旦那の借金は妻に返済義務がある?ケース別の有無と借金発覚時にすべきこと、最適な借金解決方法

旦那の借金は妻に返済義務がある?ケース別の有無と借金発覚時にすべきこと、最適な借金解決方法
旦那の借金は妻に返済義務がある?ケース別の有無と借金発覚時にすべきこと、最適な借金解決方法
  • 「旦那の借金は妻の私が返済しなきゃいけないの?」
  • 「旦那に借金があることが分かったときにすべきことが知りたい」

結婚してすぐもしくは、結婚後しばらくしてから旦那に借金があることが発覚!ほとんどの方は妻である自分も返済しなければならないのかと不安になるはずです。借金の種類や状況によっては、返済義務を負わないケースがあることをご存じですか?こちらではケース別の返済義務の有無について詳しく解説していきます。

さらに旦那に借金があることが分かったときに妻としてすべきことや、旦那に適した借金解決方法についても紹介。まずは旦那の借金についてしっかり調査し、適切な対処方法がとれるようにしましょう。

 

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妻に返済義務がある旦那の借金

まずは旦那が作った借金のうち、妻にも返済の義務があるものについて見ていきましょう。

保証人になっている

旦那の借金の保証人になっているときには、旦那自身が返済できなくなれば、債権者から残りを支払うように督促が来ます。そもそも保証人は、貸金業者などからお金を借りた本人(債務者)が、その債務を履行(返済)できないときに、債務者の代わりに履行する目的で付けるものだからです。保証人には、ただの保証人と連帯保証人の二種類があり、それぞれの権利に違いがあります。

保証人の種類 権利
保証人
  • 催告の抗弁権(債権者に対して、自分よりも先に債務者本人に返済を請求するように主張できる権利)
  • 検索の抗弁権(債権者に対して、自分よりも先に債務者本人の財産を差し押さえるように主張できる権利)
  • 分別の利益(保証人が複数人いる場合、保証人の頭数で割った分だけの金額を支払えばよいとされる権利)
連帯保証人 上記3つの権利を持たない

保証人には上記3つの権利がある一方で、連帯保証人にはこれらの権利がありません。そのため債務者よりも先に支払いの請求を受けてもこれを拒否できず、債務者よりも先に自分の財産を差し押さえられても、それを食い止める権利を持ちません。さらに分別の利益もないため、連帯保証人が何人いたとしても借金全額を返済する義務を負うことに。

つまり連帯保証人になるということは、自分で借金をしたと同じこと。債務者がどうであれ、債権者から借金を返済するように求められたら、法的に拒否することはできません。

連帯保証人が支払いを拒否できるかについては、こちらの記事を参考にしてください。

「連帯保証人は支払い拒否できる?種類・状況ごとの対処法を知って差し押さえを回避しよう」

借金の理由が生活のため

旦那の借金の理由が、家族や夫婦の生活のためというケースは、妻にも返済の義務が生じます。たとえ保証人になっていなくても同様です。というのも民法第761条には、夫婦の責任について次のように定められているため。

夫婦の一方が日常の家事に関して第三者と法律行為をしたときは、他の一方は、これによって生じた債務について、連帯してその責任を負う。ただし、第三者に対し責任を負わない旨を予告した場合は、この限りでない。

参照:民法|e-GOV法令検索

つまり旦那が日常の家事(夫婦共同生活に必要とされるものやこと)のためにした借金に関しては、妻にも返済義務が生じるという意味です。このような借金のことを法的には「日常家事債務」といい、次のような出費のことを指します。

  • 家賃
  • 食費
  • 子どもの教育費
  • 光熱費
  • 家族の医療費・保険料
  • 被服費
  • 家具や家電の購入費用
  • 生活必需品の購入費用

このような費用を賄うためにした借金は、たとえ妻が知らなかったとしても返済の義務を負います。またたとえ旦那と離婚したとしても、日常生活家事債務については、妻にも返済の義務が残る点は注意したいところです。

