- 「街金って闇金とどう違うの?」
- 「街金から借金しようかどうか迷っている…」
昭和後期から平成にかけて、多くの「サラ金」や「街金(まちきん)」が街に出現しました。この時代社会人だった方はなじみのある方も多いのではないでしょうか。そこで本記事では街金に焦点を当てて、闇金やノンバンク、サラ金との違いを詳しく解説。街金の特徴やメリット・デメリットも紹介するので参考にしましょう。
街金から借金しようとする方の中には、他にお金を借りるところがないという方も少なくありません。そのようなときには一度立ち止まり、本当に街金から借金しても大丈夫なのか?他に解決方法がないのか?という点を十分に検討するようにしましょう。
街金とは?闇金・サラ金・ノンバンクとの違い
街金からお金を借りるのをやめた方が良いか判断するには、まず街金について知る必要があります。こちらでは街金と混同しやすい闇金・サラ金・ノンバンクとの違いについても解説していきます。
街金は合法な貸金業者
一般的にいうと、街金は合法な貸金業者を指します。日本では正規に貸金業を営むには、「貸金業法」で定められた貸金業としての登録が必須で、利息制限法や出資法にある上限金利、貸付上限を定めた総量規制、契約時の書面交付義務などを守らなければなりません。
2000年代、消費者金融が台頭したことで多重債務者が増加し、自殺や自己破産が社会問題化に。これに対処するために貸金業に関する様々な規制が強化されたという経緯があります。街金はこれらの法律にのっとって運営されている正規の貸金業者で、決して違法な業者ではないととらえていいでしょう。
「街金」と呼ばれる理由
街金が「街金」と呼ばれる理由は、その営業スタイルにあります。誰もが一度は名前を聞いたことがある全国展開する大手の消費者金融ではなく、街金は地元に根付いて営業している中小の貸金業者を指します。その地域に住んでいる個人や中小企業が運営していて、顧客も地元の個人や会社というケースが多いです。
このような営業スタイルから「街の金融屋さん」という意味で「街金」と呼ばれるようになりました。営業エリアは地元に限られていますが、対面で融資の相談ができ、柔軟な審査や対応が可能な場合も。実店舗を構えているので顔を合わせる機会があり、アットホームな対応が特徴という一方で、業者によって対応に差が出るケースも少なくありません。
街金とサラ金、ノンバンクとの違いについては、こちらの記事を参考にしましょう。
「街金と闇金の違いは?サラ金・ノンバンクとの見分け方や特徴、借金で困ったときの対処法とは」
闇金との違い
街金はよく「闇金」と誤解されがちです。端的に言うと合法な貸金業者が街金で違法なのが闇金ですが、こちらでは闇金との違いについて詳しく解説していきます。
登録の有無
街金は貸金業法に基づく貸金業者としての登録がある一方で、闇金には登録がありません。本来日本で合法的に貸金業を営もうとする場合には、国や都道府県のどちらかに必ず貸金業者としての登録をする必要があります。またその登録は3年ごとに更新しなければなりません。登録の変更や廃業の際にも届出が必要で、毎年の業務報告も必須です。
しかし闇金は、貸金業法に基づく貸金業者として登録していない業者で、闇で金融業を行っていることから「闇(ヤミ)金」と呼ばれています。このようなことから、厳格な監視の下で営業している街金と、そもそも貸金業の登録すらしていない街金とは明らかに異なることが分かります。
金利の違い
街金と闇金とは、貸付金利に大きな違いがあります。正規に登録して営業している街金は、利息制限法という法律に定められている上限の範囲内で貸付金利を設定しなければなりません。貸付金額ごとの法定上限金利は以下の通りです。
| 貸付金額 | 上限金利(年利) |
|---|---|
| 10万円以下 | 20% |
| 10万~100万円 | 18% |
| 100万円以上 | 15% |
しかし闇金は、そもそも法律を守って貸金業を営んでいる業者ではないため、法律を無視した独自の金利を設定しています。その金利は利息制限法の上限金利と比べるとはるかに高額となっています。闇金を扱うドラマや映画で「トイチ」や「トサン」という言葉を聞いたことがあるかもしれませんが、それは闇金が設定している金利のこと。それぞれの言葉の意味や年利に換算したときの金利は次のようになります。
