自己破産による家族への影響|リスクを最小限にする対処法と、内緒にできるかを詳しく解説

自己破産による家族への影響|リスクを最小限にする対処法と、内緒にできるかを詳しく解説
自己破産による家族への影響|リスクを最小限にする対処法と、内緒にできるかを詳しく解説
  • 「自己破産を考えているが、家族への影響が心配…」
  • 「自己破産を家族に内緒で手続きできる?」

自己破産は原則としてすべての借金の返済義務を免除でき、いち早く生活を再建できる強力な手続きです。一方で少なくないデメリットもあります。そこで気になるのが配偶者や親、子どもなど家族への影響です。そこでこちらの記事では、自己破産による家族への影響について詳しく解説していきます。

さらにリスクを最小限にする対処法や、家族に内緒で手続きできるかという点もご紹介。自己破産を検討しているが、家族への影響が心配で躊躇している、なるべく周囲の人に知られずに手続きしたいとお考えの方は、ぜひ参考にしてください。

 

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目次

自己破産による家族への10の影響

自己破産はとくに同居家族にとって少なくない影響を与えます。こちらでは、世帯主が自己破産した場合に生じる家族への影響を10項目に分けて紹介していきます。

マイホームに住み続けられない

自己破産すると高額な財産は処分され、金融機関など債権者への返済に充てられます。自己破産する人名義の不動産(土地・建物・マンション等)がある場合、自己破産に伴う処分は避けられません。とくに持ち家があると、任意売却または競売で処分しなければならず、今まで住んでいた家に住み続けられなくなります。

マイホームに住み続けられる期間は、任意売却や競売が完了するまでの間で、購入者や落札者に所有権が移転された後は速やかに退去しなければなりません。とくに任意売却は、一般的な競売よりも短期間で購入手続きが終了するため、予想した以上に早く退去を求められる可能性がある点に注意してください。

高額な車や財産が処分される

自己破産に伴い、高額な車や財産は処分されます。処分されるかどうかの基準は「処分見込額が20万円を超えるかどうか」です。車の場合は中古車販売業者などに査定を依頼し、処分見込額が20万円を超えるものは処分の対象に。また次のような項目によっても処分対象になるかが判断できます。

初年度登録・車種 処分の有無
初年度登録から7年以上経過 無価値とみなして処分されない
初年度登録から5年以上経過 例外を除き処分されない
電気自動車・ハイブリッド車・排気量2500㏄以上・外国製自動車 初年度登録から5年以上経過していても査定額が20万円を超える場合は処分される

ローン返済中の車やバイク、その他高額な財産は、自己破産の手続きと共に処分される可能性が高いです。というのもローンが完済するまでは、所有権はローン会社にあるためです。破産手続開始決定がなされると、ローン会社によって引きあげられてしまいます。自己破産はすべての借金が手続きの対象となるため、車のローンのみを外して手続きすることはできません。他にも、評価額が20万円を超える次のような動産も処分の対象です。

  • 大型テレビ
  • パソコン
  • スマートフォン
  • 貴金属
  • ブランド品

預貯金や現金が返済に充てられる

20万円以上の預貯金や99万円以上の現金も、債権者への返済に充てられます。ここでいう現金は、次のようなお金を指します。

  • 財布に入っている紙幣や硬貨
  • タンス預金
  • へそくり
  • 親からの入金がある子ども名義の預貯金

子ども名義の預貯金については、どの原資がどこから来ているかによって判断が分かれます。例えば子どもが祖父母や親戚からもらったお年玉などをまとめて預け入れている場合は、子ども自身の財産とみなされて処分の対象から外れます。しかし親の財産から子どもの口座へ入金していた場合は、子ども名義であっても処分の対象に。

