- 「パチンコでパチンコの借金は返せる?」
- 「パチンコでできた借金を解決する方法が知りたい」
パチンコにハマりすぎて借金を作ってしまい、返すのに苦労している方はいませんか?パチンコは法律で認められたギャンブルとはいえ、節度を守って遊ばないと借金を作ってしまう原因に。その借金を返すためにまたパチンコで儲けようとするのは危険です。
こちらの記事では「パチンコの借金はパチンコで返すことができるか?」という疑問や、パチンコで借金が増えてしまう原因などを詳しく解説。パチンコの借金を解決する方法や再びパチンコの借金を増やさないための対策も紹介します。自分や家族がパチンコが原因で借金を抱えているという方は必見です。
パチンコの借金はパチンコで返せる?
パチンコが原因で借金を作ってしまうと、「それを返済するのにまたパチンコで…」と考える人も少なからずいます。果たしてパチンコの借金をパチンコで返すことは可能なのでしょうか?
借金をパチンコで返すのは難しい
借金の原因が何であれ、パチンコで返済しようとするのは現実的ではありません。数万円の借金ならパチンコで返すことは可能かもしれませんが、10万円を超えるような借金では難しいのが現状です。というのもパチンコは基本的に儲けるのが難しいギャンブルで、逆に借金が増える確率の方が高いからです。
「パチプロもいるんだから、パチンコで生活ができるのでは?」と考える方がいるかもしれませんが、パチプロは雑誌の取材やイベント等で収入を得ていることも多く、昔よりも当たりで得られる出玉が少なくなっています。毎日閉店まで滞在しても年収400万円前後と、時給で考えたら普通に働いた方が楽で、将来への不安もなく暮らせるはずです。
胴元のいるギャンブルは儲からない
そもそも、胴元のいるギャンブルは儲からないのが通説です。胴元とはそのギャンブルを取り仕切る元締めのことで、パチンコなら店を運営している側が胴元に該当します。パチンコ店は人を雇い、新しい台を購入し、光熱費や家賃をかけて店を運営しています。パチンコ店の運営が可能なのは、利用者が損をしているからです。
パチンコの還元率(掛け金に対して払い戻される金額の割合)は80~85%といわれています。8割以上も戻ってくるなら高いと考える人もいるでしょうが、10万円を元手にした場合戻ってくるのは8万円から8万5千円です。翌日はその8万円を元手にプレイすると6万4千円に、その次の日は5万1200円にと減り続けていきます。
この状態でいくと10万円の元手が1カ月後には99円になる計算に。還元率が100%以上のギャンブルをしない限り、いくら元手があっても確実に負けます。ギャンブルにのめりこむ人の多くが、「自分だけは儲けられる」と思い込んでいますが、それは幻想だということに気が付きましょう。
経済的余裕がない人ほどパチンコで借金を作りやすい
経済的な余裕がない人ほど、パチンコで借金を作りやすいという側面があります。その理由は単純に「遊ぶためのお金が少ないから」。遊ぶためのお金を増やすために、パチンコへ行ってしまうという訳です。パチンコは運が良ければ勝てます。トータルで考えると負けていることの方が多いのに、勝った経験ばかりが記憶に残りがちです。
そうした経験から、遊ぶお金を増やすための手段として「パチンコ」が候補に挙がります。そもそも経済的余裕がある人は、パチンコで勝っても負けてもそれほど気にしません。パチンコの勝敗で一喜一憂してしまうのは経済的余裕がないから。いつの間にか手段が目的になり、借金してまでパチンコを止められないという負のスパイラルに入ってしまいます。
「パチンコで返そう」という考えは依存症の入り口
借金をパチンコで返そうと思うことこそ、ギャンブル依存症の入り口だと認識してください。下の項目で一つでも当てはまるものがあれば、ギャンブル依存症の可能性があります。
- いつもパチンコのことを考えてしまう
- 嘘をついてまでパチンコをしたことがある
- 家族とパチンコについて喧嘩したことがある
- 人からお金を借りてまでパチンコしたことがある
- 止めようと思ったもののやめられなかった経験がある
- パチンコが原因で人間関係がうまくいかなかった経験がある
自分一人で冷静にチェックできないという人は、身近な家族と一緒に確認してみましょう。
パチンコで借金が増えてしまう理由
パチンコで借金を作ってしまうだけでなく、その借金を増やしてしまうのには、いくつかの理由があります。
冷静な判断ができなくなる
パチンコに熱中してしまうと、根拠のない自信に支配されて冷静な判断ができなくなります。結果として生活費までパチンコに使ってしまったり、借金を増やしてしまう訳です。パチンコなら1日で20万円稼ぐのも不可能ではなく、そうした「勝ち」の経験ほど人間の記憶に残りやすくなっています。
