い物依存になりやすいのも報酬系の異常によるもの |
| 前頭前野の機能不全 | 衝動の抑制や合理的判断を行う脳の前頭前野部分に機能不全があると、「本当に必要なものか」「お金を使うべきでない」といった判断力が弱まり、衝動的に買い物をしてしまう |
| 衝動の抑制機能低下(セロトニン不足) | 神経伝達物質の一種であるセロトニンは、ドーパミンによる過度な衝動的欲求を抑制する役割を持つ
このセロトニンが不足すると、買い物をしたいという衝動を抑えられずに買い物を繰り返してしまう セロトニン不足が原因のうつ病や不安障害を持つ人もまた買い物依存になりやすい |
ストレス解消のため
仕事や家事、育児など日常生活の中でストレスを感じていると、それを発散させるために買い物をする人もいます。買い物をすることでドーパミンが分泌されるので、精神的な快楽や満足感を得るために買い物してしまうという訳です。これが癖になると買い物依存症になります。
またストレス発散の方法を持っていない人も、買い物依存になりやすいです。現代を生きる人の多くはストレスを感じながら生活をしています。しかし身近な人に愚痴をこぼしたり、スポーツや運動でストレスを発散できていれば、ブランド品を買いまくるなど極端な行動には出ません。買い物依存になりやすいのはストレスを溜めやすく発散方法が他にない人といえます。
習慣になっている
ブランド品を買うのが習慣になっている人も、依存症に陥りやすいです。ブランド品を買うと気分が良くなると脳が学習しているため、買い物を繰り返すのがやめられず、意識しなくても買い物を繰り返してしまうという訳です。
養育環境から
依存症になる要因として、養育環境の問題も考えられます。例えば親に十分に甘えられなかった・甘えさせてもらえなかったことによる愛着障害や、幼少期にストレスにさらされることが原因のトラウマによってです。このような愛着障害やトラウマを抱えていると常に不安やむなしさを感じ、他者との関りにストレスを感じやすくなります。
このような不安やストレスを解消するために、買い物依存をはじめとする依存症に陥りやすいです。またアダルトチルドレンに多いまじめな性格や責任感の強さ、共依存的な親子関係もまた依存行動の原因となります。
生真面目な性格から
真面目過ぎる性格がゆえに、買い物をするのをやめられなくなる人もいます。依存症というと意志が弱い人というイメージがありますが、実はそうでもないのです。むしろ普通の人よりも真面目で意志が強く、完璧主義の人の方が依存症になりやすいという傾向が。
このような人はストレス発散を上手にできなかったり、うまく他人に甘えることができません。また対人関係が苦手で自尊心が低い人もおおいため、何かとストレスを溜めやすくなります。こうした背景から、ストレス発散の手段として買い物をすると、その行動がやめられなくなります。
虚栄心を満たすため
他人からの評価や見栄っ張りの人は、買い物依存になりやすいです。人を評価する基準は人それぞれですが、権力や地位、金銭などを他者からの評価基準としている人は要注意。高級なものやブランド品を持つことで、自分の虚栄心を満たそうとします。
この見栄っ張りな性格により、自分の経済力以上の高価なものやブランド品を買う行為を繰り返してしまうという訳です。また見栄っ張りな性格に生真面目な性格が重なると、より買い物依存症になるリスクが高まるでしょう。
自己肯定感の低下から
自己肯定感が低い人や承認欲求が強い人は、無意識のうちに所有している物によって、自分の価値を保とうとします。例えば「誰からも愛されていない」「自分は価値のない人間だ」と思っている人は、ブランド品や高価な洋服を身に付けることで、一時的にでも「自分は特別な存在」と感じられます。
これはブランド費を通して、低い自己評価を補おうとする心の動きといえます。とくに他人と自分を比較してしまう人は、他人よりも劣っているという感覚を打ち消すために買い物を通じて自己評価を上げようとします。しかし購入後の公開や罪悪感によって、さらに自己評価を下げてしまうという悪循環に陥りがちです。
SNSにより購買意欲を過度に刺激されるため