| 呼称 | 意味 | 年利(単利)計算 |
|---|---|---|
| トイチ | 10日で1割 | 365% |
| トサン | 10日で3割 | 1095% |
| トゴ | 10日で5割 | 1925% |
例えば闇金で5万円借りたとすると、たった10日でトイチだと5,000円、トサンだと15,000円の利息が付きます。これに元金の5万円をプラスしないと完済できません。街金の上限金利と比べると、闇金の金利がいかに高いかが分かります。
ソフト闇金と闇金との違いについて詳しくは、こちらの記事を参考にしましょう。
「ソフト闇金と闇金の違いって?よくある手口と見分け方、知らずに借りたときの対処法とは」
貸付限度額の違い
貸付限度額に関しても、街金と闇金では異なります。街金は貸金業法で定められている「総量規制」の範囲内で貸し付けを行わなければなりません。総量規制とは過度な貸付を防ぐ目的で設定されていて、貸金業者からの借入残高は貸付対象者の年収の1/3以内までに抑えなければならないというもの。年収300万円の場合、他社借り入れを含めて100万円までしかトータルで貸付できません。
一方の闇金は貸金業法の総量規制を守る訳もなく、法律を無視して違法な貸し付けをしています。闇金は闇金とは名乗らず「総量規制を超えて借りられます」など甘い言葉で勧誘してきます。一度闇金から借りてしまうと、法外な利息の請求や脅迫的な取り立てによって闇金被害を受けるのは避けられません。
闇金の押し貸し被害にあったときのポイントは、こちらの記事を参考にしてください。
「これって押し貸し?適切な対処法は?気になる被害と押し貸しにあわないポイントを解説」
広告内容・宣伝文句
闇金の宣伝文句は、他から借金できない人にとってこの上なく魅力的に見えます。よくあるのが「ブラックでもOK」「即日融資できます」「審査なしで誰でも借りられます」などです。このような甘い言葉で融資を持ち掛けてくるのが闇金の常套手段。
街金でも集客のための広告は出しますが、「独自審査」「審査通過率○%」「地元で安心」など、大手消費者金融との違いを前面に出した言葉を使うケースが多いです。
闇金に申し込みしてしまった後の対処法については、こちらの記事を参考にしましょう。
「闇金に申し込みしてしまった!闇金との取引をキャンセルしたい時に今すぐ取るべき行動」
取立方法
取り立て方法も街金と闇金では違いがあります。正規の街金は法律の範囲内で取り立てを行わなければなりません。貸金業法では取り立て方法についても詳細に定めていて、正当な理由がない限り次のような取り立ては禁止しています。
- 午後9時~午前8時以外の深夜早朝の取り立て
- 自宅以外の勤務先等への取り立て
- 張り紙などで借主のプライベートに関する事実を明らかにする行為
- 家族等への取り立て
しかし闇金は、上記のようなルールを守ることはありません。かつては闇金から次のような取り立てをされたケースがあります。
- 深夜や早朝に何度も電話・メールをしてくる
- 大声を出したり脅し文句を浴びせるなど威圧的な態度を取る
- 借金していることを近所に言いふらす・張り紙をする
- 職場に押しかけて社会的信用を落とそうとする
- 職場宛てに大量の出前や緊急通報をして会社の業務を妨害しようとする
- 保証人になっていない家族や親族に執拗に返済を迫る
- 借入時に提示した個人情報をネット上に拡散させたり他の闇金に流す
- 返済できないと闇バイトや犯罪をしても返済するように脅す
- 勝手に自宅(敷地内)に入り込んで居座る
このような取り立てをされた場合は、警察や弁護士に速やかに相談するようにしましょう。
違法・合法な借金取り立てについては、こちらの記事を参考にしましょう。
「借金取り立ては違法?合法との違いと困ったときの対処法、迷ったときの解決方法とは」
審査の有無
正規の貸金業者である街金には借入時の審査があります。街金は独自の審査基準を持っており、大手の消費者金融よりも緩いイメージがあるものの、勤務先や勤続年数、年収や生活状況などを総合的に判断して貸付するかどうかを決めています。