負けたらそこでパチンコをやめればいいのですが、「借金はパチンコで勝ったら返済しよう」「パチンコの負けはパチンコで取り返す」と思い込み、またパチンコ屋に行ってしまいます。何度負けても「次こそは勝てるかも」と思ってしまうのがギャンブルの恐ろしさです。
焦りやプレッシャーから
すでにパチンコで借金を抱えている場合は、焦りやプレッシャーが原因でさらに借金が膨らむ可能性が高いでしょう。というのも強い焦りやプレッシャーの気持ちがあると、本来のパフォーマンスを発揮できないという科学的根拠(ヤーキーズ・ドッドソンの法則)があるからです。
スポーツでも仕事でも、高すぎない不安が適度にある方が高いパフォーマンスを発揮できます。一方で不安の度合いが高すぎると、本来のパフォーマンスを発揮できなくなります。パチンコなどのギャンブルでも同様で、「これ以上負けられない」と思えば思うほど勝てなくなるという訳です。
脳や心理的な影響が強く出るため
パチンコにハマると、脳や心理的な影響が強く出ます。この心身に及ぼす影響が、借金があってもパチンコがやめられなくなる理由です。パチンコでリーチが来たときのドキドキ感や大当たりしたときの高揚感、パチンコで勝ったときの喜びは、すべて「ドーパミン」の分泌に関係しています。
ドーパミンは脳内で発生する神経伝達物質の一つで、ドーパミンが分泌されることで人は快感を得られます。パチンコで大当たりした経験があると、大量のドーパミンが分泌されることで快感を得られますが、パチンコにハマる人はこの快感を忘れることができずに、パチンコを我慢できずに「またやりたい」と思うようになります。
アルコールや薬物はこのドーパミンを活発にする作用があるため、中毒性が強いとして依存症になる可能性が高いです。パチンコもアルコールなどと同様に依存性が高いので、借金があるのにパチンコをやめられず、借金を増やしてしまう恐れがあるという訳です。
ギャンブル依存症は自力で治せない
ギャンブル依存症から自力で回復するのは、とても難しいのが現状です。こうした理由から、パチンコの借金が増えていく原因にもつながります。ギャンブル依存症はWHO(世界保健機構)によって「病的賭博」という病名がつけられているれっきとした病気の一種です。
放置していても治る可能性のない病気で、自力でどうにかしようと思っていてもコントロールできません。ギャンブル依存症を本気で治すには、専門の医療機関を受診してカウンセリングや治療を受けたり、自助グループに参加して話を聞いてもらったりして、依存症から脱するきっかけ作りが必須です。
【金額別】パチンコでできた借金を解決する方法
すでにパチンコで借金を作ってしまった方は、次のような方法で借金問題を解決していきましょう。こちらでは借金の金額別に解決方法を示しているので、参考にしましょう。
借金で「人生詰んだ」と思った方は、こちらの記事で紹介する方法で生活を立て直していきましょう。
「借金で人生詰んだと悩んでいる方へ!生活を立て直し復活するための解決方法」
10万円以下ならパチンコをやめる
10万円以下の借金で済んでいる場合は、パチンコさえやめれば返済が可能です。まずはパチンコ屋に行くのをやめて、まじめに借金を返済していく意識を持ちましょう。パチンコに行きたくなったら、パチンコに行ったつもりで借金返済に充ててください。毎月ある程度の収入があり、借り増しさえなければ借金を完済できるでしょう。
30万円以下ならコツコツ返済
パチンコの借金が30万円以下なら、「パチンコに行ったつもり貯金」と日々の節約で完済可能です。パチンコに行っていた時間をアルバイトや副業に費やせば、臨時収入も不可能ではありません。また家にある不用品をリサイクルショップやフリマサイトなどで売ることで、現金収入を増やすことができます。
50万円以下なら収入と支出の大幅見直し
50万円前後の借金がある場合は、収入と支出の大幅見直しが必要です。パチンコができるお金があったわけなので、当然借金の返済ができる資力もあるはず。まずは毎月の収入と支出を書き出して、毎月いくらまでなら借金返済に充てられるかを明確にしてください。
次に収入を増やす努力をします。上で紹介したように空いた時間で副業やアルバイトをしたり、現金化できるものは生活に支障が出ない範囲で売っていきましょう。
そして最後に、支出を減らす努力も必要。毎月支払っている固定費の中で、減らせる項目がないかチェックしてください。例えば次のような節約が、借金の早期完済につながります。
- 家賃がより安い物件に引っ越す
- 携帯電話を格安SIMに変更
- 外食を控えて自炊する
- タクシーを使わずに自転車や徒歩で移動
- コンビニでの買い物をやめてスーパーでまとめ買い
- 自販機で飲み物を買わずに水筒を持参
100万円以上なら家族に相談
100万円以上の借金がある場合は、家族に相談してみましょう。家族には話したくないという方もいるかもしれませんが、これ以上借金を増やさないための抑止力になる可能性があります。もしお金を借りられた場合は、借用書を作成して、毎月いくらずつ返済していくか明確にしましょう。
