借金救済制度は本当か?詳しい手続きの流れとメリット・デメリット、費用の相場について徹底解説

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  • 「国が認めた借金救済制度があるってホント?」
  • 「借金救済制度にかかる費用が知りたい」

インターネットで借金について調べていると、「借金救済制度」についての内容が出てくることがあります。ではこの制度は本当に信じていいのでしょうか?こちらの記事では、借金救済制度について制度の内容やそれぞれの手続きの内容、どのように救済してくれるのかという点を中心に解説していきます。

実際にこの制度を利用する上で、ポイントになる点や費用の相場も紹介するので参考にしてください。はなから「怪しい」と決めつけず、メリット・デメリットをよく理解したうえで自分に合う方法がないか検討してみましょう。

 

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借金救済制度とはどんな制度?

では借金救済制度はどのような制度で、本当に安心して利用できるのでしょうか?

債務整理・過払い金返還請求のこと

一般的に言われる借金救済制度とは、債務整理や過払い金返還請求のことを指します。それぞれの手続きの内容や条件についてはこちらを参考にしてください。

債務整理とは

債務整理には、任意整理・個人再生・自己破産・特定調停の4つの種類があります。それぞれの特長や借金の減免割合についてはこちらです。

任意整理 債権者と直接交渉して借金の減額を認めてもらう手続き
個人再生 裁判所に申し立てて再計画案を認めてもらうことで借金の総額を1/5~1/10に減額できる手続き
自己破産 裁判所に免責許可の申立てを行い、返済不能だと認めてもらうことでほぼすべての借金の返済義務を免除できる手続き
特定調停 専門家に依頼せず裁判所が仲介する形で、債権者と債務者が直接交渉して減額を認めてもらう手続き

詳しい手続きの内容や条件、手順については次項で詳しく解説していきます。

過払い金返還請求とは

過払い金返還請求は過去に支払った利息を戻してもらうための手続き。返還された利息は現在返済中の借金に充当できるので、借金問題の解決が期待できます。対象者は2010年6月以前に消費者金融のカードローンやクレジットカードのキャッシングを利用していて、利息制限法の上限金利である年利15~20%以上の利息を支払っていた方。

最終取引(返済)日から10年で時効となるため、時効が到来していないことも条件となります。弁護士などの専門家に依頼したうえで取引履歴を取り寄せ、引き直し計算をして初めて過払い金が発生しているかを判断できます。その後は債権者との任意の交渉や裁判手続きで過払い金を回収するのが一般的な流れです。

「借金救済制度」は法律用語ではない

借金救済制度というのは、厳密にいうと正式な手続きの名称ではありません。また法律や公的制度に「借金救済制度」という言葉は登場しません。あくまでも任意整理や過払い金返還請求を総称する意味で、司法書士事務所や弁護士事務所が広告の中で使用しているのが通常です。

「国が認めた」って本当?

借金救済制度の前に「国が認めた」という文言が付いていることがあります。借金救済制度のうち個人再生は民事再生法、自己破産は破産法、特定調停は特定調停法(特定債務等の調整の促進のための特定調停に関する法律)という法律に基づいて行われるため「国が認めた」と判断できる可能性があります。

一方で任意整理や過払い金返還請求は、債権者との任意の交渉によって合意を目指す手続きのため、国が積極的に承認している手続きではありません。国が認めたとするには、少し無理があるかもしれません。

国の借金救済制度は信用できるのか知りたい方は、こちらの記事を参考にしてください。

「国の「借金救済制度」は信頼できる?債務整理の特徴と依頼手順、その他の解決方法を解説」

債務整理を利用している人の割合

裁判所が公表している司法統計によると、2024年(令和6年)の申立件数は、個人再生が10,524件、自己破産が85,115件という結果となっています。個人再生は2019年の13,594件をピークに減少傾向にありますが、自己破産は依然として増加の一途です。

任意整理や過払い金返還請求は裁判所を通さない手続きのため、正確な利用人数は明らかになっていないものの、トータルで見ると年間300~400万件ほど利用されていると考えられます。

なんだか怪しいけど大丈夫?