一方の闇金は全く審査することなく、むしろ正規の貸金業者から借りられない人をターゲットにして貸し付けをしています。というのも街金は利息を含めてきちんと返済してくれるかを審査しているのに対して、闇金はそもそも完済を目的としていないため。闇金がお金を貸すのは、悪質な取り立てによって利息や手数料などの名目で、ズルズルとお金を搾取し続けることを目的としているからです。
会社情報・取引内容
街金と闇金を見分けるには、会社情報や取引内容をチェックしましょう。正規の街金は、融資上限額や融資の条件、金利などの取引内容がきっちりと決められています。ホームページでチェックするときには店舗や本店の住所、固定電話の番号など会社情報が掲載されているかも確認しましょう。
正規の貸金業者に見えるのに取引内容があいまいだったり、連絡先が携帯電話番号のみだったりする場合には、闇金の可能性があります。このような業者からは借入しないように気を付けてください。
闇金から借金してしまった人の末路については、こちらの記事を参考にしましょう。
「闇金から借金した債務者の末路|闇金地獄に陥りやすい人とそこから抜け出すための対処法」
サラ金との違い
街金と似た言葉に「サラ金」があります。サラ金は「サラリーマン金融」の略語で、高度経済成長期以降の1970年代にかけて、サラリーマン向けの小口融資として普及しました。現在も営業している「アコム」や「プロミス」といった消費者金融は、このサラ金として誕生しています。
しかし1970年代後半になると、高金利と厳しい取り立てによる「サラ金地獄」が社会問題化し、サラ金という言葉にネガティブなイメージが付くように。現在は呼び名を消費者金融と代え、法改正によってより厳しくなった法律の下で営業しています。
サラ金は主に給与所得者である個人を対象としていました。個人を対象とする街金と被るところもあるため、基本的には「街金」=「サラ金」と覚えていても問題ありません。
ノンバンクとの違い
「街金」と似た意味で「ノンバンク」という言葉があります。ノンバンクとは、銀行や信用金庫のように預金を受け入れずに、貸付や融資などの与信業務を行う金融機関を指します。そのため消費者金融(サラ金)や街金の他に、クレジットカードを取り扱う信販会社やリース会社などもノンバンクに含まれます。
闇金でないなら街金は安全
街金についてよく知らない方は、闇金を混同したり言葉の響きだけで「なんだかヤバそう」「借りるのをやめた方がいいのかな?」と思うかもしれません。しかし闇金でなくきちんと貸金業の登録がある正規の業者なら、法律の範囲内で営業をしているため、街金を利用しても問題ないといえます。
しかし中には街金を装って違法な営業をする業者もいます。また正規の業者であっても、無計画に借金すると返済に追われて生活が苦しくなってしまうことも。お金を借りるときには、信頼できる正規の業者か見極めるのはもちろん、計画的に返済できそうかもしっかりと検討するようにしましょう。
街金の特徴とメリット・デメリット
では街金にはどのような特徴があり、メリットやデメリットはあるのでしょうか。安易に街金から借りて後悔しないためにも街金につてしっかりと理解しておきましょう。
利用目的は柔軟
街金の利用目的は柔軟に設定しています。大手の消費者金融では扱っていない女性専用ローンやシングルマザー向けローン、家電購入のためや車検代の分割払いなどの商品も。また急に必要になった医療費や冠婚葬祭、引っ越し費用や生活費等としても借りられます。個人事業者向けには一時的な資金繰りのため、大手の消費者金融の審査に落ちたためといった目的でも利用できることも。
金利が高い傾向にある
一般的な消費者金融よりも、街金の方が金利が高い傾向にあります。大手の消費者金融の上限金利は年利18.0%程度に対して、街金は年利18.0%~20.0%に設定されているケースが多いため。たった数パーセントの違いでも年利18.0%と年利20.0%では、10万円を1年間借入した場合に2,000円ほど変わります。