ただしギャンブル依存症だと思われる人には、むやみに返済の肩代わりはしないように注意してください。本人にギャンブル依存症の自覚がないままに借金を肩代わりしてしまうと、再びパチンコで借金を作ってしまう可能性が高いからです。
借金を肩代わりするのは、本人が反省していて「今後絶対にパチンコしない」という強い意志があるときのみ。本人に依存症の自覚がない場合には借金の肩代わりはせず、病院に付き添う、自助グループを紹介するなど他の側面からのサポートを行いましょう。
100万円以上の借金を抱えている方は、こちらの記事を参考にして返済のシミュレーションをしてきましょう。
「借金100万円の返済方法は?効率的な返済方法&金利別の返済シミュレーション」
必要に応じて債務整理を検討
借金の金額が大きすぎたり、借金の金額が100万以下だが返済能力が足りない場合には、債務整理することを検討しましょう。債務整理は法的に認められた借金の解決方法で、「任意整理」「個人再生」「自己破産」の3つの方法があります。
それぞれに借金の減免割合や手続き方法、条件などが異なるので、自分にはどの債務整理方法があっているのかチェックしましょう。
債務整理の種類ごとのメリット・デメリットについては、こちらの記事を参考にしてください。
「債務整理の種類は4つ!メリットデメリット・変わること・向いている人を解説」
債権者と直接交渉する任意整理
任意整理は、債務整理の中で一番利用者が多い方法です。裁判所を通さずに直接債権者と交渉できるので、手続きに時間や費用がかかりません。一方で元本以上の減額はできないため、借金の総額が多い方は他の債務整理方法を検討した方がいいでしょう。任意整理の特徴は、以下の通りです。
手続の方法 | 債権者と直接交渉によって借金の減額を求める 続きの過程で過払い金請求も可能 弁護士に依頼できれば、早い段階で借金の催促をストップできる |
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借金の減免割合 |
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利用できる条件 | 毎月収入があること(パート・アルバイトでも可) |
手続きにかかる期間 | 最低3カ月~平均半年程度、最大でも1年 |
手続きにかかる費用 | 着手金3万~5万円+減額報酬(減額できた金額の10~20%) 過払い金返還請求:返還された金額の15~25% |
向いている人 |
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任意整理はあくまでも「任意」の交渉なので、債権者の中には交渉に応じない場合があります。ただし弁護士などの専門家に依頼できれば、交渉の成功率はアップします。任意整理のみならず、債務整理を行うと個人信用情報に事故情報として掲載されます。いわゆるブラックリスト状態で、新たにローンやクレジットカードの契約ができなくなります。
任意整理はギャンブルが原因の借金でも手続きできるので、毎月の収入がある方は任意整理で借金を減額して、元本分の完済を目指しましょう。
周囲にバレずに任意整理したい方は、こちらの記事を参考にしましょう。
「任意整理をバレずに手続きしたい方必見!原因と対処法を知って賢く借金を減額」
住宅を残せる個人再生
個人再生は裁判所を通す手続きのため、裁判所に借金が返済できないことを認めてもらう必要があります。手続きに一定の期間や費用がかかるものの、任意整理よりも借金の減額幅は大きいのが特徴です。個人再生の条件やその他の特徴は、以下の通りです。
手続の方法 | 裁判所に個人再生の申立をして返済できないことを認めてもらう手続き ローン返済中の住宅を残せる「住宅ローン特則」がある 個人事業主や自営業者も利用できる「小規模個人再生」と、サラリーマンや公務員などが利用可能な「給与所得者等再生」の二種類がある |
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借金の減免割合 | 100万円未満:減額されない 100万~500万円:100万円に減額 500万~1500万円:総額の1/5に減額 1500万~3000万円:300万円に減額 3000万~5000万円:総額の1/10に減額 |
利用できる条件 |
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手続きにかかる期間 | 申立てから再生計画案の認可まで約6カ月 |
手続きにかかる費用 | 通常の個人再生:60万~70万円 住宅ローン特則を利用:80万~90万円(いずれも弁護士費用と裁判所費用を含む) |