借金救済制度は特定の制度を示す法律用語でなく誇張された表現ともいえるため、「なんだか怪しい…」と思われる方もいるかもしれません。しかし過払い金返還請求や債務整理自体は決して怪しい手続きなどではないのでご安心を。政府広報オンライン「キャッシングやローン返済でお困りのかたへ 借金問題は解決できます。まずは相談を!」でも、過払い金返還請求を含めた債務整理は借金問題解決に有効だとして推奨しています。

ただし債務整理にはメリットだけでなくデメリットやリスクがあります。加えて本当に債務整理をした方が良いかや、どのような方法を選択すべきかは、借金の状況や収入・資産の多寡などによって個々のケースで異なります。本当に借金問題を解決したい方は、弁護士などの専門家に相談したうえでアドバイスを求めるようにしましょう。

対象となる借金の種類

債務整理や過払い金返還請求の対象となる借金の種類はこちらです。

債務整理 過払い金返還請求
  • 消費者金融からの借入・ローン
  • 銀行や信用金庫からの借入・ローン
  • 個人からの借金
  • クレジットカードのキャッシング・ショッピングの支払い(リボ払い)
  • カードローン
  • スマホなどの分割払い
  • 奨学金
  • 消費者金融からの借入・ローン
  • クレジットカードのキャッシング

ただし以下のようなものは、債務整理の対象外となります。

  • 税金
  • 社会保険料(年金・健康保険・介護保険・雇用保険など)
  • 下水道料金
  • 重過失の損害賠償請求権
  • 養育費
  • 慰謝料(悪質性の高いもの)
  • 婚姻費用
  • 罰金
  • 科料
  • 従業員への給与

誇大広告には要注意

借金救済制度をうたう広告の中には「借金がゼロになる」「大幅減額できます」などのメリットばかりを誇張して、デメリットを全く説明しようとしないものもあります。また一部の事務所では、債務整理をすべきではない人に対して債務整理を無理に勧めたり、自己破産を選ぶべき人に任意整理するように勧誘するなどというケースが散見されます。

実際に弁護士会でも「誤解を生む弁護士広告にご注意ください」という注意喚起を行っています。専門家がおすすめするからといえ安易に飛びつかず、自分でもきちんとデメリットやリスクを理解したうえで手続きを選択するようにしましょう。

債務整理以外の借金救済制度はある?

債務整理以外の借金救済制度として考えられるのは、国や自治体が行っている公的支援・貸付制度です。国からお金を借りることで、生活費の足しにしたり家を借りたりする助けになります。様々な用途に利用できる制度として「生活福祉資金貸付制度」があります。

こちらは低所得者世帯や障害者世帯、高齢者世帯が安定した生活を送れるよう、必要な相談や貸付を行う公的制度。主に以下の4つの種類があります。

制度の種類 支援の内容
総合支援資金 生活支援費:生活再建までに必要な生活費用

住宅入居費:敷金や礼金など賃貸契約を結ぶために必要な費用

一時生活再建費:転職・就職のための技能習得や債務整理に必要な費用

福祉資金 福祉費:生業経費・病気療養費・住宅の増改築やリフォーム費用・福祉用具の購入費・介護サービスや障害者サービスを受けるのに必要な経費

緊急小口資金:緊急かつ一時的に生計の維持が困難になったときに貸し付ける少額の費用

教育支援資金 教育支援費:低所得者世帯の子どもが高校・高専・大学などに進むために必要な経費

就学支度費:低所得者世帯の子どもが高校・高専・大学などへ入学する際に必要な経費

不動産担保型生活資金 不動産担保型生活資金:低所得の高齢者世帯に居住用不動産を担保として貸し付ける生活資金

要保護世帯向け不動産担保型生活資金:要保護の高齢者世帯に居住用不動産を担保として貸し付ける生活資金

窓口はお住いの自治体の社会福祉協議会です。

債務整理・過払い金返還請求の仕組みと手続きの流れ

こちらでは債務整理や過払い金返還請求の仕組み、手続きの流れについて詳しく解説していきます。

任意整理

任意整理は債権者と交渉して、利息や遅延損害金の減額、支払期間の延長を求める手続き。減額後は原則3年、最長で5年かけて完済を目指します。安定した収入がある方や利息の支払いが負担に感じている方、周囲に知られずに手続きしたい方に向いています。任意整理のメリットは以下の通りです。