借金の名義が妻になっている

借金の名義が妻になっていると、原則として契約者本人である妻に、その借金を支払う義務があります。例えば妻名義のクレジットカードに付帯する家族カードを旦那に渡していたとして、そのカードを使って旦那がキャッシングした場合には、カード名義の妻が返済しなければなりません。

とはいえ、夫が妻に内緒で勝手に印鑑や身分証明書を持ち出したりして貸金業者からお金を借りた場合は、「無権代理」と認められれば契約を無効にできます。無権代理とは代理権を持たない者が、代理人と称して法律行為をすること。裁判所に訴えを起こして、旦那の借金に気づくことができなかったこと(善意無過失)や、妻に落ち度がなかったことを証明しなければなりません。

旦那がそれまで何度か妻の印鑑を勝手に使っていて、妻もそれを認めていたようなケースでは、債権者側の「表見代理」が認められて、妻が責任を負わざるを得なくなることもあるので気を付けましょう。

配偶者の借金に返済義務があるケースと対処法に関しては、こちらの記事を参考にしてください。

「夫に借金が発覚、妻に支払い義務は?配偶者の借金に返済義務があるケースと対処法」

妻に返済義務がない旦那の借金

妻に返済義務がない旦那の借金には、次のような種類があります。

趣味やギャンブルによる借金

旦那自身の趣味やギャンブルのために作った借金に関しては、妻に支払い義務がないのでご安心を。また旦那の浮気や不倫のためにした借り入れやキャッシングについても、基本的に妻に返済義務はありません。いくら債権者に「配偶者だから旦那の代わりに返済しなければならない」といわれても、相手にする必要がないでしょう。

パチンコの借金が増える原因や解決方法については、こちらの記事を参考にしましょう。

「パチンコの借金が返せない…増える原因と解決法を知って負のループから抜け出そう!」

結婚前からの借金

自分と結婚する前に作った旦那の借金は、妻に返済の義務はないでしょう。消費者金融からの借金はもちろん、車のローンや奨学金なども同様です。借金の返済義務はあくまでも、個人が負うものです。とはいえ、結婚後に借金の返済が持ち越されるとなると、結婚生活に影響が出ることは避けられないでしょう。

単独名義の借金

旦那単独名義の借金は、妻側に返済義務がありません。例えば事業資金や生活に必須といえない車のローンなどです。このような場合は「日常家事債務」に該当しないかが、返済義務が生じるかのポイントになります。「うちのケースでは妻である自分に返済義務がある?」と不安な方は、借金問題に詳しい弁護士に相談するようにしましょう。

知らないうちに保証人にされていた借金

旦那が勝手に妻を保証人として借金を借りていた場合、妻に保証人になる意図がないと認められれば、借金の契約を無効にすることができます。最終的には裁判で判断されるものの、「旦那が家から勝手に妻の実印を持ち出した」「借入先から保証人になったという連絡がなかった」という場合には、保証契約を無効にできる可能性が高いでしょう。

ただし債権者からの請求に応じたり、一部でも返済してしまうと、本来無効になるはずの保証人の立場を時間をさかのぼって認めたという「追認」があったとみなされて保証人としての返済義務が課せられてしまうので注意しましょう。

返済義務はないものの…闇金からの借金は要注意

勝手に旦那が闇金からお金を借りた場合、基本的に妻に返済の義務はないものの、家族に大きな影響を及ぼす恐れがあるでしょう。そもそも闇金は、貸金業法や出資法、利息制限法などの法律に違反して、超高金利で貸し付けたり、借金の取り立てを行う業者のこと。

たとえ法的に妻に借金返済の義務はないといっても聞いてくれる相手ではありません。闇金から借金をするときには、配偶者や親族の勤務先、連絡先などを提出させられます。お金を借りた本人が返済できなかったときなどは容赦なく配偶者の勤務先に電話してきたり、自宅に押し掛けたりして取り立てを行うのが通常です。

家族や親族など周囲の人も巻き込まれ、精神的に追い詰められてしまうこともあるでしょう。そのようなときはなるべく早めに闇金問題に強い弁護士に相談することをおすすめします。