向いている人 |
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個人再生にかかる期間は手続きに半年程度ですが、弁護士を探すところからだとトータルで8~10カ月前後かかります。借金の減額割合は最大で1/10までと任意整理よりも大きく、残った借金は基本的に3年以内に完済できるようになります。またローン返済中の住宅を残せるのも個人再生のメリットです。
一方で安定した一定以上の収入がないと手続きできず、裁判所で手続きするので国の機関誌「官報」に住所や氏名が掲載されます。またギャンブルの借金を含む借金総額が5000万円以下でないと手続きできません。
民事再生で住宅ローンがどうなるか心配な方は、こちらの記事を参考にしてください。
「個人再生で住宅ローンはどうなる?特則適用の条件・巻き戻し・手続き後のローンについて」
借金を免責できる自己破産
自己破産は借金をゼロに(免責)できる、最も強力な債務整理方法です。
手続の方法 | 裁判所に破産を申立てて返済不能状態と認められれば、免責許可決定が出て借金がゼロになる 債権者に分配できる財産がある場合は一定額を除き処分される 財産がない人がする「同時廃止」、財産がある人や免責不許可事由がある人向けの「管財事件」管財事件よりも簡素化された「少額管財」の3種類がある 資格や職業に制限がある |
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借金の減免割合 | 借金の支払い義務を免除(免責)できる |
利用できる条件 |
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手続きにかかる期間 | 同時廃止:4~5カ月 管財事件:7~12カ月 |
手続きにかかる費用 | 同時廃止:22万~38万円 少額管財:52万~72万円 管財事件:82万~102万円 |
向いている人 |
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自己破産は借金返済の義務を免除できる手続きで、完済できる見込みがない人でも利用できます。財産や免責が許可されない「免責不許可事由」の有無で手続き方法が変わり、それぞれで期間や費用も異なります。また税金や慰謝料、養育費や婚姻費用などは自己破産しても免責されません。
自己破産ができない条件には「ギャンブルや浪費が借金の原因でない」という項目があり、法律上は自己破産できないことになっていますが、本人に反省の色が見られ今後は気持ちを入れ替えるという意思が見られれば、裁判所の判断で「裁量免責」が認められる可能性があります。
ただし7年以内の2度目の自己破産や、7年以上経過していても同じギャンブルによる借金の場合は、反省の色が見られないとして、免責が許可されない可能性が高いでしょう。自己破産に限らず、債務整理後は二度と同じことを繰り返さないよう、自らの行動を改めて生活するように心がけましょう。
「自己破産ができるか心配…」という方は、自己破産ができないケースや対処法について、こちらの記事を参考にしましょう。
「自己破産ができない9つのケースとは?対処方法や自己破産に適さない人について解説」
再びパチンコで借金を作らないために
パチンコをやめたり節約したり、債務整理の手続きをしたりなどで借金がなくなった後、また同じようにパチンコで借金を作らないためには、強い意志や徹底した対策が必要です。
パチンコを含むギャンブルはやらない
パチンコで借金を作らないためには、パチンコを含むギャンブルを今後一切やらないことです。ギャンブル依存症に限らず、依存症を克服するにはその原因となるものから距離を置くのが鉄則。「自分はギャンブル依存症かも?」と思ったら、覚悟を決めてギャンブルをやめることが重要です。
「借金さえしなければ大丈夫」と考えるのは大変危険です。ギャンブルが身近にできる環境で自制心を働かせて制御するのは、完全にやめるよりも難しい行為です。家の近くにパチンコ店がある場合は、引っ越しすることも検討しながら、パチンコから徹底的に距離をおく努力をしましょう。
ギャンブル仲間との関係を断つ
本気でパチンコをやめたかったら、パチンコ屋に通っていた当時の友達や仲間との関係を断ちましょう。自分だけでパチンコをやめようと思っていても、仲間からパチンコの誘いがあるとついその誘いに乗ってしまいたくなります。「誘われたから」という言い訳を自分自身にしながら、パチンコができるからです。
突然連絡を絶つのは難しいという方は、「実はこれだけ借金があって大変な状況だった」ということを伝えるのも一案です。正直に自分の現状を伝えられれば、仲間も何も言わずに身を引いてくれるでしょう。
家族に監視してもらう