  • 債権者からの督促や返済の要求がなくなる
  • 借金の返済をストップできる
  • 今後支払う利息分がカットできる
  • 保証人に迷惑をかけない
  • 手続きに手間や時間がかからない
  • 整理の対象となる借金を選べる
  • 職業や資格の制限がない
  • 財産(住宅・車など)の没収を防げる
  • 勤め先や家族に知られる可能性が低い

任意整理の手続きは次のような流れで進めていきます。

  1. 弁護士に相談、依頼する
  2. 弁護士が債権者へ受任通知を発送
  3. 債権者から取引履歴を取り寄せる
  4. 引き直し計算をして過払い金の有無を確認する
  5. 債権者と減額交渉
  6. 合意書作成
  7. 本人による弁済開始

任意整理の手続きにかかる期間は、3~6カ月前後。債権者の数が多いほど、手続きに時間がかかります。

任意整理の流れと必要書類について知りたい方は、こちらの記事を参考にしましょう。

「任意整理の流れと必要書類を徹底解説!手続き期間や書類の準備方法とは?」

個人再生

個人再生は借金総額に応じて、最大で1/10に減額できる手続き。最低弁済額基準による手続き後の最低弁済額はこちらです。

借金の総額 最低弁済額
100万円未満 全額
100万円~500万円未満 100万円
500万円~1500万円未満 借金総額の1/5
1500万円~3000万円未満 300万円
3000万円~5000万円未満 借金総額の1/10

個人再生には次のようなメリットが期待できます。

  • 債権者からの督促や取り立てが止む
  • 借金を大幅に減額できる
  • ローン返済中のマイホームを残せる
  • 借金の原因を問われない
  • 資格や職業に制限がかからない

個人再生の手続きの流れは以下の通りです。

  1. 弁護士に相談、依頼
  2. 弁護士が債権者へ受任通知を送付
  3. 債権や財産の調査
  4. 申立て準備
  5. 裁判所へ申立て
  6. 個人再生手続開始決定
  7. 債権届出期間・異議申述期間
  8. 再生計画案を提出
  9. 裁判所による再生計画認可決定
  10. 申立人による弁済開始

個人再生の場合は、裁判所や弁護士に依頼するかどうかで裁判所への出頭回数が変わってきます。一般的に個人再生にかかる期間は6~12カ月ほどです。

個人再生の流れと期間について詳しくは、こちらの記事を参考にしてください。

「個人再生にかかる期間はどれくらい?申立から再生手続開始決定、返済までの流れと注意点」

自己破産

自己破産は債務整理の中で最も強力な借金解決方法で、返済能力がない方でも利用できる最終手段。次のようなメリットがあります。

  • 借金をすべてゼロにできる
  • 早期に人生を立て直せる
  • 手続き後は収入のすべてを自由に使える

自己破産には、大きく分けて同時廃止と管財事件の2種類があります。それぞれで手続きの流れが次のように異なります。

同時廃止 管財事件
  1. 弁護士に相談、依頼
  2. 弁護士が債権者へ受任通知を発送
  3. 債権や財産の調査
  4. 申立て準備
  5. 裁判所へ自己破産の申し立て
  6. 自己破産手続の開始決定
  7. 免責審尋
  8. 免責許可決定
  1. 弁護士に相談、依頼
  2. 弁護士が債権者へ受任通知を発送
  3. 債権や財産の調査
  4. 申立て準備
  5. 裁判所へ自己破産の申立て
  6. 自己破産手続の開始決定
  7. 破産管財人と面談・引き継ぎ
  8. 破産管財人による財産の換価手続きなど
  9. 債権者集会
  10. 配当手続き
  11. 裁判所による終結決定・免責決定