金利負担をなるべく抑えたいという方は、街金を利用する前に上限金利を確認しておきましょう。
借金50万円の返済方法については、こちらの記事を参考にしてください。
「借金50万円の返済方法|早期に解決するポイントと手続き可能な債務整理とは?」
審査に通りやすい
大手消費者金融や銀行と比べて、街金は審査に通りやすい傾向があります。というのも大手消費者金融では、申込情報を点数化して審査を自動化する「スコアリング方式」で審査を行っています。一方の街金は対面で一人ひとりと直接会って、融資の可否を判断するところが多いです。
また大手の金融機関では個人の信用情報をチェックされ、過去に延滞や債務整理の履歴が残っていると、審査に通るのは難しくなります。しかし街金では、現在の返済能力やその人の人柄を重視する傾向があるため、信用情報に事故情報が掲載されているいわゆる「ブラックリスト状態」の人でも審査に通る可能性があります。
しかし街金も正規の貸金業者ということで、上限金利や総量規制など貸金業法のルールは遵守しています。街金だからといって特別な条件で借りられる訳でないということを覚えておきましょう。
相談は窓口で
大手消費者金融は、スマホやPCでのWeb申し込みが主流です。自動契約機で申し込む場合でも、基本的に対面で申し込むというケースはありません。対して街金は店舗に行き、対面で相談や申し込みをする場合が多いです。
電話やチャットでは説明しにくいことでも話せ、疑問に思ったこともすぐに質問できるという点でメリットがあります。来店や対面のハードルが高いという人もいるでしょうが、柔軟な対応や審査が可能という点では、街金ならではの特徴といえます。
消費者金融の借金が返済できずにお困りの方は、こちらの記事を参考にしましょう。
「消費者金融の借金が返せない!滞納したあとの流れと返済できない時の対処法」
即日融資は難しいところも
街金によっては即日融資が難しいところがあります。大手消費者金融の中には、即日融資に対応している会社も多く、最短20分程度で審査を行って、初回契約の場合は50万円までなら融資を受けられます。しかし街金の場合は、午前中までなどの早い時間の申し込みや来店が必須だったり、審査や契約に時間がかかることも。
街金で即日融資を希望する場合は、事前に電話等で問い合わせた上で、希望するタイミングで融資を受けられるか確認が必要です。
借入・返済方法が限定される
街金の場合、借入や返済方法が限定されるというデメリットがあります。大手消費者金融ならコンビニATM支払やネット返済、口座振替や銀行振込などいくつかある返済方法から選択できます。しかし街金の場合、ネット返済に対応していなかったり、コンビニATMと提携していないケースもあり、窓口での返済や口座振替しか対応していない可能性が高いです。このようなことから大手消費者金融と比べると利便性の低さを感じる人もいるでしょう。
口コミ情報を得にくい
地元で密着して営業している街金の多くは、大手消費者金融すると利用者が少なく、インターネットで検索しても口コミ情報を得られにくい傾向があります。他社との比較がしにくくローン商品選びに時間がかかったり、本当に利用しても大丈夫なのかと不安に思う人もいるかもしれません。
債務整理に応じないところも
借金が返済できないと債務整理を考える人もいるでしょう。大手の消費者金融なら、債務整理を依頼した弁護士から受任通知が届けば取り立てをストップし、減額交渉にもスムーズに応じてくれます。しかし街金の中には、債務整理をするといっても取り立てを止めず、返済を迫り続ける業者がいます。
また任意整理の減額交渉に非協力的な業者もいて、交渉が難航するケースが少なくありません。交渉に応じたとしても厳しい条件を提示する業者もいるため、弁護士への依頼は必須といえます。
街金から借金する前に…押さえておきたいポイント
街金から借金する前には、次に紹介するようなポイントをおさえておきましょう。
対象地域に住んでいるか
まずは自分が、融資を希望する街金の利用対象地域に住んでいるか確認してください。街金は地元密着の貸金業者であるがゆえに、特定の地域に住んでいる人しか利用できない場合があります。全国どこからでも借り入れや返済ができる大手の消費者金融とは異なる点に注意してください。