他にも次のようなものが自己破産で処分される可能性があります。

  • 有価証券
  • 出資金
  • FXや仮想通貨(暗号資産)の残高
  • 貸付金や売掛金
  • すでに受け取っている慰謝料や養育費

自己破産で処分される・処分されない財産について詳しくは、こちらの記事を参考にしましょう。

「自己破産すると財産はどうなる?処分される・されない財産と財産隠しについて」

ローン・クレジットカードが利用できない

自己破産をすると、その情報が信用情報機関にある個人の信用情報に事故情報として登録されます。いわゆる「ブラックリスト状態」になる訳ですが、ブラックリスト状態になるとローンやクレジットカードが利用できなくなります。自己破産によって事故情報として登録される期間は以下の通りです。

信用情報機関 登録される期間 年数
株式会社シー・アイ・シー(CIC) 契約期間中および契約終了後 5年間
日本信用情報機構(JICC) 契約継続中および契約終了後 5年以内
全国銀行個人情報センター(KSC) 破産手続開始決定等を受けた日から 10年を超えない期間

日本には信用情報機関が3つあり、それぞれで登録機関は異なりますが、3つの機関は独自のネットワークで情報を共有しているため、自己破産後は少なくとも10年間はローンを組めなかったりクレジットカードが使えなくなります。割り切って現金払いで生活するか、ブラック状態でも利用できる支払い方法を利用するようにしましょう。

債務整理をすると載るブラックリストについては、こちらの記事を参考にしてください。

「債務整理するとブラックリストにのる?気になる『ブラックリスト』についてすべてお答えします!」

学資保険・生命保険が解約される

子どものために掛けていた学資保険やいざというときのための生命保険も、自己破産に伴い処分される可能性があります。処分の対象となるのは、積立型の保険で解約返戻金が20万円を超える場合です。子ども名義の学資保険であっても、破産者本人が積み立てているときには処分の対象となります。

保証人になっている家族に返済義務が生じる

住宅ローンをはじめとする借金の連帯保証人が家族になっているときには、主債務者が自己破産すると保証人に返済義務が移ります。今度は保証人が取り立てを受け、一括で全額を支払うように求められます。「どうして一括で支払わなければならないの?」と思われるかもしれませんが、元々の債務者が長期間延滞していたことで分割で支払える権利「期限の利益」が喪失しているためです。

とくに住宅ローンの保証人を配偶者にしているケースや、夫婦の収入を合算してペアローンを組んでいるケースでは、夫がローンを支払えずに自己破産すると、妻も一緒に自己破産せざるを得なくなります。配偶者以外の人が保証人の場合も、多大な迷惑をかけてしまうでしょう。

自己破産と連帯保証人の関係とパターン別の対処法については、こちらの記事を参考にしましょう。

「自己破産すると連帯保証人はどうなる?借金の前と後&パターン別の対処法」

奨学金などの保証人になれない

自己破産するとその情報が個人の信用情報に登録されるため、5~10年間は保証人や連帯保証人になることができません。子どもの進学に伴って奨学金を借りる必要があるときでも、破産者本人が保証人になるのは難しいでしょう。

そもそも保証人とは元々の契約者が返済できなくなったときに、契約者の代わりに返済をする人のこと。過去に借金の延滞や自己破産などの事実があると、信用力が低いと判断されて、別の保証人を立てるか保証会社と契約するように求められます。

賃貸物件を新たに借りられない場合がある

信販系の保証会社との契約が必須な賃貸物件の場合、信用情報がチェックされて審査に落ちる可能性があります。持ち家を手放して引っ越しを余儀なくされてしまった方でも、希望する賃貸物件を借りられない恐れがある点に気をつけてください。また今住んでいる賃貸住宅の更新にも悪影響を及ぼす可能性があるでしょう。

自己破産をきっかけに引っ越しを検討中の方は、保証会社の代わりに連帯保証人をつけて契約できないかを仲介業者に確認してみましょう。また保証会社との契約が必要な場合でも、信販系以外の「独立系」や「協会系(LICC加盟)」と呼ばれる保証会社であれば、信用情報はチェックされないので契約できる可能性があります。事前に仲介業者に確認してみましょう。