同居家族がいる場合は、家族に監視してもらう方法がおすすめです。パチンコをしたくてもできないように、必要以上のお金を細部に入れない、通帳やキャッシュカードなどは家族に預かってもらうなど協力をお願いしましょう。万が一パチンコをしてしまったときのペナルティを決めてもらうのもいいでしょう。
暇な時間を作らない
物理的にパチンコする時間を作らなないために、仕事を増やしたり、新たな趣味を見つけるという方法もおすすめです。仕事終わりにパチンコに行っていた方は家に帰ってから副業をしたり、休みの日についパチンコ屋に足が向きがちな人は休日に入れるバイトや派遣の仕事をすると、お金も稼げて一石二鳥です。
またパチンコ以外に、お金をかけなくてもできる趣味を見つけるのもいいでしょう。借金をしてまでパチンコに行くのは、お金がなくても時間があるからです。時間はなくそうと思えばどのような方法でもなくせるので、今までパチンコに費やしていた時間を、もっと有意義な方法で使う努力をしましょう。
使える現金を制限する
パチンコをしたくても、財布の中に現金がなかったりすぐに使えるお金がなければできません。そのためパチンコをやめるには、1日2,000円までなど最低限のお金しか財布に入れて持ち歩かない方法もおすすめ。さらにキャッシングができるクレジットカードや、現金を引き出せるキャッシュカードを財布に入れない対策も有効です。
現金以外の決済方法がないと不安…という場合は、キャッシング枠がないクレジットカードや、特定のお店でしか使えない電子決済アプリ、口座にある残高分しか使えないデビットカードがおすすめ。不意にギャンブルがしたくなっても、持ち合わせがないからと抑止力になるはずです。
貸付自粛制度を利用
日本貸金業協会の「貸付自粛制度」を利用するのもおすすめの方法です。貸付自粛制度とは、浪費やギャンブル依存症など、生活に支障をきたすほどのお金の問題がある人が利用できる制度。日本河岸企業協会や全国銀行個人信用情報センターに申請すれば、個人信用情報にその情報が登録され、新たにローン契約などができなくなります。
申請は本人だけが可能で、手続きは無料です。配偶者であっても家族による申請は受け付けておらず、申請が受理されてから3カ月が経過すれば、申請を撤回することも可能です。ついパチンコのために借金をする恐れがあるという場合はこちらの制度を利用してみてはいかがでしょうか。
依存症の治療を受ける
ギャンブル依存症の自覚がない場合でも、一度依存症の専門外来を受診してみてはいかがでしょうか。依存症だと認められれば、保険による治療や投薬が受けられます。上で説明した通り、ギャンブル依存症は脳の機能のバランスが崩れていることが原因であり、自力で治すことができない病気です。
ギャンブル依存症は時間が経てば治るような病気でなく、放置することで徐々に症状が悪化します。ギャンブル依存症もしくはそれに近い症状の場合は、借金問題の解決と並行して依存症の治療も必須です。受診できるのは医療機関の精神科や依存症の専門外来など。そこではカウンセリングや投薬治療を通して、依存症を治すための専門的な支援を受けられます。
ギャンブル依存症の専門機関に相談する
医療機関での治療の他に、ギャンブル依存症の専門機関に相談するという方法もおすすめです。もし家族が借金するほどのギャンブル依存症で悩んでいるという場合は、次のような機関に相談してみましょう。
- 自治体の保健所
- 精神保健福祉センター
- 消費生活センター
- 法テラス
- 依存症対策全国センター
- 一般社団法人ギャンブル依存症予防回復支援センター
- 自助グループ(ギャマノン・ギャンブラーズ アノニマスなど)
これらの機関には、早めに相談することで早期の解決が期待できます。同じ悩みを持つ人が集まる自助グループでは、グループディスカッションで自分の話を聞いてもらったり、活動に参加したりすることで、依存症から脱するきっかけを得られる可能性があります。
まとめ
パチンコが原因でできた借金をパチンコで返すことはほぼ不可能です。そもそもパチンコで借金を返そうと思うことこそギャンブル依存症に足を踏み入れている証拠。ギャンブル依存症は脳が機能障害を起こしている病気で、専門機関の助けなしでは自力で治すことはできません。
またパチンコは胴元がいることや還元率からみても、長い目で見ると絶対に儲からないギャンブルです。借金をこれ以上増やさないためには、今日からでもパチンコをやめ、収入を増やして支出を減らす努力をしましょう。同時に、ギャンブル依存症の治療のために、医療機関の受診や自助グループへの参加をおすすめします。
それでも借金が減らない場合は、債務整理を検討してみては?債務整理には任意整理・個人再生・自己破産の種類があり、それぞれに手続き方法や減免割合が異なります。まずは弁護士事務所の無料相談に行き、自分に適した債務整理方法をアドバイスしてもらいましょう。