自己破産にかかる時間は、同時廃止で3~6カ月、管財事件で6~12カ月です。なお裁判所によっては、弁護士の有無に応じて管財事件を少額管財と通常管財に分けるところもあります。

自己破産と個人再生の違い、手続き方法については、こちらの記事を参考にしましょう。

「個人再生と自己破産の違いとは?手続き・条件の比較や切り替え方法を教えます!」

特定調停

特定調停は、任意整理と似たような交渉を弁護士に依頼せず裁判所を介して本人が行う手続き。主なメリットはこちらです。

  • 自分一人で手続きできる
  • 費用を抑えられる
  • 手続きする債務を選べる
  • 直接債権者と交渉せずに済む
  • 督促をストップできる
  • 信用情報への影響が少ない

特定調停の手続きの流れは、以下の通りです。

  1. 特定調停の相談
  2. 特定調停申立書の作成
  3. 裁判所に申立書を提出
  4. 債権者への通知
  5. 調停期日当日
  6. 調停終了
  7. 調停成立・不成立

申立から成立まで通常で2カ月ほどの期間がかかります。ただし2回目の調停期日で結論が出ないと、6カ月程度かかるケースもあります。

特定調停のメリットや手続きの流れについては、こちらの記事を参考にしましょう。

「特定調停のデメリットとメリット|他の債務整理との違いを知り、本当に有効な借金解決方法を知ろう」

過払い金返還請求

過払い金返還請求は、過去に払い過ぎていた利息を戻してもらう手続き。請求権には時効があるので、昔の借金について過払い金の返還請求がしたい方は、早めに過払い金の有無を調べてもらいましょう。過払い金返還請求のメリットはこちらです。

  • 返還された過払い金は借金返済に充てられる
  • 完済できれば信用情報への影響が少ない
  • 専門家に依頼することで手間を軽減できる

過払い金請求の流れはこちらです。

  1. 弁護士に相談、依頼
  2. 弁護士が貸金業者へ受任通知を送付
  3. 取引履歴を取り寄せる
  4. 引き直し計算
  5. 貸金業者へ過払い金返還請求
  6. 合意書の締結
  7. 過払い金の返還

個人でも過払い金返還請求は可能ですが、高額になる程交渉が難航して裁判に発展する可能性が高いでしょう。初めから専門家に依頼した方がスムーズに手続きを進められます。

過払い金返還請求が住宅ローンの審査に影響するか知りたい方は、こちらの記事を参考にしてください。

「過払い金請求は住宅ローン審査に影響する?確認方法や注意点を解説」

借金救済制度のデメリット

借金救済制度には、合法的に借金を減額・免除できるというメリットがある一方で、次のようなデメリットもあります。共通するデメリットだけでなく、手続きの種類ごとに生じるデメリットをよく理解したうえで、適切な方法を選択することが後悔しないポイントです。

一定期間ブラックリスト状態になる

債務整理をすると一定期間ブラックリスト状態になります。ブラックリスト状態というのは、信用情報機関にある個人の信用情報に事故情報として登録されることを指します。日本には加盟金融機関別に3つの信用情報機関があり、ブラックリスト状態になる期間は手続きの種類や信用情報機関ごとに異なります。こちらは手続きの種類別の事故情報登録機関です。

信用情報機関 任意整理 個人再生 自己破産 特定調停
CIC 5年 5年 5年 5年
JICC 5年 延滞の記録期間による 5年 5年
KSC(全国銀行協会) 延滞の記録期間による 10年 10年 5年

上記の期間内は、次のような金融取引ができなくなります。

  • クレジットカードの新規作成・継続使用
  • ローンやキャッシング
  • スマホなどの分割払い
  • 奨学金等の保証人
  • 一部の賃貸物件の契約

過払い金返還請求の場合、戻ってきた過払い金で残債をすべて返済できた場合は事故情報として登録されません。ただし過払い金を充当しても借金が残った場合は、任意整理として処理されて事故情報として登録されるので注意が必要です。