引っ越しや旅行に制限が生じる

自己破産の中でも「管財事件」で手続きする場合、破産手続が終わるまでの期間は引っ越しや旅行に制限が生じる可能性があります。自己破産の手続きは借金の内容や借金の経緯、財産の有無などによって「同時廃止」もしくは「管財事件」として扱われます。それぞれの手続きの違いについてはこちらの記事を参考にしてください。

自己破産の種類 概要
同時廃止事件 ・自己破産の申し立てと同時に手続きが終了する

・自己破産申立て時の財産が少なく、借金の経緯や内容についても問題がないと看做された場合に同時廃止事件となる

管財事件 ・自己破産の申し立てから免責許可決定までに、裁判所指定の担当者(破産管財人)によって破産者の借金や財産について詳しい調査がおこなわれる

・破産者の財産が多い場合や、債権者が多い場合など、免責するにあたり詳細な調査が必要とされる場合は管財事件となる

このうち管財事件では、破産管財人によって借金の理由や財産の内容を詳しく調査されます。また随時連絡が取れる場所に居なければならず破産者の所在も管理されます。そのため破産管財人の許可なく、住まいを変更したり、長期間の旅行や海外旅行はできません。

ただし冠婚葬祭などやむを得ない理由による移動は、破産管財人の許可を得れば認められる可能性が高いです。事前に自己破産手続を依頼している弁護士に相談したうえで、必要な申請をおこなってください。

自己破産中の引っ越しについて詳しく知りたい方は、こちらの記事を参考にしましょう。

「自己破産中の引っ越しは許可が必要?破産手続き中や自己破産前後に引っ越す際の注意点を解説」

手続き中は特定の職業・資格が制限を受ける

自己破産の手続きが開始されて免責が決定される一定期間、特定の職業や資格に制限が課されます。制限される期間は早くて3カ月~6カ月間、次のような職業に就いている人は、一時的に制限を受けます。

  • 士業(弁護士・税理士・司法書士・公認会計士・不動産鑑定士など)
  • 公務員(都道府県公安委員会・公正取引委員会・教育委員会の委員および委員長)
  • 団体企業の役員(信用金庫・商工会議所・金融商品取引業)
  • 貸金業者
  • 警備員・警備業者
  • 生命保険募集人・損害保険代理店
  • 宅地建物取引主任者・宅地建物取扱業
  • 旅行業務取扱主任者・旅行業者
  • 廃棄物処理業者

ただし免責が決定されて復権の手続きを行えば、以前のように業務に就けます。自己破産の手続きが終わるまでは、勤務先と相談したうえで一時的な部署異動や休業などの対処を取ってください。

自己破産のデメリットについては、こちらの記事を参考にしてください。

「自己破産のデメリットを状況別に解説!誤解や嘘を解決して最適な選択へ」

自己破産しても家族に影響が出ないこと

自己破産しても家族には影響が出ないこともあります。

独立している家族に直接の影響はない

同居していない家族に関しては、自己破産による直接の影響はないと考えていいでしょう。つまり別居している両親や兄弟、独立している子どもにとってデメリットはほとんどないといえます。自己破産で処分対象になるのは、破産者本人名義の財産に限られ、事故情報として登録されることによるデメリットも限定的に。

ただし破産者の保証人になっている場合は保証人としての義務が生じるほか、破産者名義の実家が亡くなってしまうなどの影響は避けられないでしょう。

生活に必要な財産は残せる

生活に必要な最低限の財産は、自己破産しても手元に残しておけます。上で紹介した通り、現金の場合は99万円未満、預貯金は20万円以下、動産は処分見込み額が20万円以下の物が処分の対象から外れます。これは破産手続き後の生活を保障するために、破産法や民事執行法でも規定されています。具体的には次のような身の回りの品は「差押禁止動産」として、手元に残して置ける可能性が高いです。