審査の方法
街金から融資を受けるときには、どのような方法で審査するのか確認してください。もしも「審査なしでOK」「誰でも借りられます」などと謳っているときには、法律を守らない闇金の可能性が高いです。安易に利用するとトラブルに発展する可能性が高いので、絶対に借りないようにしましょう。
正規の貸金業者の場合、返済能力を見る一環として勤務先への在籍確認が行われます。大手消費者金融では、健康保険証や給与明細の提出によって在籍確認を行うケースが多いですが、街金では実際に勤務先に電話をかけて在籍確認をすることがあります。万が一でも勤務先にバレたくないという方は、書類の提出で在籍確認ができないか相談してみましょう。
借金で人生詰んだ…とお悩みの方は、こちらの記事を参考にしてください。
「借金で人生詰んだと悩んでいる方へ!生活を立て直し復活するための解決方法」
自宅への通知の有無
自宅への郵便物の有無も、街金と大手の消費者金融では異なります。大手消費者金融では、申し込み手続きをWeb上で完結できるため、基本的に郵送物が自宅に送られてくることはありません。しかし街金の場合は、契約書などが郵送で送られてくるケースが少なくありません。
「家族に借金していることを知られたくない」「家に郵便物を送らないで欲しい」といった要望がある方は、大手消費者金融の利用を検討した方がいいかもしれません。
貸金業の登録があるか
利用しようとしている街金が闇金でないか判断するためには、事前に貸金業の登録があるかチェックしましょう。ホームページや店頭に「○○県知事(△)第□□号」「○○財務局長(△)第□□号」といった表記で、貸金業者の登録番号があるか確認しましょう。他にも金融庁の「登録貸金業者情報検索サービス」でチェックできます。
ホームページに登録番号がなかったり、都道府県や財務局の表記がない、数字の桁が違っているというときには要注意。闇金は登録番号を偽造することもあるため、必ず金融庁の検索サービスや「全国財務局長登録貸金業者一覧」をチェックしてください。
借入の上限金額
正規の登録業者である街金から融資を受けるときには、借入の上限金額を確認する必要があります。既存の借入と併せて総量規制の上限を超えているときには、基本的に追加の融資を受けられません。しかし貸金業法には「除外貸付」と「例外貸付」があり、次のような借入は総量規制の対象外となります。
| 除外貸付 |
|
| 例外貸付 |
|
これらの貸付はあくまで限定的で、借入の目的や返済計画の確認が必要です。街金なら総量規制の制限を受けないという訳でないので注意してください。
またそもそも借入の上限金額が設定されていないときには、闇金の可能性が高いです。「うちは総量規制が関係ないから」「いくらでも融資できますよ」という相手からは絶対に借りないようにしましょう。
借金はいくらからやばいのか知りたい方は、こちらの記事を参考にしましょう。
「借金はいくらからやばい?少額でも危険な借金パターン、判断基準や対処法を解説」
街金はやめた方がいい?頼る前に検討すべきこと
街金は正規の業者であれば普通に融資を受けても問題ありません。しかし大手消費者金融と比べても金利が高いといった特徴があるため、利用方法を間違うと事態がさらに悪化する可能性があります。こちらでは街金を頼る前に検討した方がいい項目について解説していきます。
返済は可能か?
街金から融資を受けたとして、そもそも返済はできそうか事前に確認してください。とくに他社で借りられなかった人や総量規制の上限ギリギリまで借りている人が最後の砦として街金を利用するというケースで、返済不能に陥る可能性が高いです。また過去の延滞や債務整理などのブラックリスト状態で他者の審査に通らない人も要注意です。
審査が緩いからと安易に利用してしまうと、一時的には余裕が持てても、後々の返済が難しくなるリスクがあります。
借金返済の先が見えずにお困りの方は、こちらの記事を参考にしましょう。
「借金返済の先見えない…5つの原因と見通しを立てる手順・解決方法を詳しく解説」
公的支援制度を利用できないか?