最近の買い物依存が増える背景には、SNSやインターネットの普及が大きく影響しています。SNSでは毎日、インフルエンサーが素敵な商品を紹介する動画が流れてきます。また同じ世代の人が持っている流行の物は、「私も欲しい」と錯覚しがちです。
とくにSNSでは「映え」のために新しいブランド品を次々と購入しては投稿するという人が目立ちます。「いいね」など他人からの評価によって得られる承認欲求が、さらに消費行動を加速させる原因となっています。このような環境で買い物依存にならないためには、意識的にSNSから距離を置いたり、本当に必要なのかを見極める姿勢が大切です。
キャッシュレス・ネット通販の普及
キャッシュレス決済やネットショッピングの普及もまた、買い物依存が深刻化しやすい原因です。スマホをタップしたりマウスをクリックするだけで、簡単に商品を購入でき、現金で直接支払う必要がないのでお金を使ったという実感がわきにくくなります。
またショッピングページで「この商品を買った人はこちらも購入しています」といったレコメンド機能や、一度検索したものが繰り返し広告として表示される機能など、購買欲を刺激する仕掛けとも相まって気が付かないうちに多額の買い物をしてしまっている人もいるでしょう。
買い物依存症のチェックリスト
次に紹介する項目のうち、自分に当てはまるものが多いほど、買い物依存の傾向が高いです。
- まじめな性格と自覚している
- 買い物をすると気分が良い・スッキリする
- 一度欲しくなると買わずにいられない
- 色違いなどすべての種類が欲しくなる
- 同じものでもいくつも買ってしまいたくなる
- 必要でないものの買ってしまう
- 買った後で一度も使っていないものが多い
- ストレスを感じると買い物をしたくなる
- ネットショッピングをチェックするのが習慣になっている
- 買った物で部屋が散らかっている
- いつも何か買いたいと思っている
- 買い物した後で罪悪感を抱いたり後悔することが多い
- 経済的な危機に直面しているが買い物を止められない
- 買い物のために周囲の人にお金を借りている
- 他人に自分の買い物金額や頻度を知られたくない
- 買い物金額を偽ったり、買った物を隠したことがある
- 買い物するためにキャッシングしたり、クレジットカードの限度額を超えることがある
チェックの数が7個以上あると、買い物依存症に近い状態です。5個以上で買い物依存症予備軍。些細なきっかけで依存症になる可能性があります。
ブランド品を買うのをやめられないとどうなる?
ブランド品を買い続けるのをやめられないと、どのようなことが起こるのでしょうか。
経済的破綻につながる
ブランド品を買うのをやめられないと、経済的破綻は目前です。買い物依存症が軽症であれば、自分の収入だけで何とかやり繰りできるかもしれません。しかし毎月の給料を超える金額のブランド品をクレジットカードなどで買っていると、毎月の支払いが追い付かなくなり、消費者金融などから借金するようになります。
とくに今月の支払いさえ何とかなればと、金利の高いリボ払いや分割払いで支払っていると、いつまで経っても借金は減っていきません。最終的には闇金にまで手を出したり、金融機関から裁判所に訴えられて強制執行されるケースも少なくありません。
dカードの支払い遅れをどうしたらいいか分からないという方は、こちらの記事を参考にしてください。
「dカードの支払い遅れはどうしたら…滞納後に起こることと支払いができないときの解決法とは?」
精神的・心理的な問題が生じる
ブランド品を買うのをやめられないと、精神的・心理的な問題が生じる恐れがあります。上で紹介したように、買い物依存症の人は、買い物の後に強い自己嫌悪や後悔、罪悪感を持ちます。それでも買い物を止められないと、うつ病や不安症などの精神疾患を併発する可能性も。すでに罹患している方は悪化させる恐れがあります。
すでに依存症になっている場合、買い物をすることで得られる快感を脳が覚えてしまっているので、自分の意思だけでその行為を止めることは不可能です。
また経済的ひっ迫からも、精神的な問題が生じます。借金が返済できないでいると、精神的に追い詰められてしまいます。最終的には自殺までも考える人も。そのような最悪の事態に陥る前に、適切な機関に相談して対策を立てる必要があるでしょう。
生活への悪影響が出る