  • 家電(テレビ・冷蔵庫・エアコン・掃除機・電子レンジ・洗濯機など)
  • 家具(タンス・ベッド・食器棚・鏡台など)
  • 趣味グッズ(DVD・CD・マンガ・ゲームなど)
  • 生活するのに必要な衣類
  • 暖房器具
  • 調理器具
  • 食器
  • 寝具
  • 食料・燃料(1カ月分相当)
  • 仏壇や位牌
  • 眼鏡・車いす・補聴器など

さらに「差押禁止債権」として、次のような金銭請求権も自己破産による差し押さえの対象から除外できます。

  • 給料債権の3/4(上限33万円)
  • 国民年金や厚生年金
  • 健康保険
  • 確定拠出型年金
  • 確定給付企業年金
  • 退職金共済
  • 失業保険
  • 年金受給権
  • 生活保護受給権

家族名義の財産は処分されない

自己破産で処分の対象になるのは、あくまでも破産者名義の財産に限られます。そのため家族名義の持ち家や車は処分されずに手元に残しておけます。とはいえ家にあるすべての物に持ち主の名前が書いてあるわけでないので、破産者の物ではないのに差し押さえられてしまう可能性も残ります。

また家族名義の財産だとしても、実質的に破産者が購入して管理していると認められると、処分の対象になる可能性も。誰の持ち物か明確にできない財産の場合には、特に注意が必要です。

子どもの進学・就職・結婚に直接の影響がない

自己破産を検討している人の中には、「子どもの進学や就職、結婚などに悪影響を及ぼすのでは?」と躊躇しているケースも少なくありません。しかし保証人になっているなど特別な事情がない限り、子ども自身の就職や進学、結婚には直接の影響を及ぼす心配はありません。それは次のような理由からです。

奨学金は機関保証を利用する

子どもの進学に伴い奨学金を検討している方は、保証人を付けるのではなく機関保証を利用すれば、問題なく奨学金を借りられます。機関保証とは、保証会社が奨学金の返還を保証してくれる制度。毎月受け取る奨学金から保証料として一定額が差し引かれます。そのため手取り金額は減りますが、保証人を付けられない人でも奨学金を借りられます。

戸籍謄本や住民票に登録されない

親が自己破産したという情報は、戸籍謄本や住民票に登録されません。そこから結婚相手やその家族に知られる心配はないでしょう。また親の自己破産が原因で、子どもの就職や結婚に制限がかかることもありません。その点では、直接的な影響はないと考えます。

ただし後になって知ったときに、信用問題に発展したり金銭面での不安を生じさせる可能性はあります。後のトラブルを防ぐためには、家族間での情報共有をして相手方への適切な説明を行った上で、理解を得るようにしてください。

家族の信用情報に傷がつかない

自己破産が原因で、家族の信用情報にまで傷がつくことはありません。今まで通り家族名義のクレジットカードは利用でき、ローンを組んだり分割払いで携帯電話を購入できます。というのも、そもそも契約時に申し込んだ本人以外の信用情報を確認するのは、個人情報保護法違反となります。

ただし自身の収入がない専業主婦の場合、夫の返済能力がチェックされるため、夫が自己破産していると審査に通らない可能性があります。

自己破産が原因で解雇される心配はない

一家の大黒柱が自己破産すると、「それが原因で会社をクビになるのでは?」と心配される方がいるかもしれません。しかし単に自己破産だけを理由にして、会社が従業員をクビにすることはできません。労働契約法第16条によると、従業員を解雇するためには「客観的に合理的な理由および社会通念上相当であると認められること」が必要だと定めています。

自己破産はあくまでも個人としての問題であり、業務に直接の影響を及ぼさない限りは、一方的に解雇できません。また転職時の面接では、自己破産の事実を伝える義務はなく、自己破産後はほとんどの職種で制限を受けることはないでしょう。