街金から借入する前に、公的な支援制度が利用できないか調べてみましょう。こちらは国や自治体が行っている公的支援・補助金制度の一例です。
| 制度の名称 | 内容・条件等 | 窓口 |
|---|---|---|
| 総合支援資金 | 解雇や離職、やむを得ない事情で休業し生活に困窮している人を対象に、生活再建までの間に必要な生活費用を貸し付ける制度
貸付期間:原則3カ月以内 貸付上限額:(2人以上世帯)月20万円以内 (単身世帯)月15万円以内 据置期間:1年以内 償還期限:10年以内 利子・保証人:無利子・不要 |
市区町村の社会福祉協議会 |
| 緊急小口資金 | 主に休業された方を対象に、緊急かつ一時的に生計の維持が困難になった場合に少額の費用を貸し付ける制度
貸付上限額:20万円以内 据置期間:1年以内 償還期限:2年以内 利子・保証人:無利子・不要 |
市区町村の社会福祉協議会 |
| ひとり親家庭等のこどもの食事等支援事業 | 困窮するひとり親家庭、要支援世帯の子ども等を対象に、食事・食品・食材・学用品・生活必需品の提供を行う制度 | 市区町村の福祉課・子育て支援窓口 |
| 不動産担保型生活資金 | 低所得の高齢者世帯に対して、住居用不動産を担保として生活資金を貸し付ける制度
貸付上限額:月30万円以内(土地評価額の70%程度) 据置期間:契約終了後3カ月以内 償還期限:据置期間終了時 利子・保証人:年3%・要 |
市区町村の社会福祉協議会 |
| 母子父子寡婦福祉資金貸付金制度 | 20歳未満の児童を扶養している配偶者のいないひとり親に生活資金を貸し付ける制度
事業開始資金・事業継続資金・修学資金・技能取得資金・修業資金・就職支度資金・医療介護資金・生活資金・住宅資金・転宅資金・修学支度資金・結婚資金などの種類がある 限度額・据置期間・償還期間・利率・保証人の有無は資金の種類によって異なる |
市区町村の福祉担当窓口 |
| 育児休業等給付制度 | 子どもの年齢・養育の状況に応じて要件を満たす場合に給付金が支給される制度
出生時育児休業給付金・育児休業給付金・出生後休業支援給付金・育児時短就業給付金などの種類がある |
事業所の所在地を管轄するハローワーク |
条件に該当して利用できる給付金制度があるときには、返済の必要がないまとまったお金を受け取れます。返済の必要がある補助金制度の場合でも、はるかに低い金利で借り入れができるのでおすすめ。安易に街金や消費者金融から借りる前に、利用できる公的制度がないか確認してみましょう。
病気で借金が返せないときに利用できる支援制度については、こちらの記事を参考にしてください。
「病気で借金が返せない!今すぐやるべきことから借金問題解決までを一挙解説」
多重債務は避けた方がいい
借金を返済するために街金から借りようとしている方は、考え直すタイミングに来ています。そのような状態は「多重債務」といって、返済不能に陥る可能性が極めて高いからです。「今月の返済を乗り切れば」とその場しのぎでお金のやりくりをしていても、結果的に借金の総額が膨れ上がるだけ。
収入が無く返済の見通しが立たない、生活費のために借金している、すでに多重債務状態にあるという方は、金利が高い街金を利用すべきではありません。
借金のために借金することの危険性については、こちらの記事を参考にしましょう。
「借金のために借金するのはNG!自力返済のポイントと返済不能に陥ったときの対処法とは?」
債務整理を検討すべき段階か?
多重債務や無職で借金返済のあてがないという方は、債務整理を検討すべき段階に来ています。他から借金できないからと街金から借りられたとしても、それを返済できなければ意味のないこと。問題を先延ばしにしているだけで、近い将来行き詰ってしまうでしょう。
債務整理とは合法的に借金の負担を減らす手続きで、主に任意整理・個人再生・自己破産の3種類があります。債権者(金融機関)と直接交渉したり裁判所に申し立てることで、借金を減額したり免除できるかもしれません。
債務整理で弁護士にセカンドオピニオンを受けたいときには、こちらの記事を参考にしてください。
「債務整理で弁護士のセカンドオピニオンは可能?メリットデメリットや注意点を知り、最適な選択をしよう」
借金返済が回らないときには…債務整理を検討!