ブラックリストがいつ消えるかについては、こちらの記事を参考にしましょう。

「ブラックリストはいつ消える?消し方は?個人信用情報をきれいにする方法」

周囲に知られる可能性がある

債務整理前後では、次のような理由で家族や会社に知られる可能性があります。

家族バレ 会社バレ
裁判所や弁護士事務所から郵便物が届く

住宅ローンや車のローンが手続きの対象となり、担保や抵当権の対象となっているものが処分される

保証人に返済義務が移る

自己破産で特定の職業・資格が制限されるため、一定期間配置転換や休職の必要がある

借金延滞で給料が差し押さえられる

債務整理の種類に応じたバレる可能性とその理由は、こちらの通りです。

債務整理の種類 バレる可能性 理由
任意整理 低い
  • 裁判所を通さないため、官報に掲載されない
  • 弁護士に依頼すれば自宅や職場に通知が届くことがない
  • 住宅ローンや車のローンを除外できる
  • 保証人のいる借金を除外できる
個人再生 中~高い
  • 官報に掲載される
  • 裁判所から郵便物が届く
  • 減額した分は保証人に返済義務が移る
  • 「住宅ローン特則」を利用して家に住み続けられる
自己破産 高い
  • 官報に掲載される
  • 裁判所から郵便物が届く
  • 家や車が処分される
  • 手続き中は特定の職業・資格が制限される
  • 免責できた借金の返済義務が保証人に移る
  • 移動の制限がある(管財事件)
  • 郵便物が破産管財人に転送される(管財事件)
特定調停 高い
  • 裁判所からの書類が自宅に届く
  • 平日日中に裁判所に行かなければならない
  • 保証人減額した分は保証人に返済義務が移る
  • 調停後の返済を延滞すると給与が差し押さえされる

個人再生や自己破産の場合、対象の借金を選べないので家族にバレる可能性が高いです。また特定調停は全ての手続きを自分でしなければならないため、家族にバレる可能性があります。家族バレを阻止したい方は任意整理を選択した上で、依頼した弁護士に配慮を求めるといいでしょう。

借金を延滞し続けていると給与が差し押さえの対象となり、高い確率で会社にバレてしまいます。そうならないためにも早めの相談、対処が必須となります。

人に整理をバレずに手続きしたい方は、こちらの記事を参考にしてください。

「任意整理をバレずに手続きしたい方必見!原因と対処法を知って賢く借金を減額」

ローン返済中のものを取り上げられる可能性がある

上で少し触れたとおり、債務整理の種類によってはローン返済中の車や住宅を引きあげられる可能性があります。手続きの種類ごとのリスクは以下の通りです。

債務整理の種類 引きあげられるリスク 理由
任意整理 低い 住宅ローンや車のローンを手続き対象から除外できる
個人再生 「住宅資金特別条項(住宅ローン特則)」を利用して家に住み続けられる

ローン返済中の車は引き上げられる可能性が高い

自己破産 高い 不動産は処分されて借金返済に充てられる

ローン返済中の車は引き上げられる可能性が高い

特定調停 低い 住宅ローンや車のローンを手続き対象から除外できる

個人再生や自己破産は基本的にすべての借金が手続きの対象となるので、住宅ローンや車のローンも整理の対象に。ただし個人再生の住宅ローン特則を利用できれば、今まで通り返済を継続することでマイホームを手放さずに済みます。