公務員が自己破産するとクビになるのでは?と心配な方は、こちらの記事を参考にしてください。

「公務員が自己破産するとクビになる?バレるケースとバレない対処法を解説」

家族への影響・リスクを最小限にする対処法

自己破産による家族への影響やリスクを最小限にするには、次のような対処法を実践していきましょう。

自己破産のデメリット・リスクについてよく調べる

自己破産を検討した時点で、自己破産のデメリットやリスクについてよく調べておいてください。事前に知ることで、影響を最小限に抑える対処ができるように、また家族にも伝えることで心の準備ができます。ここで自己破産のデメリットについて整理しておきましょう。こちらは自己破産の主なデメリットと、家族への影響を一覧にしたものです。

自己破産のデメリット 家族への影響
財産を処分される
  • マイホームに住み続けられなくなる
  • 破産者名義の車が処分される
  • 一定以上の現金や預貯金が処分される
  • 解約返戻金のある学資保険や生命保険が解約になる
ブラックリスト状態になる
  • 破産者名義のクレジットカードの家族カードが利用できない
  • 自分でローンや分割払いを契約できない未成年は現金支払いとなる
  • 奨学金の保証人になってもらえない
  • 保証会社との契約が必要な賃貸物件を借りられない
保証人に返済義務が移る
  • 家族が保証人になっている場合、一括請求される
  • 一括で支払えないと家族も自己破産せざるを得ない
資格・職業の制限がある 一定期間休業となると給与が入らない可能性がある
免責不許可事由があると免責できない
  • 自己破産できないと借金をゼロにできない
  • 金融機関からの取り立てが止まない
  • 最終的に強制執行となる

自己破産以外の債務整理を検討する

法律に基づいて借金問題を解決する方法には、自己破産以外にも「任意整理」や「個人再生」といった手続きがあります。自己破産に伴うデメリットや家族への影響を避けたいというときには、自己破産以外の方法を検討してみてはいかがでしょうか。任意整理や個人再生は、自己破産ほど借金の減額効果はありませんが、財産を手放さずに済むなど家族への影響が少ない点が大きなメリットに。

例えば任意整理では、債権者との直接交渉で利息や遅延損害金の減額を目指す手続きで、交渉する相手を自分で選べます。保証人が付いている借金や住宅ローン、車のローンなどを除外できるので、家族への影響を最小限にできます。

また個人再生では「住宅ローン特則(住宅資金特別条項)」を利用することで、今まで通りローンを払い続ける代わりに、マイホームに住み続けられます。住宅ローン以外の借金を大幅減額できる点も、個人再生のメリットの一つです。持ち家を手放さずにすむので、引っ越しを伴う家族の生活環境の変化といったデメリットを避けられます。

債務整理の種類ごとのメリット・デメリットについては、こちらの記事を参考にしてください。

「債務整理したらどうなる?デメリットや影響を把握して、後悔しない借金解決方法を!」

代替手段がないか調べる

日常的に家族カードで買い物をしている場合は、信用情報の審査がいらないキャッシュレス決済の準備をしておくと安心です。自己破産でクレジットカードが使えなくなり、家族カードが使用できなくなっても、現金払い以外の方法で買い物が可能です。またネットショッピングをする場合にもおすすめです。具体的には次のようなキャッシュレス決済が自己破産後も利用できます。

キャッシュレス決済の種類 内容
デビットカード
  • 店頭で利用した金額を、あらかじめ紐づけしていた銀行口座から直接引き落とす仕組みのキャッシュレス決済
  • クレジットカードと似たデザインが多く違和感なく使える
  • 銀行口座の残高が利用可能額になるため、残高の管理に注意する
プリペイドカード
  • 前払い式のクレジットカード
  • 前もってカードに残高をチャージしておけば、その金額分だけ買い物できる
  • 国際カードブランド系カード(ISA・JCB・Mastercardなど)・交通系カード(PASMO・Suicaなど)・流通系カード(nanaco・WAON・楽天Edyなど)の種類がある
キャリア決済
  • 携帯電話の利用料金と一緒に、購入した商品の代金を支払うサービス
  • 上限金額が最大10万円と低めに設定されている
  • ドコモの「d払い」、auの「auかんたん決済」、ソフトバンクの「ソフトバンクまとめて支払い」などの種類がある
QRコード決済
  • スマートフォンにアプリをダウンロードして、QRコードを読み取って決済を行うサービス
  • 事前のチャージや銀行口座との紐づけにより利用可能
  • PayPay・LINE Pay・楽天ペイ・メルペイなどがある