闇金からの取り立てをやめさせるには、こちらの記事を参考にしましょう。

「闇金の取り立てをやめさせる方法|最適な相談先や対処法を知ってトラブルを解決!」

旦那の借金が発覚したときにすべきこと

旦那に借金があることが発覚するタイミングは、本人からの自白や親族からの話、貸金業者からの通知や利用明細の発見など様々です。また住宅ローンや車のローンを組もうと思ったときに審査に通らず、借金があることが発覚というケースもあるでしょう。

ではある日突然、旦那に借金があることが分かったら、妻である自分は何をすべきなのでしょうか。

借金の理由を確認

まずは旦那になぜ借金をしてしまったのか、その理由を尋ねましょう。「給料が減ってしまったことを相談できずに借金で補填していた」「自分の会社の運転資金にしていた」など、やむを得ないと感じる理由の場合は、たとえ内緒で借りた借金でも同乗の余地はあるでしょう。

しかし「ギャンブルのため」「キャバクラや風俗に通うため」「浮気相手との旅行のため」などの理由の場合には、その理由になったことから手を引かない限り、また借金を繰り返す恐れが高いです。依存症という可能性も考えられるため、医療機関への受診やカウンセリングも必要に。

身勝手な理由で借金していたことが分かると、夫婦間の信頼関係も崩壊します。借金をどうするかと同時に、夫婦関係をどうするかについても考えなければならないでしょう。

借金の詳細を調査

借金の理由が分かったら、借金の詳細について調査しましょう。現在の家庭の収入や支出を見て、夫婦で頑張れば完済できそうなのかが分かります。借金の詳細とは、以下のような項目です。

  • 借入先
  • 借入日
  • 借入期間
  • 借金総額
  • 借金残高
  • 金利

借入先が複数に及んでいると、借金を返すために借金しているという自転車操業状態になっている可能性も。速やかに対処の必要があるため、全ての債権者に関して正確な情報を把握すべきです。また闇金や違法な業者からの借金がないかもチェックしましょう。そのほかに、次のような点についてもしっかり調べましょう。

借金500万円は何年で返済できるか知りたいという方は、こちらの記事を参考にしてください。

「借金500万円は何年で返せる?利息や月々の返済金額を解説」

遅延損害金の有無

借金の返済を滞納していると「遅延損害金」が加算されている可能性があります。遅延損害金とは、支払期日に1日でも遅れると発生する損害金のことで、当事者間で取り決めがなければ年利3%、契約書などにうたっている場合には年利の上限が14.6%となっています。

返済期日の翌日から加算され、完済するには元本と利息に遅延損害金も含めた金額を支払う必要があります。すでに何カ月も滞納している借金がある場合には、今後さらに状況が悪化することが予想されます。早めに弁護士などの専門家に相談しましょう。

担保設定の有無

旦那が借りた借金に、担保設定した借金がないか確認しましょう。というのも複数の貸金業者から借金していると、だんだんお金を借りられなくなります。そのようなときに不動産や車、保険など担保にできるものがあると、それを担保に多額の借り入れを行うことが可能に。

順調に返済できているうちはいいのですが、返済ができなくなってしまうと担保にしていた財産を取り上げられてしまう恐れがあります。自宅を担保に入れているようなケースでは、最悪の場合自宅を差し押さえられて退去せざるを得ない状況に。家族にも多大な影響があるため、担保付きの借金がないかもチェックしましょう。

保証人の有無

保証人を付けた借金がないかも確認が必要です。金銭消費貸借契約を結ぶ場合の保証人といえば、一般的に連帯保証人のことを指します。前出の通り連帯保証人は、債務者と同じ返済義務を負います。妻である自分や旦那の親、親族などが連帯保証人になっていると、多大な迷惑がかかる恐れがあります。必ず保証人の有無も確認しましょう。

旦那が借金についてどう考えているか確認

次に借金をした当の本人である旦那自身が、借金についてどう考えているか聞いてみましょう。借金を繰り返す人の傾向として、お金や借金に関しての認識が非常に甘いという点があります。「まだ大丈夫」などと全く反省していなかったり、解決しようとしない人もいます。