個人再生で住宅ローンはどうなるかについては、こちらの記事を参考にしましょう。

「個人再生で住宅ローンはどうなる?特則適用の条件・巻き戻し・手続き後のローンについて」

手続きの種類別デメリット

こちらでは手続きの種類別デメリットを紹介していきます。

任意整理
  • 信用情報機関に事故情報として登録される
  • 希望通りの減額にならない可能性がある
  • 債権者が同意しないと手続きできない
  • 大幅な減額はできない
  • 同じ債権者からは借り入れできない
個人再生
  • 信用情報機関に事故情報として登録される
  • 返済しなければならない借金が残る
  • 収入などに条件がある
  • 官報に公告される
  • 費用や時間がかかる
  • 連帯保証人に返済の義務が移る
自己破産
  • 信用情報機関に事故情報として登録される
  • 官報に公告される
  • 一定上の財産は処分される
  • 連帯保証人に返済の義務が残る
  • 手続き期間中は特定の職業・資格に制限がある
  • 免責が許可されない「免責不許可事由」がある
  • 周囲に知られる可能性が高い
  • 手続き期間中は郵便物が自宅以外に転送される(管財事件)
  • 移動や宿泊を伴う旅行に制限がある(管財事件)
特定調停
  • 自分で書類作成をしなければならない
  • 平日に裁判所に行く必要がある
  • 督促がストップするまで時間がかかる
  • 周囲に知られる恐れがある
  • 過払い金請求は別途必要
  • 調停が失敗するリスクがある
  • 有利な条件で合意できるとは限らない
  • 返済を怠るとすぐに強制執行を受ける
  • 成功率が低い
  • 時間やお金が無駄になる可能性
過払い金返還請求
  • 過払い金を充当しても借金が残るときは信用情報機関に事故情報として登録される
  • 請求には10年の時効がある
  • 手続きした業者から借入ができなくなる
  • 費用や手間がかかる

それぞれの手続きで異なるデメリットがあります。借金減免の効果と天秤にかけ、これらのデメリットを許容できるか、影響を少なくできる対策があるかなどを検討しながら最適な方法を選択してください。

特定調停のメリット・デメリットについては、こちらの記事を参考にしてください。

「特定調停のデメリットとメリット|他の債務整理との違いを知り、本当に有効な借金解決方法を知ろう」

借金救済制度の費用相場

こちらでは借金救済制度にかかる費用の相場を解説していきます。

任意整理

任意整理の費用相場と内訳は以下の通りです。

項目 費用目安
着手金 1社あたり2〜3万円
基本報酬(成功報酬) 1社あたり1〜5万円
解決報酬(減額報酬) 減額分の10%~25%(事務所による)

任意整理は裁判所を通さない手続きのため、かかるのは弁護士費用のみ。一般的な費用相場は、着手金+基本報酬で見ると債権者1社当たり3~8万円です。同じタイミングで過払い金の有無を調べる場合、調査費用は掛かりませんが減額できた金額の10~25%が解決報酬としてかかります。

任意整理の費用相場について知りたい方は、こちらの記事を参考にしてください。

「任意整理の費用は30万円以上かかる?費用相場と金額をおさえるコツを知って手続きを成功させよう」

個人再生

個人再生の費用相場は、弁護士費用と裁判所の費用の合計で計算します。住宅ローン特則を利用する場合は、プラスして追加の費用がかかります。

項目 費用目安
弁護士費用(着手金+報酬) 30〜50万円
住宅ローン特則利用の場合 +10〜20万円
裁判所費用(予納金など) 約3万円(個人再生委員が選任される場合は+15〜25万円)

裁判所費用である予納金の金額が大きく変動するのは、個人再生委員が選任されるかどうかにかかっています。次のようなケースでは、一般的に個人再生委員が選任される可能性が高いです。

  • 弁護士に依頼しない
  • 司法書士が代理人となっている
  • 高価な財産があるなど財産状況が複雑な場合
  • 家計や収入に懸念材料がある場合(履行テストを減額に行わなければならないため)
  • 過去に個人再生や自己破産をしたことがある
  • 裁判所ごとの運用

個人再生は地方裁判所に申し立てますが、東京地裁以外のところでは個人再生委員が選任される可能性が高いとされています。

自己破産

自己破産の費用は、手続きの種類によって大きく変わります。

項目 費用目安
弁護士費用(着手金+報酬) 20〜50万円
裁判所費用(同時廃止) 約2万円
裁判所費用(管財事件) 30〜50万円
裁判所費用(少額管財) 約20万円