衝動的にブランド品を買うのをやめられず、同じようなものを買い続けていると、家の中が洋服やバッグなどであふれていってしまいます。また「どうしても買わなければ」という心理状態になり、日常生活に支障をきたす人も。仕事に身が入らずにパフォーマンスに影響が出たり、借金のために苦しい生活を余儀なくされる方もいます。
バンドルカードを滞納するとどうなるか知りたい方は、こちらの記事を参考にしましょう。
「バンドルカードを滞納や踏み倒しするとブラックになる?!リスクや危険性、対処法を知ろう」
家族や周囲の人とのトラブルが発生する
買い物依存症になると、家族や友人など周囲の人とのトラブルが生じます。依存症は「否認の病気」と呼ばれ、本人が病識やそれに伴う問題を認めようとしないことも多いです。この場合、最も影響を受けるのが一番近くにいる家族ということに。借金問題が原因で一家離散となったり、子どもを守るため離婚を選択せざるを得ないケースも少なくありません。
他の依存症になる可能性
依存症には、また別の依存症になる可能性があります。依存症になる根本の原因は当事者の心の問題のため、それを放置していると他に依存の対象が変わることもしばしば。プロセスへの依存である買い物依存症と、物質への依存であるアルコール依存や薬物依存との併存というケースも少なくありません。このような状態のことを「クロス・アディクション」といいます。
また人によっては、他の精神疾患との併発も考えられます。うつ病や不安障害、摂食障害や双極性障害などの精神疾患を抱えている人が買い物依存に陥っているような場合です。このような状態で依存症を治すには、根本の精神疾患の治療が不可欠になります。
楽天カードの滞納の危険性については、こちらの記事を参考にしましょう。
「楽天カードの滞納1ヶ月は危険?延滞期間別のリスクと支払えない時の対処法」
買い物依存症を治す方法
買い物依存症は適切に治療を行えば、直すことができるものです。こちらでは依存症の相談先や治療方法、自分で治すときのポイントについて解説してきます。
公的機関に相談する
自分や家族だけでどうしたらいいか分からないという方は、公的機関に相談してください。お住まいの地域にある保健所や精神保健福祉センターなどでは、依存症や心の健康に関する相談を受け付けています。電話での相談のほか、面談による相談も可能。保健師や医師、精神保健福祉士など、専門の相談員が相談に乗ってくれます。
お住いの地域や施設によって、相談できる内容や事業内容が異なります。事前に電話やホームページなどでご確認ください。
クレジットカードの支払いができないときの対処法は、こちらの記事を参考にしましょう。
「クレジットカードの支払いができない…分割交渉できる?注意点やその他の対処法を紹介」
専門の医療機関で治療する
依存症を専門とする医療機関を受診して、依存症を根本から治療していきましょう。「依存症対策全国センター」のHPでは、全国の相談窓口や医療機関を検索できるので、こちらをご活用ください。依存症専門の医療機関では、主に次のような方法で依存症の治療を行っています。
| 治療方法 | 治療内容 |
|---|---|
| 薬物療法 | SSRI(選択的セロトニン再取り込み阻害薬)や、ムードスタビライザー(気分安定薬)を使用して、衝動制御を高めたり、他の精神疾患の症状を改善する治療方法
場合によっては抗不安薬や睡眠導入剤などの処方も可能 |
| 認知行動療法(CBT) | 「買物」イコール「快感」という誤った学習パターンや、「買わなければならない」という認知のゆがみを修正する
衝動(買い物)引き起こす要因(ストレスなど)を特定して、別の行動に置き換える |
| 衝動制御訓練 | 「買物したい」と思ってもすぐに買わずに24時間我慢する
クレジットカードを使えないようにして、支払い方法を現金のみにする |
カウンセリングを受ける
精神科や心療内科、自助グループでのカウンセリングなどで、依存症の症状が緩和される可能性があります。カウンセリングでは、どのようなトリガーで自身の買い物衝動が起きるかといった背景を明らかにして、代替え行動や衝動制御訓練によって衝動への対処法を見つけていきます。また衝動を抑えられた経験を振り返ることで、自分への自信につなげます。
自助グループに参加する