借金問題は基本的に個人の問題なので、本人に解決の意思がないと、こちらがいくら借金の解決方法を提案しても積極的に動いてくれることはないでしょう。このような人には、借金すると利息がいくらかかり、それを完済するには毎月いくらずつ、何年かかるか教える必要があります。

最初に借りた金額と実際に返済した金額を比較して見せ、無駄なお金を支払ったということを自覚させられれば、借金を繰り返すリスクが減らせるはずです。

不安なときは専用窓口に相談

自分一人で旦那の借金問題に対処するのが不安な方は、無料で相談できる窓口に問い合わせてみましょう。無料で借金問題を相談できる窓口には、次のようなところがあります。

相談窓口によっては、無料なのは初回限定だったり、時間制限を設けている場合も。そのため事前に相談方法や料金がかかるかを確認してから相談するようにしましょう。

借金相談は市役所でできるか知りたい方は、こちらの記事を参考にしましょう。

借金相談は市役所でできる?相談の方法やメリット・デメリット、その他の相談窓口一覧

以後の家計管理は旦那に任せない

現在家計を旦那に任せている、もしくは夫婦の財布を別で管理しているという方は、一度家計管理を夫から妻にバトンタッチすることをおすすめします。配偶者に内緒で借金をしているということは、旦那のお金の使い方に問題があり、適切な家計管理ができないことを表しているため。

出来ればクレジットカードも持ち歩かせないようにして、欲しい物があったときには都度申請してもらってから家計から出すようにしましょう。また旦那自身に毎月の収入と収支を書き出させ、毎月使える金額がいくらなのか認識させるのも重要です。

夫の親族にも報告

旦那自身が「借金していたことを知られたくない」と思っている、旦那の両親や親せきがいる場合、あえて旦那の借金の現状を報告してしまうのも今後のために必要です。一番知られたくないであろう人に知らせることで、旦那自身にプレッシャーをかける意味でも効果的。

状況を共有することで、これ以上借金をしないための対策や借金の返済計画をスムーズに進められたりします。さらに旦那の借金を肩代わりするときには、親族に保証人になってもらうことも可能です。とはいえ日本人の家庭では「お金の話はタブー」という雰囲気が強いのも事実。まずは「夫について相談したいことがある」という切り口から、話すきっかけとしましょう。

夫婦で返済計画を立てる

借金の返済計画は、夫婦で一緒に立てるようにしましょう。「旦那の借金なんだから」と相手任せにしてしまうと、事態を深刻に受け止めず、借金を繰り返すようになりがちです。また周囲が計画を把握しておくことで、返済が確実に実行できるようサポートすることができます。

妻も協力するという姿勢を見せられると、旦那自身も立ち直ろうという気持ちを強く持てるようになるでしょう。返済計画書を作成する場合は、無理のない範囲で毎月の返済額と完済日を先に設定しましょう。旦那の収入から生活費や必要経費、貯金などを引いた額から毎月の返済可能額を算出すると、返済計画が立てやすいです。

誓約書などを交わす

同じようなことを二度と繰り返さないために、誓約書などの書面を交わすことも有効です。文面に「二度と借金をしない」と書いて約束しても法的拘束力はありません。

ただし約束事として、「次に借金したら離婚」「慰謝料請求する」などの内容を盛り込ことで、次のような効果が期待できます。

  • 次に借金すると「婚姻を継続し難い重大な事由」に該当する可能性がある
  • 妻からの離婚請求が認められやすい
  • 離婚時の慰謝料請求が有効になる
  • 有利に離婚協議をすすめられる

さらに誓約書を証拠書類として保管することで、旦那に心理的プレッシャーを与えることもできます。

依存症が疑われるときはカウンセリングを受ける

夫の借金原因として、買い物依存やギャンブル依存が疑われるときは、カウンセリングを受けることも検討しましょう。また借金すること自体に依存する「借金依存症」に陥っている場合もあります。本人が知らずに感じているストレスが原因のこともあり、それらを取り除かないと依存症は解決しません。