クレジットカードに紐づいているETCカードも、借金の延滞や自己破産によって利用できなくなります。そのようなときには「ETCパーソナルカード(パソカ)」の利用がおすすめ。パソカはNEXCO東日本・中日本・西日本など計6社が共同で発行しているカードで、あらかじめ支払った保証金をの範囲内でETCカードとして利用できます。ただし次のような点に注意して使用しましょう。

  • 年会費が1,257円(税込)かかる
  • デポジット(保証金)は最低2万円から
  • 利用限度額はデポジット金額のの80%まで

財産・債権は隠さず申告

破産者が所有する財産や借金をしている先(債権者)は隠すことなく裁判所に申告してください。家族に影響が出るからと故意に財産を隠すと「財産隠し」とみなされます。また迷惑をかけたくないからと家族からの借金を債権者一覧から除外すると、「債権者隠し」と判断されます。

自己破産の手続き途中で申告内容の不正が発覚すると破産管財人による厳しい調査が行われ、手続きの進行が遅れます。破産者本人はもちろん、家族にも負担や精神的ストレスがかかってしまうでしょう。また財産隠しや債権者隠しが悪質だとみなされると、「免責不許可事由」と判断されて自己破産しても免責が受けられなくなってしまいます。

自己破産で財産隠しをするとどうなるかについて詳しくは、こちらの記事を参考にしましょう。

「自己破産で財産隠しがバレるとどうなる?主な手口やバレる理由、対処法を教えます」

離婚は自己破産が終わってから

自己破産による家族への影響を心配して、離婚を考える人がいるかもしれません。また借金を繰り返す配偶者に愛想をつかして、離婚のタイミングを見計らっている人もいるでしょう。そのようなときには、離婚と自己破産のタイミングが重要になります。

自己破産の手続き前、もしくは手続き中に離婚すると、財産分与が財産隠しとみなされて自己破産が認められなくなる可能性があります。財産分与とは、夫婦が結婚期間中に協力して形成した財産を離婚時に分配する手続きのこと。しかし財産分与と称して、不動産などの名義を破産者から配偶者に書き換えるというケースが見受けられます。これが財産隠しと裁判所に判断されてしまう可能性は否定できません。余計な疑惑を持たれないためにも、離婚は自己破産の手続きがすべて終わってからにすべきでしょう。

妻だけ自己破産したときの夫や家族への影響は、こちらの記事を参考にしましょう。

「妻だけ自己破産できる?夫や家族への影響と後悔しないために手続き前に考えるべきこととは」

手続き後は家族からの借金のみを返済しない

自己破産を弁護士に相談した時点から、家族からの借金には返済しないように注意してください。自己破産では全ての債権者を平等に扱わなければならないという決まりがあり、たとえ相手が家族であっても一部の債権者にのみ返済してしまうと、免責不許可事由の「偏頗弁済(へんぱべんさい)」に当たる可能性があります。

自己破産をする人の中には、金融機関からだけでなく家族や知人からも借金しているという方が少なくありません。しかし迷惑をかけたくないからという理由から、自己破産手続き後も返済を続けていると、偏頗弁済とみなされて免責が認められなくなります。そればかりか返済自体がなかったものと判断されて、家族や知人に裁判所から請求が行く可能性も。少なくとも弁護士に相談した後は、一部の借金のみ返済しないように気を付けてください。