街金から借入せざるを得ない程借金返済に困っているときには、債務整理を検討してください。種類によって手続き方法が異なり、借金の減免割合やメリット・デメリットが異なります。
任意整理
任意整理は債権者との交渉によって、将来利息や遅延損害金をカットできる手続き。減額後に残った借金は3~5年で完済を目指していくため、返済期間を延長できます。金利の高いリボ払いや街金からの借金、消費者金融のカードローンが向いています。
また裁判所を通さずに手続きの対象を選べるので、住宅ローンや保証人のいる借金を除外できます。しかし毎月の返済が残るため、安定した収入が無いと交渉に合意してもらえないでしょう。加えて、あくまでも任意の話し合いになるため、相手が応じないと交渉がまとまりません。
任意整理にかかる費用について詳しくは、こちらの記事を参考にしてください。
「任意整理の費用は30万円以上かかる?費用相場と金額をおさえるコツを知って手続きを成功させよう」
個人再生
個人再生は、裁判所に申し立てて借金を大幅に減額できる手続きです。手続きの種類ごとに減額できる金額に違いがありますが、最低弁済額基準では次のような減額割合になります。
| 基準債権額 | 最低弁済額 |
|---|---|
| 100万円未満 | 借金総額の全額 |
| 100万円以上500万円未満 | 100万円 |
| 500万円以上1500万円未満 | 基準債権額の1/5 |
| 1500万円以上3000万円未満 | 300万 |
| 3000万円以上5000万円未満 | 基準債権額の1/10 |
最低弁済額が決定したら原則3年、最長で5年かけて完済を目指します。また個人再生には「住宅ローン特則」があり、ローン返済を継続する代わりに自宅を手元に残して置けるという制度も。自己破産のように免責不許可事由がないので、どのような理由の借金でも手続きできます。
しかし任意整理のように手続きの対象が選べないので、連帯保証人に減額分の返済義務が移ったり、ローン返済中の車が引き上げられる可能性も。また返済を選定とした手続きなので、一定以上の安定した収入が無いと利用できません。
個人再生の成功率について知りたい方は、こちらの記事を参考にしましょう。
「個人再生の成功率はどのくらい?失敗する理由と成功の秘訣、失敗したときの対処法を解説」
自己破産
自己破産は裁判所に返済不能と認めてもらうことで、原則としてすべての借金の返済義務を免除(免責)できる手続きです。上記2種類の方法と違い手続き後に返済が残らないので、生活再建がスムーズにできます。また収入が無くても生活保護を受給していても手続きできる点もメリットです。
一方で一定以上の財産を処分しなければならず、手続き期間中は特定の職業・資格に制限がかかるため、一時的な休職や配置転換が必要になることも。また免責が許可されない免責不許可事由に該当するときには、原則として破産が認められません。
どのような債務整理を選択したとしても、5年~10年はブラックリスト状態になるため、クレジットカードの新規作成やローン契約ができないなどのリスクがある点も注意してください。
自己破産しても闇金から催促が来るかについては、こちらの記事を参考にしてください。
「自己破産しても闇金から催促がくる…返済義務の有無と催促が止まらない理由とは?」
債務整理を検討したら…弁護士に相談
債務整理を検討している方は、なるべく早いタイミングで弁護士に相談してください。上で紹介した通り、債務整理にはいくつかの種類があります。それぞれで適した人やメリット・デメリットが異なるので、その人の状況に応じた適切な方法を選択する必要があります。弁護士に相談できれば、最適な債務整理を選択できます。他にも、次のようなメリットが得られるでしょう。
- 過払い金の調査ができる
- 受任通知により取り立てがすぐにストップできる
- 複雑で専門的な書類作成を任せられる
- 債権者との交渉がスムーズに進みやすい
- 自分で手続きするよりも大幅に減額可能
- 債務整理していることを周囲に知られにくい
- 自己破産の「即日面接制度」が利用できる
- 自己破産の「少額管財」が利用できる
自己破産の「即日面接制度」とは、一部の裁判所で実施している制度で、初回面接までの期間を短縮できます。そして少額管財というのは、弁護士に依頼した場合にのみ利用できる制度で、費用や手続きにかかる手間を顕現できるというもの。このように弁護士に依頼することで、債務整理の成功率を高められるほか、費用や時間の節約も可能になります。
まとめ
街金は貸金業者として登録している業者であれば、融資を申し込んでも問題ありません。他にも金利や取り立て方法、貸付限度額や宣伝文句の内容で闇金とは大きな違いがあります。また街金は審査が緩い傾向があり、ブラックリスト状態でも融資が受けられるケースも。
ただし大手の消費者金融よりも金利が高めで、対面での申し込みが必要だったり返済方法が限られてくるというデメリットがあります。街金を利用するときには、本当に利用すべきかよく検討し、公的支援制度を利用できないか、債務整理で借金問題を解決した方が良いかをよく考えましょう。
借金問題で苦しい方は、弁護士に相談したうえで債務整理を検討してください。借金の状況や収入、生活状況によって最適な方法をアドバイスしてもらえます。また債権者との交渉や裁判手続きなども依頼できるので、スムーズに手続きを進められます。