依存症は本人や家族の努力だけでは解決しないケースがほとんどのため、まずは医療機関や専門のカウンセリング機関を受診してください。カウンセリングにはできれば夫婦でそろって行くのがおすすめ。旦那がどんな悩みを抱えているか知ることが、借金問題解決への近道にもなるはずです。

買い物依存症になる原因や借金解決方法については、こちらの記事を参考にしてください。

「買い物依存症を克服したい|原因やなりやすい人、克服や借金解決の方法を詳しく解説」

旦那一人に返済させるという方法も

あえて旦那一人に返済させるという方法もあります。ギャンブル依存や借金癖がある旦那に対しては、周囲が安易に手助けすることが厳禁だからです。一度助けてしまうと、また次も助けてもらえるだろうと考え、何度も同じことを繰り返してしまうのが借金依存の特徴。

今後絶対に借金を繰り返させないためには、借金を作った旦那以外の人が肩代わりをしてはいけません。苦労して本人が返済しない限り、同じことを繰り返すと肝に念じましょう。

貸付自粛制度の利用を考える

本人の努力だけでは借金癖を直すことが難しいため、これ以上状況を悪化させないために「貸付自粛制度」の利用を検討するのも一案です。貸付自粛制度とは、日本貸金業協会が実施しているサービスで、協会に自粛の申請をすることで、加盟している金融機関からお金を借りられなくするという制度。

無料で利用できますが、基本的に本人が申請する必要があるため、旦那に黙って申請することはできません。必ず旦那を納得させたうえで、利用するようにしましょう。

離婚すべきか考える

旦那自身が借金問題に真剣に向き合う姿勢を見せなかったり、何度も同じ理由で借金を繰り返すような場合には、離婚することも視野に入れましょう。夫婦間で信頼関係がなくなったり、子どもにも悪影響があるからです。最初の借金問題が発覚した時点で誓約書などを作成していると、借金を理由に離婚しやすくなります。

夫婦の話し合いでのみ離婚できる「協議離婚」や、裁判所で調停委員の仲介で離婚の話し合いをする「調停離婚」だと離婚が成立する可能性が高いでしょう。裁判で離婚するかどうかを判断してもらう「裁判離婚」では、旦那の借金が法的に離婚理由となるかが判断の分かれ目となります。

借金の返済が難しいときは…債務整理を検討

「旦那の借金が発覚したけど離婚は考えられない」「でもいくら頑張っても返済できそうもない」というときには、法的に借金を減免できる債務整理を検討してはいかがでしょうか。債務整理とは、国が認めた借金問題解決方法で、「今のままでは借金を返せる見込みがない」という場合に利用できる制度です。

それぞれの債務整理の特徴や向いている人については、以下の通りです。

任意整理

任意整理とは、債権者と直接交渉することで利息や遅延損害金のカット、返済期間の延長を求める手続きです。交渉がまとまると、元金のみの金額を3年~5年かけて返済していきます。そのため利息の高い借金や、一括請求されている借金などが適しています。そして任意整理が向いている人は、こちらです。

  • 借金の総額が比較的少ない(~300万円)
  • 安定した収入がある
  • 借入してから3回以上返済している
  • 保証人に迷惑をかけたくない
  • 周囲に内緒で手続きしたい
  • 手続きに時間や費用をかけたくない

任意整理は手続きする債権者を選べるので、保証人が付いた借金を対象から外すことで、保証人に迷惑をかける心配がありません。また裁判所を通さない手続きのため、時間がかからず費用も弁護士費用だけで済みます。そして手続きを弁護士に依頼することで、周囲に知られる心配が少なくなるのもメリットです。

任意整理が適している借金額やその他の条件については、こちらの記事を参考にしてください。

「債務整理は借金いくらから必要?【種類別】借金額の目安と金額以外の条件について」

個人再生

個人再生は裁判所に申し立てて「再生計画案」が認められると、最大で借金総額の1/10まで減額できる借金減額方法です。借金総額100万円以上、5000万円以下の場合に効果的で、残った借金は任意整理と同様に3年~5年かけて完済を目指します。