おなじ買い物依存症で苦しんでいる人の集まり「自助グループ」に参加して、同じ悩みを持つ人と交流することで、自分の問題を客観的に見つめるきっかけになります。日本には買い物や浪費、借金依存症の自助グループ「DA(デターズ・アノニマス)」があります。
このような自助グループでは、定期的にミーティングを開き他の人の話を聞いたり悩みを共有したりして、依依存症を克服しようという活動を行っています。オンラインのみで活動しているグループもあるので、匿名での参加も可能。女性のみが参加できるグループもあり、より自分の経験に近い話を聞けるでしょう。
買い物依存症を自分で治す方法
自助グループや医療機関の手を借りずに、何とか自分一人の力で依存症を治そうとお考えの方は、こちらの方法を参考にしてください。
環境を変える
まずは極力買い物しやすい環境から自身を遠ざけてください。スマホに通販アプリが入っている方はアプリを削除する、お気に入り登録を外すなどの工夫が必要です。また1カ月で買い物に使える予算を制限して、不要な買い物を出来ない環境を作りましょう。洋服などを買いに行くときには、必ず家族についてきてもらうという方法もおすすめです。
買い物リストを作る
つい衝動的に買い物をしないためには、自分の消費行動を可視化する必要があります。まずは家計簿や支出監理アプリなどを利用して、毎日買った物を記録する習慣を付けてください。手書きのノートでも構わないので、日付と買った物、金額を記入して一カ月単位で振り返ってみてください。
また買い物に出かける前には、必ず「買い物リスト」を作成してください。そのリストに載っていないものは原則的に買わないといったルールを設けるのも、買い物依存克服に効果的です。買い物リストを作成するときには、「必要な物」と「必要でないが欲しい物」とに分けて作成し、欲しい物についてはどうして欲しいのかを自分の中で明らかにできると、衝動的な買い物を減らすのに役立ちます。
ZOZOのツケ払いを滞納すると起きることについては、こちらの記事を参考にしてください。
「ZOZOのツケ払い、滞納するとヤバい?滞納すると起こること&払えないときの対処法」
1日考えてから行動に移す
欲しいと思っても、すぐに買わずに1日考えてからにするのが買い物依存を克服するポイントです。買い物依存になってしまうのは買い物をしたいという衝動を抑えられないからです。しかし欲しい物があっても24時間我慢するという行動が取れるようになれば、衝動買いを防げます。
そしてその間に本当に欲しい物なのか、似たような物を持っていなかったか、それだけの金額を出しても惜しくない物なのかについて考えられると、より良い判断ができるようになるはずです。
他にストレス発散法を見つける
買い物をする理由がストレス発散のためという方は、他に発散できる方法を見つけてください。新たに習い事を始めてみる、趣味に打ち込むという方法の他に、スポーツや運動で身体を動かすのもおすすめ。ただしアルコールや煙草、甘い物など嗜好性の高い物でストレスを発散するのは、他の依存症になる可能性があるので控えましょう。
過労や睡眠不足でストレスがたまっている場合には、身体をしっかりと休めることも重要。就寝時間や起床時間を一定にして生活リズムを整えゆっくりと入浴する、朝にウォーキングや散歩をしてみるなど、自律神経を整える習慣作りも有効です。
人間関係を見直す
ストレスが人間関係にある方は、思い切って人間関係を見直す必要もあるでしょう。とくに自己肯定感が低いために買い物衝動に走るという場合には、不当に扱われていると感じる人間関係や、周囲からの扱いが低いと感じている環境から離れるということも検討すべきでしょう。
また自分を大切にして欲しいなら、まずは相手を大切にする行動をするのも大切。相手がそれに対して何らかのポジティブな行動を起こしてくれたら、それに感謝してください。このような好意のやり取りは、自分には価値があると認識する上でも重要です。
ブランド品購入でできた借金の解決方法
ブランド品購入でできた借金を解決するには、次のような方法を検討してください。
弁護士に相談する
ブランド品の買い過ぎで作ってしまった借金に関しては、借金問題に詳しい弁護士に相談してください。借金の内容や家計の状況に応じた、具体的な解決方法をアドバイスしてくれます。また債務整理を選択した場合には、あなたにピッタリの債務整理方法を提示してくれるでしょう。