偏頗弁済がバレるとどうなるかについては、こちらの記事を参考にしてください。

「偏頗弁済はバレる?個人再生・自己破産でやりがちな例とバレた後で起こること、回避術とは」

自己破産後は新たな借金を作らない

自己破産後は、自分のお金の使い方や生活状況を改めて再び借金を作らないように気を付けてください。というのも破産法では、一度自己破産をすると少なくとも7年は再度免責許可の決定を受けることができません。返済できないからまた自己破産したいと思っても、自己破産という手段が取れなくなります。

自己破産後は自身の生活やお金の使い方を見つめ直し、収入以上の散財はしない、他の収入源を確保する、支出を見直すなどの工夫が必要です。

自己破産後の生活の仕方や周囲への影響についてはこちらの記事を参考にしてください。

「自己破産後の人生は真っ暗?できること・できないことと周囲への影響について」

債務整理に詳しい弁護士に相談・依頼する

自己破産による家族への影響を最小限にするためには、債務整理に詳しい弁護士に相談のうえ依頼するようにしましょう。あなたの借金や収入の内容によっては、自己破産以外の手段が取れる可能性も。自己破産を選ばざるを得ないケースでも、家族への影響を最小限におさえるためのアドバイスを受けられるでしょう。

早めに弁護士に債務整理を依頼できれば、即時に債権者からの取り立てや督促をストップできます。自分や家族の精神的なストレスを軽減できます。また弁護士に依頼することで、自己破産にかかる費用や期間を圧縮できるというメリットも。まずは無料相談を利用して、安心して依頼できる弁護士を見つけましょう。

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自己破産を家族に内緒にできる?

自己破産による影響を考えて「家族に内緒で手続きできないか」という人もいるでしょう。では家族に内緒で自己破産することはできるのでしょうか?

同居家族に内緒にするのは不可能

同居している家族に内緒で自己破産するのは、不可能と考えた方がいいかもしれません。というのも家や車を処分されたりクレジットカードが使えなくなることで、家族にバレる可能性が高いため。他にも自宅に裁判所や債権者からの郵便物が届いて、自己破産していることがバレる恐れがあります。

また破産手続きでは、家計を同一にする家族の収入を示す書類や通帳のコピー、世帯単位の家計簿などを裁判所に提出しなければなりません。そのような書類は家族に黙って集めるのは難しく、「なぜそのような書類が必要か」を尋ねられたとき、自己破産について内緒にしておくのは不可能です。

債務整理に必要な書類と流れについては、こちらの記事を参考にしましょう。

「債務整理の流れと必要書類 | 期間や手続きの注意点も解説」

家族に内緒にできるケース

しかし家族に内緒にできるケースもあります。次のような家族には、自己破産について内緒にしたまま手続きを進められるかもしれません。

一人暮らし

他の家族と離れて一人暮らししている場合には、自己破産後の生活状況の変化を知られにくく、郵便物などで自己破産について知る可能性が低いため、秘密にできる可能性があります。別居の家族のもとに裁判所から連絡が行くことがなく、裁判所に提出する書類も本人のもののみで済みます。

ただし他の家族からお金を借りているような場合は例外です。貸している家族は債権者の一人と見なされて、裁判所から書面が届くため、自己破産していることはバレてしまうでしょう。

同居しているが生計は別

一つの家に一緒に暮らしているものの、そちらにも収入があり家計を完全に別にしているときには、家族にバレずに済む可能性があります。裁判所に提出する書類は産者本人のものだけで済み、他の家族に関する書類は必要ありません。ただし裁判所からの書類や弁護士からの電話が自宅に来ると、バレてしまう可能性が。絶対にバレたくないという方は気を付けてください。

「官報」で周囲に知られる可能性は?