またローン返済中の住宅を残せるなどのメリットがあり、職業の種類を問わない「小規模個人再生」とサラリーマンや公務員が対象の「給与所得者等再生」の二種類があります。個人再生が向いている人は、次の通りです。

  • 借金総額が100万円~5000万円
  • 一定以上の安定した収入がある
  • ローン返済中の住宅を残したい
  • 資格が必要な仕事をしている
  • 過半数の債権者の反対がない

個人再生は自己破産と違い、手続き中に制限される資格や職業がありません。小規模個人再生の場合、債権者による過半数の反対があると、個人再生が認められません。大口の債権者や多数の債権者の反対がないことが条件です。

個人再生で住宅ローンがどうなるか心配な方は、こちらの記事を参考にしましょう。

「個人再生で住宅ローンはどうなる?特則適用の条件・巻き戻し・手続き後のローンについて」

自己破産

自己破産は、債務整理の中でも最後の手段。裁判所に破産を申し立てて、借金の返済義務を免除してもらう手続きです。借金がゼロになるのでいち早く生活再建が可能ですが、一定額以上の財産はすべて現金化されて債権者への返済にあてられます。自己破産に向いているのは、次のような人です。

  • 減額しても借金を完済する見込みがない
  • 生活保護を受給している
  • 無職もしくは収入が不安定
  • 財産を手放しても借金が残る

自己破産が認められるためには、借金の返済が不能状態と認められなければなりません。財産を処分すれば寛大可能だったり、客観的に見て十分に収入があると判断されると自己破産ができない可能性があります。

自己破産できない原因と対処法については、こちらの記事を参考にしてください。

「自己破産できないと言われた!その具体的原因と対処法・解決方法とは」

旦那の借金に関するFAQ

こちらでは旦那の借金に関して、よくある疑問や質問にお答えしていきます。

夫が借金をしているか調べる方法はある?

配偶者に黙って借金しているような人は、借金の額や借入先を過少報告する傾向があります。妻から怒られたくない、もう妻にバレたくないと考え、バレたときについ実際より少ない金額を言ってしまうようです。これは借金を繰り返してしまう人の特徴で、まずは旦那が言っている借金の額がすべてなのかを確認する必要があります。

旦那の借金を比較的簡単に調べる方法は以下の通りです。

  • 急に高い物を購入していないか
  • 急に節約をはじめていないか
  • 税金や保険料の滞納がないか
  • 通帳の摘要欄に「ヘンサイ」などの文言がないか
  • 貸金業者からの督促状や催告状が届いていないか

それでも借金があることを隠しているのでは?と感じたら、信用情報機関に旦那の個人情報を開示請求しましょう。日本には信用情報機関が3つあるので、そのすべてに開示請求を行ってください。また旦那名義の不動産がある方は、不動産を担保に借金していないか、法務局で「不動産登記事項証明書」を取得することで確認できます。

借金を肩代わりしたときは何をすべき?

旦那の借金をきれいにするため、妻が自分の貯金で返済を肩代わりすることがあります。以下のような財産の場合は、夫婦共有の財産でないため、夫婦間でもお金の貸し借りが発生。つまりこれらの財産で旦那の借金を肩代わりしたときには、肩代わりした金銭の返済を求めることができるという訳です。

  • 結婚前からの預貯金
  • 妻の両親から贈与や相続で譲り受けた財産

このようなときには、夫婦間でも「債務承認弁済契約書」を交わしておいたほうがいいでしょう。具体的には次のような内容を入れると、万が一のトラブルのときにも安心です。 

  • いつ・いくら貸したか
  • 妻に返済義務を負うことの確認
  • 返済期間
  • 返済方法
  • 利息
  • 保証人を付ける場合の保証に関する事項
  • 清算条項

肩代わりしたという契約書を交わさないと「贈与」と判断されて、夫婦間でも贈与税が発生します。妻固有の財産で借金の肩代わりをした場合は、必ず契約書を交わすようにしましょう。

離婚した場合の財産分与はどうなる?