財産がほとんどない場合や免責不許可事由に該当しない場合は、費用がかからない同時廃止で処理されます。また東京地裁をはじめとする一部の地方裁判所では、弁護士への依頼を条件として、費用や期間を節約できる少額管財が利用できます。

自己破産にかかる費用の相場は、こちらの記事を参考にしてください。

「自己破産にかかる費用相場・内訳を解説!安く抑えるコツや払えないときの対処法も紹介」

特定調停

特定調停は基本的に弁護士に依頼せず自分ですべて手続きを進めるため、弁護士費用がかかりません。裁判所費用の内訳は以下の通りです。

項目 費用目安
裁判所費用(申立手数料) 数百円(債権者1社当たり)
裁判所費用(手続き費用) 数百~数千円(債権者1社当たり)

上記の他に住民票の写しや債権者の登記事項証明書・代表者事項証明書を取得する費用がかかります。特定調停は弁護士に依頼することも可能ですが、その場合は任意整理と同程度の費用がかかるので、費用がかからないという特定調停のメリットが得られなくなります。

過払い金返還請求

過払い金返還請求のみを個別に行う場合の費用相場はこちらです。

項目 費用目安
着手金 1社あたり1〜3万円
解決報酬(減額報酬) 減額分の10%~25%(事務所による)

最近では着手金無料の法律事務所もあります。任意での交渉がまとまらないと裁判に進むため、その場合の減額報酬は20~30%程度に上がる可能性があります。

過払い金が受け取れる仕組みと請求方法については、こちらの記事を参考にしましょう。

「過払い金が受け取れる仕組みと請求方法|受け取れる可能性が高い・低い借金の種類と注意点とは?」

費用が払えないときは…

債務整理をしたいけど弁護士費用や裁判所費用が払えないという方は、次のような対応を検討してください。

法テラスに相談

収入が少なく借金返済もままならないときには、「弁護士費用や裁判所費用なんてとても無理…」という方も少なくありません。そのような方はぜひ法テラスに相談してみてはいかがでしょうか。法テラスとは国が設立した法的トラブル解決案内所。お金がなくて債務整理の費用が捻出できないという方のために、次のような民事法律扶助制度があります。

  • 弁護士への無料相談(1つのトラブルにつき3回まで)
  • 弁護士費用・司法書士費用の立て替え
  • 立て替えた費用は月々5,000円~10,000円で返済可能
  • 生活保護受給者は返済免除を受けられる場合がある

ただし法テラスの民事法律扶助制度が受けられるのは、日本国内に住所のある個人のみ。法人や組合などの団体もしくは在留資格がない外国人は利用不可となっています。さらに次のような条件をすべて満たす必要があります。

  • 民事法律扶助の趣旨に適すること
  • 勝訴の見込みがあること
  • 収入・資産が一定以下であること

収入条件は、お住いの地域によって次のように異なります。

同居人数 手取り月収額 生活保護一級地の月収額
単身 182,000円 200,200円
2人 251,000円 276,100円
3人 272,000円 299,200円
4人 299,000円 328,900円
5人以上 一人につき30,000円加算 一人につき33,000円加算

東京都特別区・大阪市などの地域にお住まいの方は、生活保護の基準に定める一級地に基づく収入となっています。それ以外の地域にお住まいの方は、手取り月収が上記以下の場合に利用可能です。次に資産条件についてはこちらです。

 

同居人数 資産合計額
単身 180万円以下
2人 250万円以下
3人 270万円以下
4人以上 300万円以下

無料相談の場合は、申込者本人の現金・預貯金額で判断します。本人名義の不動産があっても、無料相談自体は可能です。ただし立替制度を利用する場合は、全ての財産が審査の対象となるため、その時点で審査に落ちる可能性があります。

法テラスの審査について詳しくは、こちらの記事を参考にしてください。

「法テラスの審査は落ちることもある!審査基準や落ちた時の対処法を解説」

分割払いや後払い対応の弁護士に依頼

弁護士費用が一括で支払えないという方は、分割払いや後払いに対応している弁護士に手続きを依頼してください。債務整理を取り扱う多くの弁護士事務所では、費用の支払いに対して柔軟に対応しています。まずは無料相談で、着手金を一括で支払えないことを伝えてください。