また弁護士に債務整理を依頼して、債権者に受任通知を送付した後は、督促や取り立てがストップします。その間に債務整理に必要な手続きを確認したり、弁護士費用を貯めることも可能です。何より借金の督促や返済をストップできることで、精神的なストレスが軽減されます。
任意整理で返済負担を減らす
ブランド品の購入でできた借金を解決する方法として任意整理を選択した場合、リボ払いの手数料や返済が遅れたことによる遅延損害金をカットできます。減額できた残債は、3年(36回)もしくは5年(60回)の返済で完済を目指します。
他の方法と比べると費用や時間がかからず、会社や家族にバレにくいのがメリット。また手続きする対象の債務を選べるので、金利の高い借金や遅延損害金が加算されているローンを手続きの対象にしましょう。
また全ての債務整理のデメリットとして、信用情報機関に事故情報として登録されるという点が挙げられます。5年~10年間は、新規でクレジットカードを作成したりローンを利用することができません。この間は手元の現金のみで生活を成り立たせる練習期間と考えて、身の程に応じた生活を送りましょう。
楽天カードを債務整理するときのポイントは、こちらの記事を参考にしましょう。
「楽天カードを債務整理するときのポイント|特徴や最適な方法を知って、上手に利用しよう」
個人再生で大幅に借金を減額
個人再生は裁判所に再生計画案を認めてもらうことで、借金総額を最大で1/10に減額できる手続き。100万円以上5000万円以下の借金に有効で、ローン返済中のマイホームに住み続けられます。ただし返済すべき借金が残るので、一定以上の安定した収入があることが条件です。
また手続きが複雑なため手間や時間がかかり、裁判所費用や弁護士費用がかかります。原則としてすべての借金が対象なので、保証人がいる借金に関しては減額した分の返済義務は連帯保証人に移ります。また裁判所を通した手続きということで、国が毎日発行している「官報」に住所や氏名が記載される点も覚えておきましょう。
個人再生すると車を引き上げられるか気になる方は、こちらの記事を参考にしてください。
「個人再生すると車は引き上げられる?【ケース別】車の扱いや残す方法、注意点とは」
自己破産で返済義務を免除
自力で借金を返済できそうもないときには、裁判所に返済不能状態を認めてもらうことで返済義務を免除できます。この手続きを自己破産といいます。一切の返済義務が免除されるので、いち早く生活を立て直せます。一方で一定以上の財産を処分されて返済に充てられるので、購入したブランド品を手放す必要が出てくるかもしれません。
また自己破産には、免責が認められない「免責不許可事由」があります。ギャンブルや浪費による借金はこれに該当するため、もう二度とブランド品の買い物で借金しない姿勢や反省の態度を示すことで「裁量免責」が認められる可能性があります。買い物のし過ぎで借金を抱えて自己破産をお考えの方は、裁量免責が受けられるか弁護士に相談してください。
自己破産の免責不許可事由について詳しくは、こちらの記事を参考にしましょう。
「自己破産の免責不許可事由の11項目を解説!免責が下りなかったときの対処法とは?」
まとめ
ブランド品を買うのをやめられないという自覚のある人は、買い物依存症の可能性が考えられます。ストレスや人間関係の問題から買い物を止められず、同じようなものを買ってしまう、買った後で罪悪感や自己嫌悪に陥ってしまうという方は、一度依存症の専門機関を受診してみましょう。
買い物依存症を治すには、医療機関への受診のほかに自助グループへの参加やカウンセリングが有効です。自分で努力したいという方は、買い物しやすい環境を変え、買い物リストを作成する、欲しい物があっても1日考える時間を持つという方法を実践してみましょう。
ブランド品の買いすぎで返済できない程の借金がある場合には、弁護士に相談したうえで債務整理を検討してください。それぞれの方法によってメリット・デメリットや減免割合が異なります。借金問題と買い物依存の両方を解決できるよう、それぞれの専門家の力を借りながら最適な解決方法を選択しましょう。