借金癖のある旦那と離婚する場合、財産分与はどうなるのでしょうか。財産分与とは婚姻期間中に夫婦が協力して築いた財産を離婚時に等分すること。財産には預貯金や不動産などプラスの財産だけでなく、生活のために仕方なく借りた借金や夫婦で共有していた住宅ローン、子どもの教育ローンなどマイナスの財産も含まれます。

一般的にはプラスの財産からマイナスの財産を差し引いて清算することになりますが、マイナスの財産の方が負い場合には分与の対象とはなりません。

滞納し続けると妻名義の財産はどうなる?

いくら旦那名義の借金でも、滞納し続けると妻名義の財産も返済にあてられるのではないかと不安になる人もいるでしょう。しかしたとえ借金を滞納して差し押さえにあっても、差し押さえの対象は旦那名義の財産のみ。妻名義の財産には影響がありません。

旦那が借金を残して死亡したときはどうなる?

旦那が借金を残して死亡した場合、残された家族にどう影響するのでしょうか。基本的に旦那が死亡すると、その財産は妻と子どもに相続権があります。プラスの財産とマイナスの財産どちらも相続の対象となります。夫婦間に子どもがいない場合は、親や兄弟、甥や姪へと相続権が移ります。

亡くなった人に借金があることが分かった場合には、以下のような4つの方法が考えられます。

代わりに借金を返済する

旦那が借金を残して亡くなった場合、代わりに借金を返済するという方法があります。これを「単純承認」といい、プラスの財産もマイナスの財産も相続する方法です。

プラスの財産の範囲で借金を返済

相続の方法として、プラスの財産の範囲内で借金を返済する「限定承認」という方法もあります。相続したプラスの財産の範囲でマイナスの財産を処理できるので、あとに残された人の人生に影響を及ぼす心配がありません。ただし限定承認が認められるためには、次のような条件が必要です。

  • 「被相続人の死亡もしくは自分が相続人だと知った日から3カ月以内」に
  • 「相続人全員」で
  • 裁判所へ「相続の限定承認の申述」の手続きが必要

相続放棄する

初めからすべての財産を放棄する「相続放棄」という方法なら、夫の借金を返済せずに済みます。相続放棄するには、相続を知ってから3カ月以内に家庭裁判所で相続放棄の手続きをしなければなりません。限定承認と違い、全ての相続人の同意を取る必要がないのも特徴。

ただし財産の一部に手を付けてしまうと相続放棄が認められずに単純承認とみなされるので、注意が必要です。また旦那の借金が日常家事債務だったり、妻が保証人になっていたりすると、相続放棄しても返済義務からは逃れられません。

債務整理する

旦那が多額の借金を残して亡くなり、それを代わりに妻が返済しなければならないとき、どうしても返済できない場合は債務整理を視野に入れましょう。まずは夫が亡くなった時点で弁護士に相談し、相続放棄で済むのか、債務整理が必要なのかアドバイスを受けてください。

債務整理の種類ごとに向いている人やメリット・デメリットは、こちらの記事を参考にしましょう。

「債務整理の種類は4つ!メリットデメリット・変わること・向いている人を解説」

まとめ

旦那の借金の返済義務が妻にあるかは、借金の理由や借金の名義、保証人になっているかどうかで変わってきます。旦那に借金があることが分かったら、まず借金の理由や詳細について明らかにし、借金についてどう考えているか問いただしましょう。

以後は旦那に家計を任せず、一緒になって返済計画を立てることが重要。借金癖や依存症が疑われるときは、決して肩代わりしたりせず、根本原因を解決するためカウンセリングに連れて行ってください。もう二度と借金をしないと誓約書を交わしたり、旦那の親族に報告するという方法も再発防止に有効です。

離婚を考えていないものの、借金を返済できそうもないときは、旦那に債務整理をすすめましょう。最適な債務整理方法は、借金および旦那の収入などで異なります。まずは借金問題に詳しい弁護士に相談して、アドバイスを受けることをおすすめします。

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