同時に債務整理を弁護士に依頼すると、手続き期間中は債権者への返済をストップできます。これまで借金返済に充てていた分で弁護士費用を支払うことも可能です。

借金救済制度を上手に利用するポイント

借金救済制度を上手に利用して後悔しないためには、次のようなポイントをおさえてください。

自分に合った方法を選択する

一番重要なポイントは、自分に合った方法を選択すること。またそれぞれの方法のメリット・デメリットを理解したうえで、影響を最小限にする工夫も欠かせません。それぞれに手続きに向いている人は、次の通りです。

任意整理
  • どうしても残したい財産がある人
  • 保証人に迷惑をかけたくない人
  • 手続きに時間や手間をかけたくない人
  • 周囲に内緒で手続きをしたい人
  • 少しでも毎月の返済額を減らしたい人
  • 安定した収入が見込める人
個人再生
  • 一定以上の安定した収入がある
  • 借金総額が100万円以上5000万円以下
  • ローン返済中のマイホームを残したい
  • 過半数の債権者の反対がない
  • 資格が必要な仕事をしている
自己破産
  • 減額しても完済する見込みがない
  • 借金総額5000万円以上ある
  • 生活保護を受給している
  • 財産を手放しても借金が残る
特定調停
  • 債務整理に費用をかけたくない
  • 自分で必要書類の準備ができる
  • 指定された期日に裁判所へ行ける
  • 減額後の借金を返済できる
過払い金返還請求
  • 払い過ぎた利息を取り戻したい
  • 2010年6月以前からの借入がある
  • 5年以上にわたって返済していた
  • 完済後10年以内または残高が残っている
  • 消費者金融・信販会社・クレジットカード会社から借金していた

債務整理の種類別の向いている人について詳しくは、こちらの記事を参考にしましょう。

「債務整理の種類は4つ!メリットデメリット・変わること・向いている人を解説」

専門家に依頼する

借金救済制度を失敗なく利用するには、専門家に依頼するのがベスト。とくに扱える金額に制限がなく、地方裁判所でも代理人として動いてもらえる弁護士に依頼できれば、次のようなメリットが得られます。

  • 自分に合った債務整理方法が分かる
  • 弁護士が債権者に受任通知を送付すると、取り立てや督促がストップする
  • 必要書類の作成や収集などの準備を進めてくれる
  • 債権者との交渉を任せられる
  • 代理人として裁判所手続きを依頼できる
  • 免責不許可事由がある場合も、裁量免責が受けられるようにできる
  • 手続きにかかる費用(少額管財)や時間を短縮(即日面接)できる

費用について心配な方は、法テラス経由で依頼したり、分割払いが可能な事務所に依頼するという方法があります。一人で借金問題を抱え込む前に、債務整理に強い弁護士に相談してください。

お住まいの地域で、債務整理に強い弁護士を見つける>>

まとめ

借金救済制度とは、過払い金返還請求や債務整理(任意整理・個人再生・自己破産・特定調停)を指します。決して怪しい手続きなどではなく、日本では年間300万件以上の実績があります。

対象となる借金の種類や向いている人は、手続きの種類によって異なります。またメリット・デメリットや借金の減免割合、向いている人や費用の相場も手続きごとに変わってきます。それぞれの方法でどのような特徴があるのか理解し、最適な方法を選択するのが成功のポイント。

債務整理をスムーズに進めるには、法律の専門家に依頼するのがおすすめです。その点、借金問題に詳しい弁護士なら借金金額に制限がなく、手続きにかかる費用や期間を短縮できる点もメリット。まずは無料相談に借金・収入・資産の詳細が分かる資料を持参した上で、最適な方法をアドバイスしてもらいましょう。

債務整理の相談なら専門家にお任せください!

  • 借金で首が回らない
  • 人生を一からやり直したい
  • 自己破産のメリット、デメリットが知りたい
人生はいつからでもやり直せます。弁護士はあなたの味方です。

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