自己破産をすると、国が発行する「官報」という機関誌に破産の情報が掲載されます。基本的に休日を除く平日は毎日発行されていて、主に次のような内容が掲載されています。

公文 政府や各省庁が交付する法律・政令・条約・省令・規則・告示
公告 官公庁・地方公共団体・裁判所・特殊法人・会社が公告する情報

公告には裁判所による内容も含まれ、相続や公示催告、失踪や破産・再生・特別清算に関する情報が記載されています。自己破産は裁判所を通して行われる手続きのため、裁判所広告として官報に載せられるという訳です。

官報に載る内容

では自己破産した場合、どのような内容が官報に載るのでしょうか。こちらは同時廃止で自己破産して開始決定が出た時点の掲載内容となります。

掲載される内容 具体的な表示
事件番号 令和○○年(フ)第△△△号
破産者の住所 住所が記載される
破産者の氏名 債務者 ○○ ○○(旧姓△△)
決定年月日時 令和○○年○月○日午後○時
主文 債務者について破産手続きを開始する。
本件破産手続きを廃止する。
理由の主旨 破産財産をもって破産手続の費用を支弁するのに不足する。
免責意見申述期間 令和○○年○月○日まで
免責審尋期日 令和○○年○月○日午前○時○分
裁判所名 ○○裁判所○○部(裁判所によって変わる)

官報に載るタイミング

官報に載るタイミングは破産手続きの流れによって異なるものの、主に次の3つのタイミングで掲載されます。

破産手続開始決定時 裁判所に自己破産の申し立てをした後、裁判所が破産手続きの開始の決定を下し、その1~2週間後の官報に掲載される
破産手続終廃止(終結)決定時 管財事件で手続きした場合、財産調査や債権者への分配、面積調査などを行った後に裁判所が破産手続廃止(終結)の決定をした後で官報に掲載される

同時廃止の場合は、破産手続き開始決定と同じタイミングで掲載される

免責許可決定時 裁判所の判断で免責許可が出た時点で官報に掲載される

いつ官報に掲載されるについては、破産者本人に事前に通知されません。したがって自分の情報がいつ載るかを調べるのは難しいでしょう。

日常的に閲覧するのは限られた一部

官報は全国48か所の官報販売所で紙媒体で購入するほか、独立行政法人国立印刷局が公開しているインターネット官報や、有料の官報情報検索サービスを利用して閲覧可能です。ただ一般の人が気軽に官報を閲覧できるという訳ではなく、日常的に官報を見るのは次のような職業の人に限られます。

  • 金融機関(銀行・消費者金融)
  • 信用情報機関
  • 不動産会社(破産者の住宅を売買するような業者)
  • 警備会社
  • 保険会社
  • 公務員(税務署・税金関係の部署)
  • 旧国営企業(JR・日本郵政)
  • 闇金業者
  • 名簿業者

家族や知人、友人が上記のような職業に就いていない限り、官報から自己破産のことを知られる心配はないでしょう。

まとめ

自己破産によるデメリットで同居家族には少なくない影響が出ます。高額な不動産や車は処分の対象になり、ブラックリスト状態になることのデメリットも生じます。管財事件で手続きする場合には、移動の制限や郵便物の転送によって家族に影響が生じることも。一方で家族の信用情報や家族名義の財産、子どもの就職や結婚には直接影響が及びません。

家族への影響を少なくするためには、事前にリスクやデメリットについてしっかりと把握して、代替え手段を考えておくといいでしょう。偏波弁済や財産隠しなど免責不許可事由にあたる行為は厳禁です。また離婚は自己破産の手続きが終わってからにして、自己破産後は新たな借金を作らないように気を付けましょう。自己破産に関して、同居家族に内緒にするのは現実的に難しいです。

家族への影響を最小限にするためにも、債務整理に詳しい弁護士に相談・依頼するのがおすすめ。「少額管財」や「即日面接制度」など、弁護士が代理人についているからこそ利用できる制度があります。また心配なことや家族に配慮してほしいことなどを事前に相談できれば、有益なアドバイスが受けられるでしょう。

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